【試し読み付き!今年完結した名作漫画】高校野球漫画の金字塔『ダイヤのA』が描くドラマが面白い理由 | FRIDAYデジタル

【試し読み付き!今年完結した名作漫画】高校野球漫画の金字塔『ダイヤのA』が描くドラマが面白い理由

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〈今年完結を迎えた大ヒット漫画を振り返る短期集中連載。平成から令和にかけて時代を超えて愛された漫画の中から、「スポーツ」「バトル」「ファンタジー」「恋愛」「日常系」のそれぞれのジャンルにおいて、厳選した名作漫画をお届けする〉

『ダイヤのA』 漫画:寺嶋裕二

「週刊少年マガジン」において16年にわたって連載された『ダイヤのA』(ダイヤのエース)が、今年10月末に完結を迎えた。2006年の連載開始から積み上げた単行本は合計79巻。第2部の最終巻は来年2月を予定しており、累計発行部数は4000万部を超える。TVアニメもこれまで3期まで放送され、ミュージカルやスピンオフ作品も刊行されるなど、漫画好きでない人でも知っている高校野球漫画の金字塔だ。

主人公はバッターの手元で微妙に変化する“クセ球”が特徴のピッチャー・沢村栄純(さわむら えいじゅん)。廃校の決まった地元中学から野球名門校である青道高校に進学し、150km/h前後の剛速球を投げる同級生のライバル・降谷 暁(ふるや さとし)や類い稀なる野球センスを持つキャッチャー・御幸一也(みゆき かずや)などのチームメイトと甲子園を目指す。

『ダイヤのA』第1巻より。剛速球を投げる同級生のライバル・降谷 暁の登場シーン

「フライボール革命」や「2番打者最強打者理論」などの最新の野球理論が登場し、地味な練習描写も大切に描かれているなど、リアリティーにこだわった作品になっている。

個性あふれる高校球児たちが描く青春物語

同じく『ダイヤのA』第1巻より。「エース」は物語の大きなテーマのひとつ

『ダイヤのA』の一番の特徴は、個性あふれる登場人物による青春ドラマだろう。沢村たちが所属する青道高校以外にも、先述の御幸一也のライバルである成宮 鳴(なるみや めい)や、野性味あふれるプレーが特徴の轟 雷市(とどろき らいち)、公立高校が強豪私立高校を倒す展開に憧れた若林 豪(わかばやし ごう)など、多くの魅力的なキャラクターが登場する。

彼らは超高校生級の野球技術を持っているが、中身は普通の高校生。全員が何かしらの弱さを抱え、その弱さと向き合いながら甲子園を目指して努力している様子は、現実の高校球児と重なるものがある。

たとえば沢村は、クセ球という武器はあるものの球速はそれほど速くなく、投手としての自覚も欠けている。そんな彼が自身の欠点と向き合いながらチームのエースになり、甲子園出場を目指していく様子は、応援せずにはいられない。

夢を追うことの意味や大切さを、もう一度思い出させてくれる王道野球漫画。野球好きも、そうでない人にも、ぜひ読んでほしい作品である。

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  • 上野裕和

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