箱根駅伝“元優勝監督”が分析する「駒沢大学VS青山学院大2強対決」勝負の分かれ目 | FRIDAYデジタル

箱根駅伝“元優勝監督”が分析する「駒沢大学VS青山学院大2強対決」勝負の分かれ目

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『箱根駅伝』では抜群の勝負強さをみせる青山学院大の原晋監督(左)と”学生駅伝3冠”に王手をかけた駒沢大の大八木弘明監督(右)
『箱根駅伝』では抜群の勝負強さをみせる青山学院大の原晋監督(左)と”学生駅伝3冠”に王手をかけた駒沢大の大八木弘明監督(右)

お正月の風物詩である“箱根駅伝”こと『東京箱根間往復大学駅伝競走』。今年で99回目を迎える大会も、1月2日の往路と3日の復路で、熱き戦いが繰り広げられる。

「前評判は駒沢大と青山学院大の2強対決です。10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝ともに大会新記録で優勝し、史上5校目の学生駅伝3冠制覇に王手の駒大が優勝候補の筆頭。

前回の箱根駅伝で往復路を制し、総合新記録で完全優勝した青学大の原晋監督もまた、『相手は駒大さんしかいない』とガチンコ勝負の構えです」(スポーツ紙記者)

12月29日に発表された区間エントリーを見ても、両校ともエースを“花の2区”にぶつけてきた。元東洋大監督の佐藤尚氏が解説する。

「まさに横綱対決ですね。駒大の田沢廉(4年)は世界陸上1万㍍日本代表。本人は報道陣に『3区希望』と話していたが、闘将の大八木弘明監督の決断に拍手を送りたい。一方の原監督もエースの近藤幸太郎(4年)を起用してきた。

96回大会の優勝時は、当時1年生だった岸本大紀(4年)を2区に抜擢し、『原マジック』と驚かせましたが、ここは正攻法。全日本では7区で2人のエース対決が実現し、ともに区間新記録を樹立。近藤が田沢から14秒差の区間2位でしたが、見応えのある走りでした」

さらに“花の2区”には、前回区間2位の創価大のフィリップ・ムルワ(3年生)や山梨学院大のボニフェス・ムルア(4年)、専修大のダンカン・キサイサ(2年)、前回2区で5人抜きを演じた日体大の藤本珠輝(4年)らの名前が並び豪華共演となる。それだけに、今年はスタートの号砲から注目だ。

「総合力で駒大と青学大が抜けているとなれば、他校は往路優勝を狙って一矢報いたいものですし、今の駅伝はスピード化していますからね。お互いを見合うようなスローな展開にはならないと思いますよ」(前出・佐藤氏)

確かに、今年の全日本で駒大の田沢が7区の区間新を43秒更新し、総合でも駒大が大会記録を4分21秒も塗り替えた。

「この新記録ラッシュに対し、青学大の原監督は『令和の新駅伝の時代に突入した』と語っていましたね」(前出・スポーツ紙記者)

昨年は中央大の吉居大和(3年)が5キロ過ぎから飛び出し、区間新記録で最優秀選手賞『金栗四三杯』を受賞。ハイペースの流れが青学大の総合タイムの新記録を生む一因となった。

「‘11年の第87回大会は、早稲田大のルーキーだった大迫傑が1キロ過ぎからの大逃げで始まり、最後は100メートルほどの史上最少の僅差という名勝負でした。

東洋大は翌4日の早朝から練習し、翌年にリベンジを果たします。同時に『その1秒を削りだせ』の名スローガンが生まれました」(前出・佐藤氏)

いつの時代も“スピード対決”は観る側を魅了する。今年の1区の「区間エントリー」を見ても、スピードタイプが並ぶ。

「青学大の目方将大(4年)が全日本の時のようにガツンと行ってくれると思う。そこに東京五輪3000メートル障害で7位入賞した順大の三浦龍司(3年)が当日変更で加われば、見応えある展開になると思います」(前出・佐藤氏)

沿道からの声援が解禁された箱根駅伝。今年はコタツから飛び出してライブ観戦もいいかもしれない…。

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