古巣ではない&同一リーグ球団に…「ソフトバンク有原獲得」でブーイングが起きているワケ | FRIDAYデジタル

古巣ではない&同一リーグ球団に…「ソフトバンク有原獲得」でブーイングが起きているワケ

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日本球界復帰が決まった有原航平(写真:ゲッティ=共同)
日本球界復帰が決まった有原航平(写真:ゲッティ=共同)

「超大型補強」はまだ終わってはいなかった。1月5日、ソフトバンクが、米レンジャーズ傘下3AからFAとなっていた有原航平(30)を獲得することがわかった。

「金額は3年15億円とも言われています。ソフトバンクは今オフに7億円でロッテのオスナ、7年50億円契約と言われる日ハムの近藤健介など大型補強をおこなっていました。ここにメジャー移籍する千賀滉大に代わるエース候補として有原まで加わったのです」(スポーツ紙記者)

有原は14年にドラフト1位で日本ハムに入団。19年には最多勝を達成(15勝)するなど、在籍していた6年間で計60勝。20年にポスティングシステムでレンジャースに移籍した。しかし故障などにも苦しみ、2年間でわずか3勝にとどまっていた。

今回の有原の移籍に対して、球界内外から「ブーイング」が起きている。「超大型補強」を進めるソフトバンクに対して…と思いきや、矛先はそこではないようだ。前出・記者が続ける。

「ソフトバンクは昨シーズンに球団史上に残るV逸をしてしまった。そこからエースの千賀が抜けるわけですから、当然先発の補強に動くのは確実視されていました。問題は有原が古巣の日ハムではなく、しかも同一リーグのソフトバンクを選んだという点です。

現在、ポスティングでメジャー移籍をした選手が日本の古巣球団に戻らなくてはいけないという規則はありません。しかし、わずか2年で同一リーグの他球団に移籍するというのは信義則上問題があるのではないでしょうか。今後、このシステムを抜け穴的に使うケースが出てくる可能性はあります」

折りしも同じ1月5日に千賀のSNSでの投稿が話題を呼んだ。ポスティングを5〜6年前から志願していたにもかかわらず、球団から話し合いの場すらなかなか設けてもらえなかった…と心境を吐露したのだ(現在は削除)。在京球団関係者は次のように語る。

「ポスティングは自軍の戦力が大きく削がれるという多大なデメリットがある。それだけでなく、チームの主力選手がわずか2年で同一リーグのライバル球団に移籍してしまうかもしれないと考えたら、ポスティング容認に後ろ向きになる球団が出てくる可能性はある。今回日ハムが有原獲得にどこまで動いていたかははっきりしないが、3年15億円ということであれば、マネーゲームを回避した可能性もある。今後は千賀のように”飼い殺し”のようになってしまうケースも出てくるでしょう」

球団側のポスティングのメリットとして、譲渡金がある。有原のポスティングの際、確かに日ハムは約1・3億円の譲渡金を受け取ってはいる。しかし、大谷翔平の約23億円や吉田正尚の約21億円には遠く及ばず、日ハムが大きな対価を得られたわけではない。前出・記者はこう語る。

「3年以内に日本球界に復帰する場合は元所属球団が優先的に契約できる…など、ルールを設ける必要があるのではないでしょうか。基本的には海外移籍は選手のためにも、もっと活発になるべきです。今回のようなケースを球団が恐れ、ポスティング容認自体が減少してしまったら元も子もありません」

新たなルール作りの時期にきているのかもしれない。

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