プロサーファー・渡辺壱孔 目標は五十嵐カノアのように五輪でメダルをとること
2023年の日本を盛り上げる「元気印7組の肖像」
|スポーツ
「俺の競技人生を変えた母ちゃんの言葉」
サーフィン界のニューウェーブを牽引する高校生がいる。過去最大規模となった、昨年7月の全日本級別選手権ショートボード部門を制した渡辺壱孔(いっこう)(16)だ。
「競技を始めたのは6歳から。中学卒業後は実家も出て、海辺の町で一人暮らしをしています。波さえよければ、真冬でも関係なく毎日4時間は練習しますね」
同じく昨年7月には念願のプロ資格も取得。転機になったのは母の一言だった。
「その前の3月のプロ試験に落ちているんです。かっこいいジャンプ技に魅了されて競技を始めたんですが、本番ではことごとく失敗。7月の試験では手堅くターン系の技でまとめようか悩んで、人生で初めて母ちゃんに相談したんです。そしたら『ミスってもいいから、自分のかっこいいを貫け』って言われて。吹っ切れて、全部エアー技で決めきりました」
今後の目標は、世界最高の舞台だ。
「五十嵐カノア(25)のように、オリンピックでメダリストになること。必ず成し遂げたいです!」
ビッグウェーブに乗り、夢を掴めるか。




『FRIDAY』2023年1月20・27日号より
PHOTO:足立百合