【最凶のヒグマ】北海道内での対策費は5億円超え…推定10頭の「OSO18ベビー」がいる! | FRIDAYデジタル

【最凶のヒグマ】北海道内での対策費は5億円超え…推定10頭の「OSO18ベビー」がいる!

激動!2023年はこうなる

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昨年8月に監視カメラで撮影された最新のOSO18の姿。立ち上がり、木に背中をこすりつけるマーキングの真っ最中だ
昨年8月に監視カメラで撮影された最新のOSO18の姿。立ち上がり、木に背中をこすりつけるマーキングの真っ最中だ

最凶のヒグマ「OSO18」の被害が初めて確認されたのは、’19年7月のことだった。標茶(しべちゃ)町オソツベツの牧場で、体重400㎏もの乳牛が死体で発見されたのだ。以来、OSO18は4年間で31の牧場、65頭もの牛を襲ってきた。被害総額は少なくともおよそ2300万円、また対策費として5億円以上が必要とされる。

そんな中、OSO18の出現区域ではさらなる脅威が予測されている。OSOの”模倣グマ”が現れるかもしれないのである。ヒグマを専門に研究する酪農学園大学の佐藤喜和(よしかず)教授が語る。

「この地域では、もともと鹿の死体や幼獣を食べる熊が多かったが、乳牛のような大きな動物が襲われるケースは少なかったと考えられます。恐らく、OSO18も、最初は弱っている家畜の牛に出くわし、牛も食べられるのだと学習していくプロセスがあったのでしょう。今度は、OSO18によって襲われた牛を他の熊が食べて学習し、自分で家畜を襲うようになることもあり得ます」

そうなる前にOSO18を仕留めようと、地元では捕獲作戦が進められているが、知能が高く警戒心も強いため、罠にもかからないという。監視カメラでの撮影すら、今まで3回しか成功していない。

時間がかかればかかるほど、さらに脅威は増える。それが「OSOベビー」の出現だ。

「熊社会の中で優位なオスは1シーズンのうちに何頭ものメスと子供を残します。知能が高く、警戒心が強いところをみると、OSO18は手練(てだ)れのオスと思われる。熊は一回に1〜3頭の子供を産むので、この4年で10頭ほどの子供がいてもおかしくありません。子育てはメスが行いますが、OSO18の遺伝子を受け継いだ熊が増えていくでしょう」(同前)

オソツベツに暮らす道民のため、一刻も早い解決が待たれる。

『FRIDAY』2023年1月20・27日号より

  • PHOTO標茶町

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