「ネームバリューばかり優先」…動き始めた森保ジャパン「新コーチ陣」に見える「大きな疑問」 | FRIDAYデジタル

「ネームバリューばかり優先」…動き始めた森保ジャパン「新コーチ陣」に見える「大きな疑問」

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新体制の構築が急ピッチで進む第二次森保政権。リストには指導者経験の浅いフレッシュな面々が並ぶ
新体制の構築が急ピッチで進む第二次森保政権。リストには指導者経験の浅いフレッシュな面々が並ぶ

次のW杯へ向けた戦いが始まった。

昨年末に森保一監督(54)の続投が正式決定したサッカー日本代表。任期は2026年に米国、カナダ、メキシコで開催される次回W杯までの4年間となっている。日本サッカー界最長となる森保政権で、悲願の「W杯ベスト8」を目指すことになった。

そこで注目を集めているのがコーチ陣の人選だ。特に重要なのが戦略面を担っていた横内昭展コーチ(55)と、育成力に定評のある上野優作コーチ(49)の後任人事である。

「横内さんは、森保さんの右腕として長年にわたりサポートしてきました。攻撃のデザインに強みがあり、森保さんがサンフレッチェ広島で3度のリーグ優勝を果たせたのも横内さんの存在が大きかった。一方の上野さんは浦和レッズでトップチームやユース部門の監督を歴任し、その育成手腕を高く買われて代表チームに抜擢されました。しかし2人とも来季はJリーグのチームへの監督就任が決定。森保監督は、その穴埋めに苦労しています」(スポーツ紙サッカー担当記者)

そんな中で白羽の矢を立てたのが元日本代表FWの前田遼一(41)だ。ジュビロ磐田のU-18コーチを経て、2022年からは同クラブのU-18監督に就任。さらにフリーキックの名手である中村俊輔(44)にもオファーを送るなど、精力的に動いている。しかし、彼らのコーチとしての評価は決して高くはない。長年にわたり代表チームを取材するスポーツライターのミムラユウスケ氏が言う。

「森保さんの強みは調整力です。基本的には選手それぞれに考えさせて、出た意見を整え、チームに落とし込むことがうまい。逆に欠点は組織作りやチーム戦術を自ら編み出し、それを徹底させることです。この弱点を補ってくれるコーチを選ぶべきですが、当確と言われている前田はトップチームでの監督経験がなく、その辺りの能力は未知数。中村に関しても同じ感想です。他にも名波さん(浩・50)や阿部(勇樹・41)も候補に挙がっているそうですが、大きな実績があるわけではありません」

26人の招集メンバーのうち、19人が海外選手。歴代屈指の陣容でも、ベスト8の壁は越えられなかった
26人の招集メンバーのうち、19人が海外選手。歴代屈指の陣容でも、ベスト8の壁は越えられなかった

人選については、関係者の間でも疑問の声が上がっている。

「前任の2人は指導者として10年以上のキャリアがあり、J1クラブのトップチームでのコーチ経験もある。ベスト8進出を成し遂げるには、彼ら以上のコーチを連れてこないといけないにもかかわらず、実績より知名度で選ばれている感じが否めません。ネームバリューを優先しているうちは、結果はついてきません」(前出・スポーツ紙記者)

就任会見の際に森保監督はコーチ陣について「全体的に考えていきたいと思っています」と語り、役割の新設や人数の増加も示唆した。ミムラ氏は「日本人だけでなく海外のコーチの招集にも動くべきだ」と指摘する。

「森保さんの強みである調整力があれば、どんなエキセントリックなコーチが来ても合わせることができる。だからこそ、スペインやイングランドなど海外のトップリーグでやっている気鋭のコーチの招集を、最後まで諦めないでほしいです。今の日本の一番の問題は、指導者より選手の方が、実績があることです。日本人からコーチを選ぶ限りこの問題は絶対についてまわる。最後まで世界の最先端のサッカーを取り入れるための努力は続けてほしいですね」

3月には国際親善試合を控える新生森保ジャパン。世界で勝てるチームになるために、妥協は許されない。

  • 写真JMPA代表撮影

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