”流出防止”の切り札になるか…ジャニーズタレントのSNS開設ラッシュに見える「狙いとリスク」
新年早々、ジャニーズタレントが続々SNSへ進出し、その動向が世間を賑わせている。
「KAT-TUN」の亀梨和也(36)、「Kis-My-Ft2」の玉森裕太(32)、「Snow Man」のラウール(19)らが今年に入りInstagramを開設。すでに亀梨は40万人、玉森は60万を超えるフォロワーを獲得している。中でも勢いがあるのはラウールで、インスタライブを行うなど積極的に活動しており、早くもフォロワー数は100万人に迫るほどの勢いだ。
「ジャニーズ事務所の創設者、ジャニー喜多川氏(享年87)は肖像権を重んじ、インターネットでの所属タレントの写真・動画掲載は長年NGとしてきました。たとえばそれがドラマの主演でも、番組公式ホームページでの登場人物相関図にタレントの顔写真が載らないケースもあったほどの徹底ぶりでした。そういった背景があったので、多くのファンが所属タレントのSNS開設に喜び、ここまでの急激なフォロワー数増加につながっているんだと思います」(スポーツ紙芸能デスク)
ネットやSNSに対し、これまで否定的な姿勢をとってきたジャニーズが、ここにきて一転、積極的な攻勢をかける裏には何があるのか。芸能プロ関係者は「ここ数年のタレントの流出が関わっている」と語る。
「昨年の滝沢さん(秀明・40)や『King & Prince』メンバーの退所に代表されるように、近年は所属タレントの離脱が相次ぎ、事務所に対して厳しい世論が巻き起こっています。さらにK-POPや2.5次元俳優、声優などの台頭を受け、ジャニーズブランドに対する求心力は低下しつつある。事務所としては、鉄の掟を破ってでもネットやSNSに積極的にならざるを得ない過渡期に差し掛かったということです」
ジャニーズの所属タレントへの考え方も、SNS戦略を変えるきっかけになった。
「現在の事務所方針として、脱アイドルという狙いがあります。単なるアイドルだけではないマルチタレント化へモデルチェンジするためにも、積極的なSNS戦略が、いまの時代では必要不可欠という判断に至ったのでしょう」(同前)
実際、いまでは多くの俳優や女優がSNSを開設している。フォロワー数は人気や影響力のバロメーターとなり、いまやSNSフォロワー数はテレビの視聴率やラジオの聴取率を凌ぐインパクトを持つ数値と化した。さらにこの3年、世の中がコロナ禍で混乱と分断を繰り返す中、SNSはタレントとファンを繋ぐ架け橋として、欠かせない存在になっている。
「他事務所同様、ジャニーズ事務所も時流に乗るため、SNS路線へ本格的に舵を切ったということです。ただしSNSも偽アカウントやアカウント乗っ取り、炎上など万能な存在ではありません。特にジャニーズはその辺りのノウハウもまだ確立されていませんからリスクも当然ある。今後、どういった運営を行っていくのか、その手腕に注目が集まっています」(前出・スポーツ紙芸能デスク)
ネットやSNSの世界でもジャニーズは圧倒的な存在感を見せつけることができるのか。その行方やいかに……。
- 写真:近藤裕介(1枚目)、島颯太(2枚目)