「3人は置けないよ」…巨人・中島、長野、松田に非情通告「役割かぶるベテラン獲得」の矛盾と不協和音 | FRIDAYデジタル

「3人は置けないよ」…巨人・中島、長野、松田に非情通告「役割かぶるベテラン獲得」の矛盾と不協和音

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5年ぶりに古巣・巨人へ復帰した長野。昨年11月に原監督とともに記者会見に臨んだ(画像:共同通信社)
5年ぶりに古巣・巨人へ復帰した長野。昨年11月に原監督とともに記者会見に臨んだ(画像:共同通信社)

 巨人の阿部慎之助ヘッドコーチの発言が物議をかもしている。1月20日に行われた春季キャンプ前のスタッフ会議で、広島から復帰した長野久義(38)にこう伝えたと明かしたのだ。

「悪いけどベテラン3人は(ベンチに)置けないよ。(2軍に)2人落ちるか、1人も残れないかもしれない。そこは競争して頑張ってくれ」

阿部の言う「ベテラン3人」とは、長野と中島宏之(40)、ソフトバンクから移籍した松田宣浩(39)だ。いずも「右の代打」で役割がかぶる。同じタイプの選手を、3人も1軍に置いておけないという意味だろう。

「3人とも近年の成績が下降傾向にあり、レギュラー獲得は難しいでしょう。長野の最近2年の打率は2割1分台で、ホームランは2~3本です。中島は昨季、打率.242で本塁打1。松田も同様にプロ入り最少の43試合の出場にとどまり、ホームランは1本も打てていません。阿部コーチの発言は非情ともとれますが、彼らの現状を考えれば正直な感想でしょう」(球団関係者)

「熱男」に求められる意外な役割

タイプが重複するベテラン3人。ましてや選手としてのピークを過ぎ大活躍が期待できないとなれば、なぜ巨人は長野や松田を獲得したのだろう。

「全権を任されている原辰徳監督は、2人の稀有なキャラクターを評価したのでしょう。長野は『球界イチ』といわれるほどの人格者です。投手や野手の垣根を超えて、食事会を開くこともしばしば。若手の良き相談相手にもなり、ゆくゆくは巨人の指導者として期待されているんです。

松田には、『熱男』と呼ばれる明るいキャラクターでチームを盛り上げてもらいたい。巨人は昨季5年ぶりにBクラスに終わり、暗いムードがベンチに漂っています。常に前向きな松田なら、雰囲気を一新してくれるかもしれません」(同前)

一方で長野と松田の加入は、チームに不協和音を生み出しかねず矛盾もはらんでいる。

「戦力として大きな期待をされていないのにベンチに置いておけば、若手の出場機会を奪うことになります。1軍の出場選手ワクは決まっていますから。ベテランのおかげで、いくら頑張っても1軍に昇格できなければ、2軍で汗を流す若手の不満がたまりかねません。阿部コーチの言う通り、3人はベンチに置いておけないんです。

とはいえ、長野や松田を2軍に落とせば『なぜ獲得したんだ』という批判が起きる可能性がある。フロントへの不満が高まりかねない、矛盾をはらんだ獲得と言わざるをえないでしょう。1軍に置くにしても2軍に落とすにしても、原監督にとって悩ましい選択になると思います」(スポーツ紙担当記者)

実績は十分でも戦力としては期待薄なベテラン3人。彼らの存在感が、巨人で波紋を呼びつつある。

  • 写真共同通信社

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