「地上波復帰はまず無理」TKO 木本の「遅すぎる会見からの芸能界復帰大作戦」は本当に成功するのか

「応援してくださった皆様、関係者の皆様、何よりこのような騒動に巻き込んでしまった仲間、友人の皆様に改めてお詫びします。申し訳ございませんでした」

１月23日、都内で会見を開いたお笑いコンビ『ＴＫＯ』の木本武宏（51）はそう語り、深々と頭を下げた。

木本の投資にまつわる大規模トラブルが発覚したのは、昨年７月のことだった。十数人の知人や後輩芸人からカネを集めまくり、総額６億円超の被害を出した。騒動後、木本はすべての番組を降板、所属していた松竹芸能も退所する事態に。地上波復帰は絶望的と言われていた。

それから半年以上……これまで公の場で釈明をしてこなかった男が、なぜ今さらになって会見を開いたのか。

「被害者に対しての返済の目処が立ったのでしょう。木本に投資話を持ち掛け、お金を持ち逃げしていた人物が戻ってきて、返済できるようになったそうです。騙されてカネを出したと言われる『野性爆弾』のくっきー！（46）は、全額返済されたそう。『平成ノブシコブシ』の吉村崇（42）も、全額ではないが少しずつ返ってきているそうですよ」（吉本興業関係者）

昨年８月、騒動の直後にFRIDAYは木本を直撃している。その際、不動産投資を持ち掛けてきた人物からの返済はないと明かし、「法的手段を検討しています」と思い詰めた表情を見せていた。しかし、12月の直撃では一転、アルバイト生活を告白しつつも「解決に向かっている」と前向きに話していた。

今回の会見でも、現在お金を持ち逃げした人物と連絡が取れていること、被害者に順次返済していく予定であることを報道陣に報告。周囲に投資を持ち掛けた経緯や、騒動についての木本自身の認識を改めて説明した。

「正直『詐欺にあった』という認識はありました。でも世間にバレるのが怖くて警察に言えなかったんです」

「（芸人という）自分の仕事は水物で、50代に近づいてきた中で不安がありました。なんとかいつまでもお笑いを続けたいという一心でのめり込んでしまいました」

会見では終始明るい表情を見せた木本。釈明会見後には、相方の木下隆行（51）とともに”コンビ再開”まで宣言した。

「この日を待ち望んでいたので、始まりの日だなと思います。コントにも力を入れて、チャンスがあるなら賞レースにも出たいです」（木下）

最終的に会見は１時間半にも及んだが、二人のおどけた掛け合いに「まったく反省の色が見られない」「結局宣伝か」と批判の声が上がっているのも事実だ。今回の会見は、ＴＫＯにとっての復帰に向けた第一歩という意味合いが強いという。芸能リポーター・城下尊之氏が解説する。

「今回の会見は二人の話し合いがまとまって『今後ＴＫＯに仕事をください』という業界に向けたアピールの場だったと思います。『板の上で勝負したい』と言っていましたが、それはステージに立ちたいということ。木下もパワハラ問題で松竹を退所していますから、木本と二人そろって仕事を持ってくるツテがなくなった状態。会見は絶好のチャンスです」

“不祥事コンビ”の復帰は叶うのか。

「現状、地上波復帰はまず無理。ＴＫＯが復活するには、小さなステージや地方営業でいい仕事をするしかない。自虐を織り交ぜながら『ここだけの話』を沢山して、『ＴＫＯが面白いステージをやっているらしい』と業界で注目を浴びる。徐々に大きな箱を埋められるようになったら、不祥事を織り込み済みで使ってくれるようなプロデューサーが現れるかもしれません」（城下氏）

会見の翌日正午に発売されたＴＫＯのトークライブのチケットはなんと即完売。彼らの芸能界復帰大作戦ともいえる今回の会見は、ひとまずは成功だったということか。