〔舞台裏レポート〕話題の夏ドラマ ロケ現場を発見! | FRIDAYデジタル

〔舞台裏レポート〕話題の夏ドラマ ロケ現場を発見!

吉岡里帆『健康で文化的な最低限度の生活』 綾瀬はるか『義母と娘のブルース』 石原さとみ『高嶺の花』ほか

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綾瀬は子育てに奮闘する企業戦士に(右上)。アニメ映画が大ヒットした『この世界の片隅に』の実写化に松本&松坂が挑む(右下)。新米ケースワーカー役に挑む吉岡(左上)。上野にとって『グッド・ドクター』は2年半ぶりの連ドラ出演となる(左下)

「おい! 何やってんだ!」

新宿区内の大通りに男の怒声が響く。ギョッとして足を止める通行人たち。その視線の先にはスーツ姿の『関ジャニ∞』の横山裕(37)がいた。傍(かたわ)らには本田翼(26)の姿も見える――。

都心のド真ん中で二人が何をしていたかというと、フジ月9『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』のロケだった。ともに刑事に扮する二人の熱演もあって、同作は「月9」として1年ぶりに初回視聴率二桁超えを果たした。『絶対零度』は上戸彩主演の人気シリーズで今作がパート3になるのだが「上戸が『育児ができなくなる』と主演を蹴ったため、シリーズ初出演の沢村一樹が主演、という珍事が起きた」(制作会社スタッフ)という。

「設定も今回が初登場となる凶悪犯を未然に知らせる『ミハンシステム』というSF的なシステムが軸になっており、普通の刑事モノだと思って見ると『?』となってしまう」(ライター・大山くまお氏)

撮影はロケが中心。上戸は特別出演で、他のキャストも多忙とあり、現場では「ミハンチームが全員揃ったのは番宣ぐらいでは?」(前出・スタッフ)なんて皮肉も飛び出していたが、視聴率は二桁をキープ。元主演の上戸は8話以降、本格的に出てくるというから、数字の後伸びが期待できそうだ。

「この猛暑も後押しするでしょう。あまりの暑さで在宅率がアップしているため、7月クールのドラマは軒並み視聴率二桁をマークしました」(大手広告代理店テレビ局担当)

猛暑が数字に結びつくとなれば、苦にならないのだろう。綾瀬はるか(33)はうだるような暑さの中、100人近いスタッフとエキストラにモミクチャにされながら、『義母と娘のブルース』(TBS系)のロケに臨んでいた。撮影の合間、日傘で紫外線を必死にガードしながら、時折、笑顔を浮かべる余裕も見せた。


「キャリアウーマンを演じる綾瀬のメガネ&スーツ姿はいいんだけど、得意技の『腹芸』や『土下座』をするシーンは、ちょっとイタい感じが……」(ドラマウォッチャーの北川昌弘氏)

と案ずる声もあるが、前出の大山氏は「一見キワモノのようですが、桜沢鈴の原作マンガはかなり泣けるお話なので、良作になると思います」と太鼓判を押す。

「小さな子ども(とくに娘)がいる父親が観ても泣けるお話でしょう。綾瀬はるか主演作を複数手がけ、大河ドラマ『おんな城主 直虎』でも高い評価を得た森下佳子が脚本を担当しているので、大外しすることはないはずです」

実際、11.5%でスタートした視聴率が3話では12.4%に上昇。ゴキゲンな綾瀬は自身がCM出演している『コカ・コーラ』や『グリコ・ジャイアントコーン』などの商品を大量に差し入れて、現場に涼を届けているという。

ちなみに『グッド・ドクター』(フジ系)も初回から二桁視聴率をキープしているが、この快進撃を牽引しているのが、自閉症でサヴァン症候群の小児科医を演じる山﨑賢人(23)だ。


「山﨑といえば青春恋愛モノのイケメン主役というイメージでしたけど、1月クールのドラマ『トドメの接吻』でホスト役をやった人と同一人物とは思えない変わりよう。変身といえば、ヒロイン役として久々、上野樹里が出ていますが、悪目立ちせず、落ち着いた演技ができている。ようやく彼女は『のだめカンタービレ』を卒業できましたね……」(主婦でドラマウォッチャーの吉井和美氏)

思わぬ好発進を遂げたドラマもあれば、「絶対に負けられない戦い」に挑んでいるドラマもある。『この世界の片隅に』(TBS系)は映画並みの制作費がかけられているため、「視聴率二桁をキープできなければペイしない」(TBS関係者)という超大作だ。たとえば、ヒロインの松本穂香(21)は約3000人の中からオーディションで選ばれており、物語の舞台となる広島でのロケも敢行。都内のスタジオには昭和の町並みを再現したオープンセットが造られており、「まるでNHK朝の連続ドラマみたい」だと評判だ。

脚本は朝ドラ『ひよっこ』の岡田惠和が担当。松坂桃李(29)、尾野真千子(36)、宮本信子(73)ら、脇を固める役者も豪華かつ堅実である。

「この放送枠は数々の代表作を世に送り出してきたウチの看板枠。平成最後の終戦の日に向けてこの作品をぶつけた」

とTBS関係者の鼻息は荒いが、第3話にして視聴率は9%台に下落した。

撮影現場では「松坂はカメラが回ってなくても松本の肩を抱いたり、髪をなでたりして、片時も離れない。夫婦役になりきっている」(芸能プロ幹部)というから、今後の巻き返しに期待しよう。

豪華な現場といえば、本誌は6月中旬、荒川区の商店街でゴージャスに着飾った石原さとみ(31)と遭遇。カラフルなワンピースにマダム風の帽子を被って八百屋を訪問する姿を紹介したが、これは『高嶺の花』(日本テレビ系)のロケだった。

野島伸司脚本の話題作だが、メイン視聴者層である主婦受けが悪すぎる。


「美人と冴えない男の恋愛話は『101回目のプロポーズ』そのまま。台詞の言い回しも石原さとみの過剰な演技とあいまってクサさが残るだけ。野島伸司はもう時代に合わないのかもね。相手役の『銀杏BOYZ』峯田和伸が好きで観ている人も多いと思うけど、フェスで全裸になっていた男が石原さとみと連ドラでキスするとは……偉くなったもんですね(笑)。彼女いない歴=年齢という設定なのに、しっかりキスしてたし。キャスティングにムリがあったのでは?」(吉井氏)

期待感から初回は11.1%をマークしたが、以後、9.6%、8.2%と右肩下がり。視聴者は正直だ。

7月下旬、江東区の商店街で『健康で文化的な最低限度の生活』(フジ系)のロケをしていた吉岡里帆(25)は、劇中にたびたび出てくる食堂に籠っていた。長い長い撮影が終わり、帰路に就(つ)いた吉岡はスマホを見たまま俯(うつむ)いていた。

「生活保護という、デリケートだが誰もが関心あるテーマ。吉岡が一般職のケースワーカー、CM女王の川栄李奈が福祉専門職のケースワーカーを演じるのもポイント」(北川氏)と前評判は上々。吉岡も番宣を頑張ったが、第1話の視聴率は7.6%という低空飛行に終わった。

「1月クールに放送された初主演作も7%台と惨敗していただけに、吉岡は『私のせいだわ……』と沈んでいました。遠藤憲一が『気にすんなよ!』と励まし、監督が『これから盛り上げていこう』と声をかけていましたね。その横で川栄が『主演って大変だね……』と呟(つぶや)いていたのが印象的でした」(フジ関係者)

光明はある。実はこの作品、神に祝福されている、というのだ。

「前クールのヒット作『おっさんずラブ』で一躍脚光を浴びた田中圭と、1月クールの『アンナチュラル』で人気が出た井浦新がダブル出演しているんですよ。キャスティングが行われたのは去年。二人がブレイクする前だっただけに、『米田孝プロデューサーは持ってる!』と現場は大盛り上がり」(制作会社スタッフ)

面白いドラマは現場が盛り上がっているものだ。本誌レポートを頭に入れてから観れば、もっと楽しめる――ハズだ。

6月中旬、荒川区の商店街でロケに臨む石原。華道家という設定ながら低い声でヤサグレ続ける怪演が話題に

こちらは6月半ば、新宿区内の大通りで遭遇した『絶対零度』のロケに臨む横山

同じく『絶対零度』ロケの本田。スカートでキックする「艶技」で視聴率に貢献

綾瀬の女ターミネーターぶりが話題の『義母と娘のブルース』のロケは、大田区内の商店街で行われていた

第2話の視聴率が5.5%にまで下落。終始、元気がなかった『健康で文化的な最低限度の生活』の吉岡

綾野と沢尻が番宣に奔走した『ハゲタカ』は視聴率二桁をキープ。『サバイバル・ウェディング』は「婚活中の女子に刺さる」(吉井氏)

撮影:香川貴宏、齋藤雅昭、西圭介

 

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