「夕飯白米1.2kg」「留年しても平然」…二松学舎の４番＆清原の次男「選抜注目の１年」大物な素顔

〈朝は600ｇ、昼は800ｇ、夕飯では必ず白米1.2kgを食べています。好きな料理は生姜焼き。カレーの店に行けば１㎏の大盛りも平らげます〉

『ＦＲＩＤＡＹ』（昨年11月25日号）のインタビューで、こう話し弁当をほおばったのは二松学舎大附属（東京都）の片井海斗だ。身長175㎝、体重97㎏の恵まれた体格で、片井は１年生ながら４番を任され昨夏の甲子園では２回戦でホームラン。右打者の１年生４番による本塁打は、83年夏の清原和博氏（大阪府・ＰＬ学園）以来39年ぶり史上２人目の快挙だった――。

３月18日に開幕する選抜高校野球。２年連続７回目の出場を決めた二松学舎で、片井は注目選手の一人だろう。その強心臓ぶりは１年生とは思えない。昨年６月の関西遠征の宿舎では、先輩たちと同部屋になるも大イビキをかいてスヤスヤ。守備練習でエラーをすると「すいません」と言いながら、ふてぶてしく笑っているという。前出のインタビューでは、こうも語っていた。

〈あんまり緊張したことがないですね。甲子園の初打席ぐらいかなぁ。いつも楽しめています。エラーして落ち込んでいても、仕方ないでしょう。ミスしたら、やり返してやろうという気持ちになります〉

市原勝人監督も、１年生の主砲の活躍に目を細めていた。

〈センターから右へ打てるのは、（同校ＯＢでカブスに所属する）鈴木誠也に似ていますね。誠也でも、１年生のうちはここまでの活躍はできませんでした。物おじしない性格も実戦向きです〉

入学が２年前なのに１年生のワケは……

もう一人注目すべき１年生選手がいる。５年ぶり10回目のセンバツ出場を決めた慶應義塾（神奈川県）で、３塁を守る清原勝児だ。背番号は「５」。プロ歴代５位となる525本塁打を放った父親の清原和博氏が、オリックス時代につけていた番号である。

勝児が慶應高に入学したのは２年前の21年４月だ。本来なら現在は２年生のはず。いまだに１年生のワケとは……。

「留年してしまったんです。名門・慶應高では、野球をやっていれば良いというワケにはいかず文武両道が求められます。すべての科目の成績が一定値に届かないと留年になってしまうんです。残念ながら勝児君は、わずかに単位が届かなかった。それでも本人は陽気でアッケラカンとしています。周囲もネタにしてイジっていますよ」（スポーツ紙担当記者）

勝児の身長は173cm。188cmの父親と比べると小柄だ。本人は理想の打者を「お父さん」とし、理由を「左右どこにでも本塁打が打てますから。チャンスにも強い」と話している。果たして、その実力はどれほどのものなのだろうか。

「慶應高の森林貴彦監督は『飛ばす力はチーム屈指』と話しています。ただ、父親のようなスラッガータイプではありません。大事な試合でスクイズを決めるなど、器用なタイプで小技が得意。

父親の和博氏は、息子たちをこう評価しているようです。『上の子（長男・正吾）は俺タイプの長距離打者。下の子（勝児）は（中日の監督で通算2480安打を記録したＰＬ学園の後輩）立浪和義タイプやな』と。まだ１年生ながら身体にキレがあり、伸びシロは大きいでしょう」（同前）

勝児の帽子のツバの裏には、和博氏の直筆で「リラックス」「氣」などと書かれているという。甲子園で、親子でのホームラン記録も夢ではないだろう。今年のセンバツは「大物１年生」に注目していただきたい。