ハーレム男が近隣住民にみせた「異様な言動」23年間一夫多妻生活を続ける謎の集団
「死を回避するには私と性交するしかない」と10代女性を洗脳し性的暴行未遂の疑いで逮捕
「異様でしたね。大家族だから渋谷さんが運転して女性が大勢乗り込み、車で何度も買い物に出かけるんです。スーパーでもやしを30袋も買うそうですよ」
東京・東大和市に住む男性が話す。男性は、複数の女性との集団生活を続け「ハーレム男」と呼ばれる渋谷博仁容疑者(74)の自宅近くの住民である。
渋谷容疑者が逮捕されたのは2月7日。同居する元妻が自宅に招いた、10代の女性への準強制性交未遂の疑いだ。女性にこう話し、洗脳しようとしたという。
「あなたは宇宙人に連れ去られ、皮を剥(は)がされて食べられてしまう。死を回避するには私と性交するしかない」
身の危険を感じた女性は、家族とともに警察へ相談。容疑者の逮捕に至った。
渋谷容疑者が同居女性たちと短期間に結婚と離婚を繰り返す、一夫多妻生活を始めたのは23年ほど前だ。’99年10月に最初の妻と離婚した直後からだという。
「渋谷さんとは数回飲んだことがあります。最初の奥さんがいた時期です。『この家を建てた時に米軍のジェット機が低空飛行で挨拶に来た』と、嘘ばかり語っている印象でした。宗教の話もして『カリスマになりたい』とも。わらわらと女性が集まり始めたのは、最初の奥さんと別れてからです。ミニスカートを穿(は)いた、若い女性もいました」
渋谷容疑者は、集団生活を断った女性を脅迫した容疑で’06年1月にも逮捕されている。当時、執行猶予中に行った本誌のインタビューではこう話していた。
〈一度出て行った女性たちも『やっぱりここのほうが居心地がいい』と、みんな戻ってきてしまいました〉
〈セックスはしていますよ。(中略)内容もいたってノーマルです〉
なぜ渋谷容疑者は、謎の集団生活を23年間も続けられたのだろう。犯罪心理学が専門で、東京未来大学こども心理学部長の出口保行氏が解説する。
「女性たちを、なかばマインドコントロール状態に置いていたのでしょう。脅しを多用しながら甘えも許す、飴と鞭を上手に使い分けていたと思われる。女性たちも置かれた状況にあまり疑問を抱かず、加害者と共同生活することで心の安定を見出していたのではないでしょうか」
渋谷容疑者が逮捕された今も、女性たちは奇妙な集団生活を続けている。


『FRIDAY』2023年3月3・10日号より
PHOTO:小松寛之 益田周一