プレゼントを持った面会者が大勢訪れ…二階俊博「84歳の誕生日」が大盛り上がりだったワケ | FRIDAYデジタル

プレゼントを持った面会者が大勢訪れ…二階俊博「84歳の誕生日」が大盛り上がりだったワケ

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17日、84歳の誕生日を迎えた二階元幹事長。当選13回、幹事長在任1885日、現役最高齢の影響力は衰えず… 写真:ロイター/アフロ
17日、84歳の誕生日を迎えた二階元幹事長。当選13回、幹事長在任1885日、現役最高齢の影響力は衰えず… 写真:ロイター/アフロ

2月14日、自民党の国土強靱化推進本部室に、大量のチョコレートや洋菓子、ワインが届けられた。愛のバレンタインデーにプレゼントを受け取ったのは二階俊博本部長である。

「歳のせいか、本部長室で居眠りしていることもある二階さんだけど(笑)この日はもう、上機嫌。朝から党の女性職員や政治家事務所の秘書たち、さらに大手企業、団体からもチョコレートが届き、あまりに多くて食べきれないと、来る人来る人に配っていました。今年、政界で一番たくさんチョコレートをもらったのは、おそらく二階さんだったでしょう」(二階派議員)

その3日後の2月17日には84歳の誕生日を迎えた。この日は金曜日。国土強靱化推進本部長室、通称「二階部屋」はバレンタインを超える大騒ぎだったという。朝から誕生祝いの電話が鳴り止まず、プレゼントを持った面会者が大勢訪れた。この週の自民党本部はまるで「二階祭」。この日、二階部屋に駆けつけた閣僚経験者は興奮気味にこう話す。

「二階さんの誕生日だと気づいて携帯に電話をかけたが留守電。ぜんぜん繋がらないので、二階部屋に行ってみました。と、すでに政治家、官僚、財界人、デベロッパーや大手建設業者、旅行会社や運輸会社の役員など、ざっと50組以上の背広姿の男たちが並んで待ってるんです。国土強靱化室の前には簡易椅子が出してありましたが、ぜんぜん数が足りない。だから、じっと立って待っている人もいました。

岸田文雄首相や党内VIPからも間断なく電話が入るから、面会者はそのたびに待たされていた。この日の『二階詣(もうで)』は最大1時間待ち。菅義偉前首相、二信組事件で政界を引退した山口敏夫元労働相、前参院議長の山東昭子さんもプレゼントを持ってきていました」

とにかく、たいへんな「人気」だったという。次期衆院選挙で政界引退も囁かれるこの最高齢政治家に、なぜここまで人が集まるのか。人気=勢力が衰えない理由とは。

「二階祭@銀座」は「反岸田」で盛り上がって…

この日、誕生祝いにいち早く二階部屋を訪れたのは、菅義偉前首相だった。そして「二階祭」は夜も続いた。銀座のワインと和牛の店「つる」を祝宴会場に、宴は最高潮に達したという。この誕生パーティに出席した議員らが、口々にその様子を証言する。

「菅さんが二階さんの誕生日を祝い、『二階菅』の政治同盟が強固であることが党内外にアピールされました。7080人の『二階菅連合』で今後は政権にもの申していくことになるでしょう」(閣僚経験者)

「5階の『二階部屋』国土強靱化室は、日に日に来客が増えて連日大賑わいの活況をみせている一方、4階の茂木敏允部屋は閑古鳥が鳴いている。幹事長室なのに」(二階派議員)

「二階さんは、牛肉を一切れ二切れ食べ、ワインも舐めるようにちびちびと飲んでいました。出席者たちはけっこう飲んでいて、話題がどんどん深まってました」(参加者)

84歳にして、党内一の求心力を維持する二階を囲み、誕生会はしだいに「反岸田集会」の雰囲気に。酒量が増すにつれ政局絡みの発言が飛び交い、下がり続ける政権支持率、秘書官問題、さらに「岸田政権の対中政策は大丈夫なのか?」と、熱くなっていったのだという。

岸田の「二階おろし」を忘れない

背景にはもちろん、あの「二階おろし」がある。2021年9月総裁選の際、岸田は「党役員任期を1期1年、連続3期に」と明言し、二階元幹事長の首を取りにいったのだ。そして10月、岸田政権発足とともに幹事長を退任する。二階はもちろん側近たちも、この一事を決して忘れることはない。

「岸田政権は難しい政権運営をしながらここまでよくやって来た。皆さんの力で政権をしっかり支えていただき、間違ったときは、首相にしっかりと声を届けていこう」

老獪な二階元幹事長は、こう言って宴をおさめた。集まった面々を前に賑やかな宴を眺めながら、「今後」を見定めていた。政局は「今ではない」と判断したのか。

「防衛費、少子化対策、対中外交、原発再稼働、LGBT-Qの問題で岸田政権は必ず追い込まれる。しかも、米国のインフレは止まらずアメリカの利上げは市場予想に反して上昇傾向が継続し日米金利差から再び円安局面となりそうだ。5月の広島サミットに向けて、岸田は内心、かなり焦っているはず。『二階−菅連合』は、岸田政権は必ず窮地に追い込まれることになると見ているんだよ」(参加者)

「あのこと」をけっして忘れない。今は政権の外にいる二階元幹事長は、岸田政権の「危うさ」をじっと見て、勝機をうかがっているのだ。

  • 取材・文岩城周太郎写真ロイター/アフロ

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