「反省会」立ち上がるNHK大河ドラマ『どうする家康』 巻き返しのカギは”忍び”山田孝之の存在感 | FRIDAYデジタル

「反省会」立ち上がるNHK大河ドラマ『どうする家康』 巻き返しのカギは”忍び”山田孝之の存在感

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大河ドラマ『どうする家康』に”忍の頭領”服部半蔵役で出演する山田孝之
大河ドラマ『どうする家康』に”忍の頭領”服部半蔵役で出演する山田孝之

嵐・松本潤が主演するNHK大河ドラマ『どうする家康』。最強とうたわれた“家康家臣団”の中でも特に異彩を放っているのが、服部半蔵(山田孝之)率いる忍びの服部党ではないか。

今回の大河ドラマは、小国・三河に生まれたナイーブで頼りない徳川家康(松本)が死ぬか生きるかのピンチを乗り越え、やがて江戸幕府を開く波乱万丈の戦国エンターテインメントだ。

第6話では、駿府に残された家康の妻・瀬名(有村架純)親子を奪還するために、難攻不落の上ノ郷城に潜入。夜陰に紛れて断崖絶壁を“苦無(くない)”と呼ばれる小刀で登り、遊び女に化けた女大鼠(松本まりか)が敵の見張りをおびき寄せ倒すと、死体に化けていた忍びの者達とともに突入。“鳥の子”と呼ばれる煙幕弾を炸裂させるなど、最新の研究を元に戦国時代に生きる“忍び”をリアルに描いている。

「当時の忍者は戦闘能力に優れているのはもちろんのこと、姿を変えて敵地へ潜入。諜報活動を行い、薬草や毒草、さらには天文の知識にも長けたサバイバリストでもありました。第5話には大きな蜘蛛の巣や骸骨が配された服部党の巨大アジトも登場。そのアジトの中をドローンのコウモリを飛ばすなど、最新の技術を駆使して忍びの世界を見事に再現しています。

そのため松本まりか始め忍びの面々は、忍者学の第一人者・三重大学の山田雄司教授や甲賀流伴党第21代目宗家・川上仁一氏を招き、忍者の心得や歩き方、棒手裏剣の投げ方などの特訓を受け撮影に臨んでいます。これまでも『真田丸』(‘16年)では藤井隆、『麒麟がくる』(‘20年)では岡村隆史が忍びを演じていますが、今回は主役級の山田孝之を服部党の頭目・半蔵役に抜擢。今作で忍びの活躍が大きくフィーチャーされることは間違いありません」(制作会社プロデューサー)

同い年で、デビュー年も一緒の家康役・松本潤とは、実は今回が初共演。プライベートでも仲の良いことで知られる2人だが、これまでの歩みは大きく異なる。

「たとえるなら、松本潤が国民的なアイドルに上り詰めた太陽なら、山田は影のある月。朝ドラ『ちゅらさん』(NHK)で注目を集めるも、深夜ドラマ『闇金ウシジマくん』シリーズ(毎日放送)、『勇者ヨシヒコ』シリーズ(テレビ東京)、さらには配信ドラマ『全裸監督』(Netflix)などニッチな世界で高い評価を得てきました。

しかも自給自足の生活に憧れ、山田は数年前から東京と沖縄で二拠点生活を始めています。まさに陰キャラで自給自足の生活に憧れる山田は、忍びの役どころにピッタリではないでしょうか」(ワイドショー関係者)

しかも今回、山田が演じる服部半蔵は一筋縄ではいかない難しい役どころ。

「そもそも服部家といえば、伊賀忍者の宗家。父・保長は、三河にやって来て家康の祖父・松平清康、父・広忠に使えたとされます。息子・半蔵正成(まさなり)は、服部党の頭目に生まれながらも争い事が嫌い。『忍びはやるな』と言い残した父の遺言通りに生きようと心に誓うも、一族の暮らしは貧しく仕方なく家康の元で忍びの仕事を始めます。

しかし半蔵本人は棒手裏剣ひとつまともに投げられない。自分に自信が持てず、人付き合いも苦手。人を信用せず、心を閉ざす半蔵は低い声でボソボソ喋るだけで、人とは目も合わせようとしない。なんともエキセントリックな役どころを演じています」(前出・ワイドショー関係者)

そんな半蔵が、「姉川の戦い」「三方ヶ原の戦い」「伊賀越え」はじめ数々の戦で武功を挙げ、“鬼の半蔵”の異名をとる譜代家臣として出世。関東入国後は、伊賀同心200人を束ねる8000石の大身旗本となる。そんな服部半蔵を山田孝之がどう演じるのか。

「半蔵について『息子には同じ苦しみや辛さを味わって欲しくないから、父は“忍びはやるな”と言い残したのだと思いますが、きっと半蔵自身は忍びとして生きる父の姿を見て、“自分も父のようになりたい”と言う憧れがあったはず』

『忍びの任務が依頼されれば“あの時の父と同じことができる”と言う喜びもある』『だから仲間やその家族を守るためにも、強くなければならない。務めは成功させなければならない』という思いを秘めていると、山田自身は話しています」(前出・プロデューサー)

コメディでポップな作りが、一部の視聴者の間では不評を呼び、“どうする家康反省会”のフラッグも立ち始めている今作。最新の技術を駆使する忍びの活躍が、今作を面白くするかどうかのカギを握っているのかもしれない――。

 

  • 島右近(放送作家・映像プロデューサー)

    バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』(竹書房新書)を上梓。電子書籍『異聞 徒然草』シリーズも出版中

  • 写真2020 TIFF/アフロ

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