令和のテレビ界で”若返り”が進むも…「久本雅美&島崎和歌子が敬遠されて北斗晶が生き残る」理由
関西発の人気番組『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)の新しい探偵に『霜降り明星』のせいや(30)と、ゆりやんレトリィバァ(32)が就任することが決まった。
「アメリカに活動拠点を移すたむらけんじ(49)ら探偵3名が今春卒業するので、その後任ですね。番組としては、出演者の若返りを進めるいい機会だったと思います。近年はコア視聴率(13〜49歳男女の視聴率)や配信の再生回数がヒットの指標になったことで、若手出演者の起用が増えて、アラフィフのベテランタレントが淘汰され始めています」(キー局プロデューサー)
昨年、ビートたけし(76)が『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)を卒業。『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(朝日放送)、坂上忍(55)が司会を務める『バイキングMORE』(フジテレビ系)が終了した。テレビ局の大物MC離れが進んでいるが、その余波は”ひな壇”にも及んでいるという。
「タレントのギャラは一度上げたら、なかなか下げることができない。高額のベテランを1人起用するぐらいなら、旬の若手を2〜3人起用したほうが、画面が華やかになっていいわけです。スポンサーも購入意欲の高い若い視聴者に観てほしいと考えているので、『乃木坂46』などの”坂道系”や若手のジャニーズを起用したほうがスポンサーのウケもいい」(広告代理店関係者)
ここ最近、相次いでいる人気プロデューサーの独立や移籍の影響も出ている。
「やり手が抜けたことで、テレビ局は若手スタッフの育成が急務になっています。実際、20〜30代の若手ディレクターの企画が目立って採用されるようになりました。若手は同世代のタレントを起用したがるので、キャスティング会議でベテランタレントの名前が挙がらなくなりました」(放送作家)
なかでも、テレビ界の若返りで最も影響を受けているのが、ベテラン独身女性タレントなのだという。
「主婦向けの企画は鉄板ですから、若返りの影響は受けません。北斗晶(55)のようなママタレントの需要は今でも一定数あります。しかし、島崎和歌子(50)や久本雅美(64)など、ママネタが展開できないベテランは”おひとりさま女性特集”など、限られた企画でないと使いづらい状況です。実際、ベテランタレントを抱えるマネージャーからの”ギャラを下げますから”という売り込みが増えています。お世話になったタレントは起用したいのですが、スポンサーや上層部からのOKがなかなか出なくて……」(制作会社ディレクター)
苦境に立たされているベテラン勢だが、生き残れるタレントの条件とは?
「キャラクターが立っていて、仕事を選ばないタイプの人ですね。たとえば『FUJIWARA』藤本敏史(52)は、ガヤ芸人として賑わせてくれるし、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)のような拘束時間の長い企画も厭(いと)わない。ABEMAの競輪中継番組にも真摯に取り組んでくれる。こういうタレントさんは、今後も仕事が切れない」(前出・放送作家)
令和のテレビ界を支えるのはフレッシュな面々となりそうだ。
『FRIDAY』2023年3月17日号より
撮影:加藤 慶