擦り切れるほど映像を見て研究している…!亀田和毅が明かした「井上尚弥戦への自信」 | FRIDAYデジタル

擦り切れるほど映像を見て研究している…!亀田和毅が明かした「井上尚弥戦への自信」

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慎重に言葉を選びながらも、和毅は世界戦へ自信をのぞかせた
慎重に言葉を選びながらも、和毅は世界戦へ自信をのぞかせた

“モンスター”井上尚弥(29)が階級を上げたスーパーバンタム級が、ボクシング界の話題をさらっている。

WBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28)と井上の世界戦が決定し、WBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級王者のムロジョン・アフマダリエフ(28)も4月に指名試合を控えている。

「まずはチャンピオンになること。その先に井上尚弥選手とのビッグマッチがある」

そこに割って入るべく、虎視眈々とベルトを狙っているのが亀田和毅(31)だ。約2年間の試合が組めない期間やジム移籍などの紆余曲折を経た元世界2階級王者は、昨年末に亀田家を離れ、生まれ故郷の大阪・西成で再スタートをきった。

和毅は、2月25日に行われたルイス・カスティージョ(27)との世界前哨戦に5R・TKOで完勝。いくつかの障壁はあるものの、この勝利により次戦が世界タイトルマッチとなる可能性が出てきた。そこで勝利を収めれば、井上尚弥との王座統一戦も現実味を帯びてくる。

FRIDAYデジタルはカスティージョ戦の前に、和毅に「井上尚弥とのビッグマッチへの展望」について取材した。和毅がオーナー、元協栄ジムの金平桂一郎氏(57)が会長を務める『TMK GYM』は、カフェのようにオシャレな内装に酸素カプセルなどのマシンが置かれた最先端ジムだ。

「ここでは24時間やりたいようにトレーニングができる。悔いを残すことなくボクシングだけに集中できる環境を作りたかったんです」

そう和毅は真剣な眼差しを浮かべた。亀田3兄弟をよく知る金平会長も、そんな和毅の熱意に動かされたと語る。

「正直、3兄弟の中で和毅のことはよく知らなかったんですよ。ただ、ジムを作る際に多くを語らず『会長、お願いします』と頭を下げてきて、その本気度が伝わってきました。何とか世界戦を実現させたい。亀田対井上が実現すれば、日本中が注目するビッグマッチになることは間違いないので」

ビッグマウスな印象が強い亀田家において、和毅の言葉は重い。対戦相手やターゲットの映像を擦り切れるほど見て研究を重ねた上で、慎重に自分を表現する。

「6回戦や日本チャンピオンくらいまでなら、がむしゃらにやるだけで勝てることもある。でも、世界ランカーや世界王者となると話は別。もちろんチャンピオンの中にもレベルの差はあるけど、頭を使わないと絶対に勝てない。陣営を含めた総合力が問われるし、何ヵ月もかけてそのスキームを固めていかなければいけない。今まさにそこをやっている。当然、俺自身も対戦相手のビデオは何度も繰り返し見て、クセや特徴を頭にいれる。その上でトレーナーと連携して、戦略を立てリングに上がる。そこまで準備しないと勝てないのがボクシングだから」

前述の通り、同級にはフルトン、ムロジョン、そして井上尚弥という3人のスーパーな存在がいる。和毅は彼らの力をどう分析しているのか。

「一番総合力が高くやりにくい相手だな、とみているのはムロジョン。アマチュアでの経験も豊富で(リオ五輪の銅メダリスト)、とにかく基礎が徹底されている。ボクシングは耐久性のスポーツでもあるけど、彼は打たれ強さもある。その点ではムロジョンが上にくるのかな、と。派手なボクシングスタイルではないけど、ああいうタイプが一番崩しにくい。逆に言うと、フルトンはスピードもあり、目を引く選手だけど、自分の形に持っていければ崩せるという感覚がある。もちろん相性もあるけど、俺はそう見ています」

そして、対戦を熱望する井上尚弥については、「誰の目から見ても強いのは明らか」と前置きをした上で、こう語った。

「細かい感覚はボクサー本人にしかわからないが、階級が1つ上がるとすべてが変わる。特にパンチの重さはまったく違う。井上選手の体重や身長、リーチを見ても、スーパーバンタムは未知の世界であり、過去の試合がないので“わからない”というのが正直なところ。減量苦から解放され、さらにスピードがあがりメチャクチャ強くなるかもしれないし、逆にパンチ一発でガクン、とくる可能性もある。いずれにしろ、今までと同じような戦い方にはならないはず。井上選手とやるとしたら、そこに付け入る余地が出てくる。まずは自分がチャンピオンになること。その上で対戦が実現したら、当然勝てる自信があります」

和毅陣営は、「4月8日にアメリカで行われるムロジョンの指名試合を和毅も現地観戦し、試合後に勝者との交渉を進めます。何が何でも世界戦を実現させるつもりです」と意気込む。

31歳となった和毅は今、ボクシング人生の最終章を迎えているという実感があるという。今後のボクシング人生についても、取材の最後にこう明かした。

「俺はボクサーなので相手が誰であれ、負けると思ったらリングには上がらない。対戦相手が誰であろうと、強い相手にチャレンジしていきたい。ボクシングを引退した後はグローブを見たくなくなるぐらい、全力でやりきりたい」

来るべき“その時”に向けて、和毅は着々と準備を進めている。

昨年末に設立されたジムにて。生まれ故郷の西成で和毅は日々トレーニングを積んでいる
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亀田家から離れることに、「まったくためらいはなかった」と語った
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  • 写真加藤慶

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