「バケモノだ!」通算536本塁打の名球会打者が明かすWBC1号・大谷翔平の「本当のすごさ」 | FRIDAYデジタル

「バケモノだ!」通算536本塁打の名球会打者が明かすWBC1号・大谷翔平の「本当のすごさ」

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ダイヤモンドをゆっくり回る大谷。あまりの手ごたえのよさに、打球の行方は打席で見守った(写真:アフロ)
ダイヤモンドをゆっくり回る大谷。あまりの手ごたえのよさに、打球の行方は打席で見守った(写真:アフロ)

野球の世界一を決めるワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)で2009年以来の優勝を目指す日本代表は12日、豪州代表と対戦。試合開始前には準々決勝ラウンド進出を決めていた日本代表は初回、3番・DHで先発した大谷翔平の今大会初本塁打となる先制3ランなどで7-1と快勝し、4戦全勝で1次ラウンドB組1位突破を決めた。

打った瞬間、本塁打を確信した大谷は、打席の中で打球の行方を見た。試合開始直後の一回無死一、二塁で打順が回ってきた。豪州代表の先発左腕・シェリフの2球目のカーブをとらえると、大きな弧を描いた打球は右中間上方にある、自らが出演する「Salesforce」の看板を直撃。開幕16打席目で今大会1号となる特大弾で試合の流れを一気に引き寄せた。

「いい本塁打だったと思います。いきなりチャンスで回ってきたのでまずつなげることを考えていい角度であがってくれたので、『入ってくれ』という感じで見ていました。(WBCでの本塁打は)こどもの頃から夢見ていましたし、早く打ちたいなと思っていましたので何とか1本打てて、また次の1試合も1本打てるように頑張りたい」

控えめに喜んだ大谷とは対照的に、SNS上は大谷の衝撃弾に盛り上がった。ツイッターでは「大谷ホームラン」がトレンド入りし、<まじで頭おかしいて(褒め言葉)><大谷さん自分の看板宣伝してる!>と興奮ぶりが伝わるコメントが並んだ。

大谷は開幕戦となった9日の中国戦で3番に座り、投手兼DHとして出場。投げては4回無失点、打っては左中間フェンス直撃の適時二塁打を含む2安打2打点をマークして開幕戦勝利に投打で貢献した。1次ラウンド4試合で打率5割、本塁打1本、打点8、投打にファンの期待を上回る活躍を続けている。

球場外では実績ある名球会戦士も「大谷の衝撃」を話題にしている。野球評論家の江本孟紀氏は最近、2013年のWBCで指揮をとった山本浩二氏と食事をする機会があった。広島一筋18年、監督もつとめ「ミスター赤ヘル」と言われた山本氏は、首位打者1回、本塁打王4回、通算2339安打を打った名球会打者で536本のアーチをかけたホームランバッターでもあった。

2人は大谷がWBCの開幕前に初めて実戦に出場した3月6日の強化試合・阪神戦の話題で盛り上がった。

大谷はこの試合で、阪神・才木浩人の外角低めのフォークを、左膝をつきながらバックスクリーン右に運ぶ本塁打を放った。大谷はこの試合で“膝つき弾”を含む2試合連続弾をマーク。昨年パ・リーグの本塁打王に輝いた日本代表の山川穂高でさえ、「マジで野球やめたいです」とコメントを残すほど、衝撃的なホームランだった。

「浩二さんと話をしたときも“(大谷は)バケモノだね”という話になりましたよ。ただ、あの膝つき弾については『俺も打ったことある。ショートバウンドしたカーブを膝をつけてスイングして、レフトスタンドに放り込んだ』と。浩二さん以外でもワンバウンドするような低いボールをホームランにした人は過去にいるんですが、大抵はひっかけるようにして打球を飛ばすので、右打者はレフトスタンド、左打者はライトスタンドに入ることがほとんどです」(江本氏)

では大谷は何がすごいのか。

「浩二さんは『あのワンバウンドしそうな球をセンターにもっていけるのがすごい』と話していました。大谷の場合、投手が投げ込むボールを自分の軸足(左足)に思い切りひきつけていてボールをたたくので、体が開かない。メジャーの速球や動くボールに対応できる、理にかなったスイングを自分なりに考えて作り上げたんです。あの技術はほかの選手との大きな違いで、浩二さんも一目置いていましたね」(同)

八回、5回目の打席に立つ前に代打・山川が送られ、お役御免となった大谷は試合後のヒーローインタビューでこう明かした。

「ほとんどの場面でランナーがいる場面で回してくれている。自分の仕事としては(塁上の走者を)返すことを意識して打席に立っています。バリエーション豊かな投手がいて打席に立たせてもらっている。楽しく打席に立っていますし、いい打撃が続いています。(打線は)どこからでも点がとれる。ピッチャーも粘り強く投げてくれている。いい試合が続いているなという印象ですし、次以降、強いチームが待っているので気を引き締めて、優勝目指して頑張ります」

16日の準々決勝では、開幕戦の中国戦に続き、二刀流での出場の可能性も取りざたされている。この日、温存させた力を投打で爆発させたいところだ。

大谷のホームラン打球が直撃した看板。電光掲示板のすぐ横にあり、推定140メートル弾と報道された(写真:アフロ)
大谷のホームラン打球が直撃した看板。電光掲示板のすぐ横にあり、推定140メートル弾と報道された(写真:アフロ)

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