店名は『喜多川』…キスマイ・千賀健永のイケメン実弟が精肉店のオーナーになっていた!
兄弟でジャニーズを目指し、 数奇な人生の果てに辿り着いた意外すぎる場所
日が傾き、『夕焼け小焼け』のメロディが流れると、東京・港区の商店街近くの公園前にあるその精肉店も店じまいとなる。イケメンがシャッターを下ろした店の看板には、こう書かれていた。
『Meat Garage 喜多川』
「お客さんに『ジャニーズ事務所直営ですか?』と聞かれたことがありますよ」
もちろん違うのだが、関係は少しだけある。この店のイケメンオーナーは『Kis-My-Ft2』千賀健永(けんと)(31)の実弟、丈意(じょうい)氏(30)なのである。
キスマイのメンバーなど、ジャニーズタレントもお忍びで来店するという。
「『これからバーベキューをやるから』とフラッと寄ってくださったりしますね。一般のお客さんに混じってレジに並ぶんですけど、不思議と気づかれないです」
’21年3月にオープン。地域に根付き、常連客にもめぐまれたが、「キスマイ千賀の弟」の店であることは伏せてきた。
「たまにキスマイのファンの方が訪ねてきてくださいます。でも、僕はSNSもやらないですし、そこを売りにするのは抵抗がありました」
「キスマイ千賀の弟」であることに疲れていた、というのがその理由だ。
「自分って何なんだろうって思って。心を閉ざしていた時期がありましたね」
2歳違いの千賀兄弟は木村拓哉(50)の大ファンだという母の影響もあって、幼少期から故郷・名古屋のダンススクールに通った。丈意氏が小学3年生のとき、本格的にジャニーズ事務所入りを目指すため、母子で上京することになった。
「一緒に行くつもりでクラスメイトには送別会も開いてもらったんですけど、寄せ書きを読んでいたら離れ難くなって、父と名古屋に残ることにしました。兄は憧れであり芸能界を目指すライバルだった。その兄と離れ離れになったことで、目標がなくなったというか……いつしかダンススクールも辞めてしまいました」
父と二人暮らしをする中で興味を持ったのが料理だった。食事を作り、弁当を作り、大学卒業後は屋上でバーベキューができる店を都内にオープンさせた。
「僕が小さいころ、両親は名古屋で焼き肉店を経営していた。だから肉の扱いには慣れていたんですよ。ただ、コロナ禍で店をたたまざるを得なくなり、その後はアパレルや美容の仕事をしていました」
生活は安定したが、違和感はぬぐえなかった。何かが違う――そんなとき、思い出すのは決まってこのシーンだった。
「腹減ったー。何か昼飯作ってよ」
実家にふらっと帰ってきた兄に言われ、丈意氏はバジルパスタを作る。食べながら、健永がこう呟く。
「お前のバジルパスタ、日本一美味いわ」
兄は覚えていないと思います――と丈意氏はテレ笑いした。
「『美味しいね』って言ってもらえること、それが僕の生きがいだと気づいたんです。思えば、誰より兄が僕を気にかけてくれていました。『弟であることは辛くないか』って。僕のコンプレックスなんて小さなことだなって最近になって思えたんです」
それが今回、取材を受けた理由なのだという。ちなみに店名は共同パートナーの名前に由来する。知人には「攻めてるね」と冷やかされたが、「喜びが多い、なんて素敵な名前じゃないか」と踏み切った。
「最近、玉森裕太さん(32)の弟と仲良くなって『キスマイファンに見つからないように隠れがち』なんて”弟あるある”で盛り上がったんですよ。藤ヶ谷太輔さん(35)の弟とも知り合いなので、近々、3人で会いたいなって思っています」
笑顔に自信が漲(みなぎ)っていた。
『FRIDAY』2023年3月24日号より
- PHOTO:小松寛之