「ねつ造」で高市大臣は崖っぷちだが…岸田首相が批判続出でも上機嫌の「ヤバい理由」 | FRIDAYデジタル

「ねつ造」で高市大臣は崖っぷちだが…岸田首相が批判続出でも上機嫌の「ヤバい理由」

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岸田首相の機嫌がいい。10日、WBC1次ラウンドの始球式に登場し「元野球部の投球とは…」と、野球ファンを驚愕させたが… PHOTO:CTK Photo/アフロ
岸田首相の機嫌がいい。10日、WBC1次ラウンドの始球式に登場し「元野球部の投球とは…」と、野球ファンを驚愕させたが… PHOTO:CTK Photo/アフロ

岸田文雄首相は今、たいへん「機嫌がいい」という。

立憲民主党の小西洋之参院議員が公表した「文書」に関し、予算委員会で高市早苗経済安保担当相が「過剰反応」ともみえる答弁を展開。高市氏は小西議員に対し「ねつ造だ」と猛反発。「事実なら、大臣は辞任する。国会議員も辞職する」とまで啖呵を切った。

問題の文書が示すのは、’14年から’15年に「安倍政権下で言論の自由にかかわる議論が官邸を中心に行われていた」という民主主義の根幹に関わる事実。とはいえ、あくまで安倍政権当時の官邸協議だと判断したという。

「総務省が文書を本物だと認めた背景には、岸田首相の意向があった可能性が高い。岸田政権が火の粉をあびる危険はない、と判断したんです」(関係者)

岸田政権にとっては「一切関わりのない過去のこと」であり「放送法の解釈は変更していない」という「他人事」案件なのだ。

つぎつぎに沈む「ポスト岸田」物件

安倍晋三元首相の「後継」とまで言われた高市大臣は、総務省文書でまさかのオウンゴール。統一教会問題でしばし沈黙せざるをえない萩生田光一政調会長。ツイートすれども姿は見えない河野太郎デジタル担当相。失言、妄言続きで、党内はおろか自派さえ統括できない茂木敏充幹事長。岸田首相にとっては、ポスト岸田として名前が挙がるライバルたちが次々と脱落していく光景が愉快でならないらしく、このところ「機嫌がいい」(官邸関係者)のだという。

今回の騒動で岸田首相は、高市大臣を助けるどころか「5人目の閣僚辞任もありえる大ききなリスクを取りにいった」と、岸田首相に近い閣僚経験者が解説した。

「岸田政権が打ち出した、所得税を財源としたNATO並み防衛予算増額案に対し、高市大臣がいち早く噛みついた。大臣のクビを掛けて反対したのです。このことが、岸田首相の逆鱗に触れた。それで、この総務省文書を渡りに船と、”高市切り”を仕掛けたのではないか」

報道の政治的公平性をめぐる重大問題で野党渾身の追及だったが、自民党内の政争に活用された格好だ。国民の生活苦が深刻化するなか岸田政権の支持率は低く、長男・翔太郎氏の秘書起用問題でさらに期待を裏切った。「聞く力」「真面目が取り柄」のイメージはすっかり薄まった岸田首相、支持率はむしろ「低値安定」ともいわれ、党内での地位は堅牢になりつつある。

「岸田政権は低支持率ながら、自民党の政党支持率は高く、政権支持率と政党支持率を合計すると、自民党政権という観点では及第点を維持している」

麻生太郎副総裁はそう言って岸田首相を支える。茂木幹事長は8日、数百人の企業経営者を前にした懇親会で、

「日本の経済成長率は先進国トップ。岸田政権は安定した」

と言い切った。

1月、首相の海外歴訪に同行した際「観光三昧・お土産問題」で国民の不興をかった翔太郎秘書官。就任以来「女性の影」が絶えず、情報漏洩疑惑からの「お土産問題」で世論から大きな疑問を呈されている。が、それでも首相が動じなかった理由は「ライバル自滅」の党内事情も大きいのだ。

目指すのは「後継・長男の将来」

「岸田夫人の裕子さんが、翔太郎はメディアに近すぎると叱ったそうです。今は、裕子夫人の厳しい監視下に置かれていて、近況もあまり聞こえてこなくなった」(宏池会議員)

とはいえ、当の翔太郎秘書官は、黒マスク姿で「首相の精神的安定」のための任務を日々こなしている。夫唱婦随でリスクを徹底的に排除し、後継者となる長男と常に行動をともにする岸田首相。その目は、広島サミット後の解散総選挙、さらにその「先」を見据えているのだ。

  • 取材・文岩城周太郎PHOTOCTK Photo/アフロ

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