<figure id="attachment_303656" aria-describedby="caption-attachment-303656" style="width: 341px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="818667a9"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/aba1dd9afd994bc383f5259806be7bb4-2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303656" class="wp-caption-text">菊地容疑者がＳＮＳに掲載していた顔写真。かつては「青木千賀」を名乗っていた</figcaption></figure>
記者の携帯に見知らぬ番号から着信があったのは、昨年12月11日、午後10時を過ぎた頃だった。
「フライデーの方ですよね？　緊急でお話がありまして」
名前も名乗らず、電話口の男はそう切り出した。「緊急」と言いながら妙に落ち着いた口調だ。記者が訝しんでいると、男はこう続けた。
「ねずみ講をやってる〇〇っていうデカいグループがいるんですよ。そこの幹部の▢▢という男の家に乗り込んで、現在進行形で手錠した状態で監禁してまして。都内なんですけど。こいつ本当にヤバいやつなんで口一切割らないんですよね。今、シメてるんですけど」
職業柄、見ず知らずの人間からの電話は珍しいことではないが、今回はあまりにも意味不明な内容だ。何らかの情報提供なのか、それとも悪質なイタズラか……。記者が電話の目的を尋ねると、男はこう言い放った。
「これ、ネタになるんじゃないかなって」
この電話の意味がわかったのは、それから約３ヵ月後のことだった――。
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３月13日、警視庁新宿署は、住居・職業ともに不詳の菊地千賢容疑者（29）を強盗致傷と逮捕監禁の疑いで逮捕した。
「逮捕されたのは、菊地千賢容疑者ら男女４人です。容疑者らは昨年12月11日夜から12日未明にかけて、『詐欺をしている』と因縁をつけ、30代の会社役員の男性に手錠をかけた上で監禁。男性の自宅マンションなど関係先４ヵ所を連れ回し、現金107万円や腕時計、２０００万円相当の高級スポーツカー『ランボルギーニ・ウラカン』を奪った疑いがもたれています」（全国紙社会部記者）
犯行のきっかけとなったのは被害男性の交際女性が、菊地容疑者にした相談だった。交際女性はインスタグラムを通じて知り合った菊地容疑者に、「カレが詐欺師か調べてもらえないか」「こらしめて欲しい」などと頼んだのだという。
「これを受け、菊地容疑者は被害男性を女性宅に呼び出し、刃物を見せた上で顔面を数発殴り、拘束。男性に対して『詐欺をやってるのか』『どれぐらい金を持っている？』と迫ったとされています。そして、『詐欺の証拠品を探す』として女性らとともに男性の自宅マンションへと移動し、所持金や金庫にあったカネ、時計、車などを強盗。菊地容疑者の逮捕に時間がかかったのは、犯行後、容疑者がフランスへ逃亡したためです。菊地容疑者は逮捕後、『詐欺の被害者のためにやった』などと供述しています」（同前）
<div data-friday-nextpage-lead="「来てもらうことできないですか？」"></div>
記者のもとにかかってきた冒頭の電話の主こそ菊地容疑者だった。何と容疑者は、犯行現場から電話をかけてきていたのである。菊地容疑者の“犯行生中継〟はこう続いた。
「今、（被害者の）家にちょうどいて、捕獲してまして。来てもらうことができないですか？　こいつ、リリースしたら飛ぶんですよ。こっちもリリースするわけにはいかないんですよ。今、カネを出して被害弁償するか、警察に突き出すかという話をしてるんですけど、（本人も）詐欺師特有の開き直りで『詐欺じゃないんで』みたいな感じなので」
返事も聞かず淡々と状況を語っていた菊地容疑者だったが、記者が「警察に連絡しないのか」と確認すると、「それをやっちゃうとカネにならないんで、最後の手段というか……」と言葉を濁し、こう語った。
「むしろどうしようかなって。ちょっと外部の応援を、という感じで……」
記者が関与できない旨を伝えると、菊地容疑者は「あぁ」と残念そうな返事をするのみだった。最後に名前を尋ねると「青木です」と答え、電話は切れた。青木は菊地容疑者の偽名である。
有名インフルエンサーを自称していた菊地容疑者とは数年前に知人を介して一度会ったことがあり、そのときも彼は「青木千賢」を名乗っていた。名刺も渡したが、「素性の怪しい人物である」と判断し、それ以来まったく連絡は取っていなかった。そんな相手に対し、突然、犯行現場から電話をかけてくるとは、よっぽど「犯行自慢」をしたかったのだろうか……。
逮捕後、記者は菊地容疑者の携帯に電話をかけてみたが、コール音すら鳴らなかった。

菊地容疑者がＳＮＳに掲載していた顔写真。かつては「青木千賀」を名乗っていた 記者の携帯に見知らぬ番号から着信があったのは、昨年12月11日、午後10時を過ぎた頃だった。 「フライデーの方ですよね？　緊

「ネタになるかなって」…！「ランボルギーニ強盗」からかかってきた”犯行実況中継電話”の驚愕内容

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