<figure id="attachment_303932" aria-describedby="caption-attachment-303932" style="width: 2592px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="639fe919"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_225148572.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303932" class="wp-caption-text">「HOTEL」というロゴを見落としたらトランクルームにしか見えない</figcaption></figure>
<p>町の中心部から離れた国道やIC近くを車で走っていると不意に登場するコンテナ群。十数年前まではカラオケボックスで、現在その大半はトランクルームだが、ここはホテル。ここ数年で、郊外の国道沿いなどに急激に増えた「コンテナホテル」である。近所の人に尋ねると「えっ、あそこってホテルだったんですか？ トランクルームか何かだと思っていました」と語るくらい、その存在はまだ知られていない。</p>
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<p><span class="strongInContent">「建設コストが安いことから、コンテナホテルは全国的に増えています。中でも北関東を中心に64店(１月末時点)を展開する『HOTEL R9』グループは有事の際には避難所等として災害現場で使用できる〝レスキューホテル〟でもあり、100を超える自治体と災害協定を締結しています。</span></p>
<p><span class="strongInContent">東日本大震災のときに代表が現地の避難所を見て建築用コンテナを使えないかと考えたのがきっかけで18年に１号店をオープンしました。コロナ禍でも７回出動し、診察室や病床として使用しました。そのためにコンテナには一つ一つナンバープレートとタイヤが付いており、危急のときにすぐに移動しやすいようにと国道やIC付近でホテルとして営業しているのです。退去後に解体する必要もなく繰り返し使えることから、同社のレスキューホテル事業はSDGs事業認定を受けています」(トラベルライター)</span></p>
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<p>そもそもコンテナは貨物を運ぶときに使うもの。きっと暑かったり寒かったりするはずで、快適とは程遠いイメージである。果たしてどれほど快適なのか本誌記者が宿泊し体験してみた。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="１泊１食付きの値段は？"></div>
<p>今回泊まったのは国道16号沿いにある『HOTEL R9 The Yard 野田』。最寄り駅である野田市駅からは徒歩20分ほど。国道沿いに点々と建つ飲食店や自動車販売店を除けば周囲は住宅街だ。道を挟んだ反対側の奥にはゴルフ場がある。</p>
<p>敷地に入ると広々とした駐車場の奥にずらりと40個以上のコンテナが並ぶ。港などにあるコンテナヤードに似ているが、一つ一つのコンテナにはカーテンのついた窓とエアコンの室外機、給湯器がついている。一番手前にあるコンテナがフロントである。</p>
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<p><span class="strongInContent">「国道沿いにあるので工事関係のお客様が多いですね。あとはゴルフ場を利用される方もリピーターで来ていただいています。このあたりだと泊まる場所も少ないですし、柏まで行くと遠いんだと言っていました。満室になることも多くて、おかげさまで今日も満室です」（フロントにいた従業員）</span></p>
<p>たしかに記者は数日前に予約を入れようとしたのだが、この日まで満室でとれなかったのだ。ちなみにこの日は平日。それなのに満室とはなかなかの人気である。</p>
<p>フロントの横には自動チェックイン機があるが、宿泊カードを記入してチェックイン。料金は１食付きで¥8,300。その１食分の食事はというと、冷凍ケースからパスタかチャーハンどちらかを選び部屋で食べることになる。歯ブラシ、ボディタオル、ルームウェアなどのアメニティもここでもらっていく。コーヒーなどのドリンクサービスもある。</p>
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<p>カードキーを渡されてコンテナへ。ドアを開けるとフツーにキレイなビジネスホテルの１室と変わらなかった。13㎡、約７畳のダブルルームは２人泊まるにはちょっと狭そうだ。しかし、１人ならけっこう快適ではないだろうか。冷蔵庫とTV、電気ケトルはもちろん、ドライヤーや電子レンジ、空気清浄機(加湿機能付き)やマッサージチェアまである。</p>
<p>デスクも広くWi-Fiも完備しているのでリモートワークスペースとしても申し分ない。不満があるとすれば、椅子がマッサージチェアしかないので体勢がリラックスし過ぎてしまい、デスクがやや高く感じたことぐらいか。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="室内はワンルームマンションと変わらない快適さ"></div>
<p>午後８時に外に出てみると、いつの間にかほとんどの部屋の窓に灯りがついていた。ということは、十数人がコンテナの前の廊下を行き来したことになるのだが、まったく気配を感じなかった。普通のホテルなら隣室のドアの開け閉めぐらいは聞こえるが、やはり一つ一つのコンテナが独立した建物なので音が伝わりにくいのだろう。宿泊客の30代サラリーマンの男性は、</p>
<p><span class="strongInContent">「営業であちこち行くのでこのチェーンをたまに利用しています。車で動くので繁華街のビジネスホテルだと駐車場が遠いところも多い。ここは車から部屋まですぐなので便利です」</span></p>
<p>とのこと。普通のホテルとの違いといえば、ロビーや食堂がないところだろうか。自動販売機とランドリー専用のコンテナはあるが、アルコール飲料の自販機はない。</p>
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<p>３点ユニットの清潔なバスルームでシャワーを浴びて就寝。この日、外はかなり寒く空気も乾燥していたが、加湿器とエアコンのおかげで暖かく快適に眠ることができた。結局、普通のビジネスホテルと何の遜色もなく、むしろ静かだという点ではより快適に泊まることができたのだった。</p>
<p><span class="strongInContent">「このコンテナは輸送に使うコンテナとは違い、ちゃんと建築基準法に基づいて作られたものです。鉄骨造りのマンションや戸建て住宅と構造上は変わりません。見た目はコンテナですが、中身は完全にワンルームマンションと変わらないのです。利用客にはビジネスユースのほかに、観光地から近い場所ではレジャー、変わったところでは実家に帰省する際に老いた親に負担をかけないように家族で泊まるケースもあるようです」(同前)</span></p>
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<p>公共交通機関から遠く、一見不便そうなコンテナホテルだが、レスキューホテルとして有益性を考えれば、今後誘致に動く自治体は増えるに違いない。利用する側にしても、安心安全格安、そして快適ということが周知されれば、もっと利用客が増えることは間違いないだろう。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="驚きの内部は…！"></div>
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<figure id="attachment_303939" aria-describedby="caption-attachment-303939" style="width: 2592px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="6a68c3b6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_074941207.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303939" class="wp-caption-text">コンテナホテルの敷地外観</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303940" aria-describedby="caption-attachment-303940" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="90cf8d6c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_075637366.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303940" class="wp-caption-text">部屋には一つ一つナンバープレートとタイヤが付いており、災害や有事のときには現地に移動し「レスキューホテル」として活躍</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303942" aria-describedby="caption-attachment-303942" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="10050d23"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_074841936.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303942" class="wp-caption-text">各部屋の入り口</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303941" aria-describedby="caption-attachment-303941" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="dda6abeb"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_080415649.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303941" class="wp-caption-text">記者が宿泊した部屋の入り口</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303948" aria-describedby="caption-attachment-303948" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="0c9881f5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_075955665.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303948" class="wp-caption-text">コインランドリーのコンテナ</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303943" aria-describedby="caption-attachment-303943" style="width: 2592px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="325f56de"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_102805346.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303943" class="wp-caption-text">「１食付き」の食事はパスタかチャーハンの冷凍食品。どちらかを選ぶ</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303944" aria-describedby="caption-attachment-303944" style="width: 2592px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="53702b05"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_102901477.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303944" class="wp-caption-text">コーヒーはフリードリンクでサービス</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303945" aria-describedby="caption-attachment-303945" style="width: 2592px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="75b1cfa6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_074304971.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303945" class="wp-caption-text">清潔感のある室内</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303946" aria-describedby="caption-attachment-303946" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="dc2370e6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_074318455.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303946" class="wp-caption-text">リモートワークのための設備も申し分ない</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303947" aria-describedby="caption-attachment-303947" style="width: 1944px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f7a3f37f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_074522204.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303947" class="wp-caption-text">思った以上に広いユニットバス</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_303950" aria-describedby="caption-attachment-303950" style="width: 2592px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2e0af49a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/PXL_20230328_221842620.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-303950" class="wp-caption-text">ホテル敷地入り口。この日は平日にもかかわらず満室</figcaption></figure>
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谷寛彦

「HOTEL」というロゴを見落としたらトランクルームにしか見えない 町の中心部から離れた国道やIC近くを車で走っていると不意に登場するコンテナ群。十数年前まではカラオケボックスで、現在その大半はトラン

“レスキューホテル”として使用も可能…潜入ルポ！郊外に急増している“コンテナホテル”の実力

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