<figure id="attachment_304981" aria-describedby="caption-attachment-304981" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b2651c2e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/aba1dd9afd994bc383f5259806be7bb4.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-304981" class="wp-caption-text">韓国カジノの「ハイリミットゾーン」でバカラを楽しむ井川氏。このときはまだ仲間と一緒だったのだが……</figcaption></figure>
「完全にファイヤーしていました。ギャンブル依存症って恐ろしいなと……」
こう語るのは、本誌３月29日発売号で報じた、大王製紙元会長・井川意高氏（58）の「韓国カジノ復帰戦」を目撃した日本人観光客である。
かつて106億円を溶かしながらまたバカラ賭博に舞い戻ってしまった井川氏は、カジノ内でどんな立ち振る舞いをしていたのか。<a href="https://friday.kodansha.co.jp/article/303519">本誌</a>ではお伝えしきれなかった“20時間の死闘”を、直撃インタビューを交えながら再現する。
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<h3>うな重を頬張りながら…</h3>
「ひと張り数千万でやってきた私にとっては、″遊び″ですよ。パチンコみたいなもの」
本誌の電話取材にこう答えていた井川氏だが、その奮闘ぶりを目の当たりにした日本人観光客のＡさんは笑う。
「まったくそうは見えませんでしたね。完全に熱くなっていましたから。じゃなきゃ、部屋に戻らずに20時間以上もバカラ台にかじりつかないでしょう」
学生時代の友人らとソウル郊外のカジノを訪れていたＡさんが、井川氏を目撃したのは３月18日の午後９時過ぎだった。周囲の日本人客が「大王製紙がいる！」と騒いでいるのを耳にし、半信半疑で様子を見にいくと、「ハイリミットゾーン」と呼ばれるセレブ客がプレイするエリアで、井川氏がバカラ台に座っていたのだった。
「井川さんはうな重を頬張りながら、知人たちと和気あいあいとプレイしていました。女性が２人、男性が３人ほど一緒だったので、グループで旅行に来ていたようです。私たちは伝説のギャンブラーの降臨に大興奮。仲間と一緒に『どのくらいチップを積んでいるか見に行こう』と、後ろを通りすぎるふりをして覗き込んだんです。本当は私たちのような庶民プレイヤーがうろついてはいけない場所だったのですが……」
<div data-friday-nextpage-lead="「平場」に現れた！"></div>
Ａさんは井川氏の手元に置かれていたチップを見て驚いた。
「100万ウォン（約10万円）のオレンジ色のチップが２枚、10万ウォン（約１万円）の青チップが１枚、日本円で20万円ちょっとです。井川さんがいたハイリミットゾーンの最低賭け金は50万ウォン（約５万円）からなので、４回分のチップしか持っていなかった。井川さんにしてはチンケな勝負をしているなと思いました」 
しばらく遠巻きに観察していると、井川氏が青チップ１枚を手にして、自分では賭けずに、隣に座る友人が賭けているチップの上にちょこんと置く場面も目にした。
「これは、本当は自分で賭けたいけれども最低賭け金を出すのが惜しいと思った時に相乗りするワザです。カネないんだなぁと思いましたね」
それから２時間後。Ａさんはふと脇に目をやり、仰天した。
隣のテーブルに井川氏が座っていたのだ。Ａさんがプレイしていたのは「平場」と呼ばれる一般客がプレイするエリア。数万円のチップを握りしめた客が一喜一憂しているような庶民的なテーブルで、井川氏は少額チップをチコチコと張っていたのである。
「最低賭け金が10万ウォンのテーブルで井川さんが勝負しているなんて、びっくりでしたよ。先ほどの友人とは離れて、たった一人で真剣勝負をしているんです。連れは『神様がくれたチャンスだ』と叫んで、空いている席に駆け込み、井川さんが賭けている逆を張り出しました」
<h3>カードを絞らない主義</h3>
そんな勝負を目の当たりにしているなかで、Ａさんは井川氏のクセに気づいたという。それは「カードを絞らない」ことだった。バカラの醍醐味は「絞り」にあるとされる。「絞り」は、そのテーブルで最も多額の賭け金を置いたものに与えられる権利で、ディーラーが配ったトランプを文字通り“絞る”ように、折り曲げながらめくっていくのだ。だが、井川氏は、
「素早くカードを開いてディーラーに向かって放り投げるんです。もちろん、ゆっくり開こうがじっくり開こうが、カードの数字が変わることはないんですが、一番バカラで楽しいひとときを放棄するなんてもったいないって思いましたね」
ひたすら真剣に、「罫線」と呼ばれる「出目表」を見つめているところも印象的だった。
「バカラはいわゆる丁半博打です。何回も連続して同じ目が出ることもあれば、丁半と交互に入れ替わることもある。すべてが運任せで、結果を分析することなど無意味です。けれども、井川氏は穴が開くんじゃないかと思うくらい、勝負の間、じーっと『罫線』を見つめ、次の出目を予想しているんです。何かの“声”を聞いているんじゃないかと思うくらい……。そして、ここぞという時にバーンと大きく張り出す。といっても、数万円分くらいのチップでしたけどね」
しかも、そのやり方で大復活を遂げたというのである。勢いづいた井川氏は、平場に来た時には十数枚だったチップを何倍にもして、再び知人たちがいるハイリミットゾーンへ戻った。だが、Ａさんが部屋に戻ろうとした午前４時頃には、再び平場へ“都落ち”していたという。
<h3>電話で直撃</h3>
翌日の午後１時過ぎ。ぐっすり部屋で休み、ランチを済ませてＡさんたちがカジノに戻ってくると、井川氏はまだいた。その日帰国するＡさんがカジノを後にした午後６時過ぎにも、入り口近くの平場のテーブルで、絶叫しながらプレイする中国人に挟まれて座っている井川氏の姿があったという。その時、積んでいたチップはわずか10万円程度だった――。
というのが、Ａさんが証言してくれた井川氏の20時間に及ぶ奮闘記であった。が、井川氏の戦いはこんなものじゃ済まなかったのだ。この後も少なくとも７日間は韓国に滞在していた。それは井川氏への電話取材の中で判明した。
記者が最初に井川氏に電話をかけたのは３月24日。Ａさんが最後に井川氏の姿を確認した19日からすでに５日が経過していた。さすがにもう帰国しているだろうと考えながら電話取材をしたところ、井川氏も帰国したような口ぶりで話していた。
――３月18～19日に井川さんを韓国のＸカジノで見かけたという人がいまして。井川さんはもうカジノ通いをやめたんじゃなかったんですか？
「私、月会費９万９０００円のサロンを主催してます。世間でいうオンラインサロンなのですが……」
と、まずはサロンの説明を始めた井川氏。サロンには、社長や医者、ベンチャー経営者などが所属していて、ギャンブル好きが多いのだという。
「そのサロンの初の海外遠征として、『実際に井川と一緒にカジノで賭けてみましょうか』ということで韓国に行ったのです。はっきり言って、私にとってはギャンブルのうちに入らないです。ひと張り数千万でやってる人間から言わせれば。まあ、嫌いではないのでみんなで楽しくワイワイやってました」
<div data-friday-nextpage-lead="「パチンコやっているようなもんです」"></div>
――平場でも井川さんがプレイしていたと聞きましたが。
「そう、そう。そうじゃなきゃ（ＶＩＰルームでは）私を目撃できなかったですよね。私を見かけて握手を求めてくる人もいまして、『俺と握手すると100億負けるよ』って言いながら応じました。カジノ内は写真撮影禁止なので、一緒に撮影するのは断りましたけど。記事にされるのでしたら、ぜひオンラインサロンをやっていると宣伝してください。サロンは今第２次募集が終わったところで、秋口くらいまでに第３次募集をする予定です。４月から別の廉価版のサロンを始めます」
――井川さんの今の仕事はこのサロン運営なんですか？
「いえ、仕事じゃないです。これはＤＭＭさんからの話で『メルマガとオンラインサロンをやってください』と頼まれたもので」
――井川さんの本によると、シンガポールで大敗して「カジノＥＤ」になったと書かれていました。
「ですから、海外のカジノに行くのはそれ以降初めてなんです」
――他のゲームはやらず、バカラに集中していたようですが。
「サロンの事務局の意見で、『井川さんのファンでサロンに入ってきた人たちですから、バカラやらないのはおかしいでしょ？』って言われましてね」
――ひと張り５万円くらいの「ハイリミットゾーン」と、１万円くらいの平場とを行き来しながらプレイしていた、と聞きました。
「そうです、そうです。私、元々ワンベット３０００万とかでやってた人間ですから、そういう場所でやるのは、メンバーさんのお付き合いみたいなもんですね」
――ワンベット５万円でも面白くないんですか？
「パチンコやってるようなもんです」
――結果は？
「今回はマイナスです。数百万です」
<h3>ギャンブル依存症は「ブランディング」</h3>
――ギャンブル依存症と自著で書かれてましたが、そこは治ってきたんですか？
「それはブランディングみたいなものですから。５年間カジノには行ってないわけですから、やれば楽しいです」
――一緒にいた女性は？
「事務局のスタッフです。スタッフが今回男性２人、女性２人付いてきていますから」
この後、写真撮影を依頼すると「土、日なら（25、26日なら）」と快諾してくれた。だが、その後、一向に詳細についての連絡が来ない。すると、26日の夕刻に、Ａさんとはまったく違うルートで、「25日に井川氏を韓国のカジノで見た」との新たな情報提供が本誌にもたらされたのである。
<h3>８日経ってもまだカジノにいた</h3>
締め切り直前の27日午前中になって、ようやく井川氏から電話がかかってきた。以下がその時のやり取りである。
「私、帰国前のＰＣＲ検査で陽性が出ちゃって、取材どうしましょうか？」
――お電話でこのままお話を伺えますか。まず、韓国から情報提供が入りまして、まだＳカジノにいると……。
「Ｓカジノじゃないです。Ｐカジノです」
――ずいぶん長く韓国に滞在してたんですね。
「韓国にはいましたけど、カジノは土日だけです」
――トータルで、今回のカジノの成績は？
「ちょい負けくらいです」
――100万円くらい？
「まあまあそんなもんです。（賭け金が小さいので）動いてもその単位の話ですよ」
――今回、カジノは楽しめましたか？
「友人と麻雀やっても楽しいのと一緒です」
――本では「絶望的なまでの破滅願望に身をさらして戦うからこそ、人生の愉楽を得られるのではないか」と書かれています。
「それは本の話ですからね（笑）」
再びギャンブルの沼にハマりこまなければいいが……。
<figure id="attachment_304982" aria-describedby="caption-attachment-304982" style="width: 2479px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2d4a3c43"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/6ac2397867767a902ce2217f0a58282f.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-304982" class="wp-caption-text">一般客で賑わう「平場」に移動した井川氏。最後には絶叫する中国人に囲まれながら賭け続けていた</figcaption></figure>
<figure id="attachment_305336" aria-describedby="caption-attachment-305336" style="width: 1206px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="6b6c413e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/e878e0e6bfeea2e201e56cc63c69eb02.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305336" class="wp-caption-text">井川氏のインスタグラムより</figcaption></figure>
<figure id="attachment_305337" aria-describedby="caption-attachment-305337" style="width: 1166px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="77bc57ac"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/bb2086394bd6310557267c6a5b6d3c32.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305337" class="wp-caption-text">立花孝志氏と。井川氏のインスタグラムより</figcaption></figure>
<figure id="attachment_305341" aria-describedby="caption-attachment-305341" style="width: 2210px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="179f33d5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/d3a8b17ca3e577c3aeaa9a128d61a20a.png" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305341" class="wp-caption-text">井川氏が開設しているオンラインサロン（ホームページより）</figcaption></figure>

韓国カジノの「ハイリミットゾーン」でバカラを楽しむ井川氏。このときはまだ仲間と一緒だったのだが…… 「完全にファイヤーしていました。ギャンブル依存症って恐ろしいなと……」 こう語るのは、本誌３月29日

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