<figure id="attachment_305333" aria-describedby="caption-attachment-305333" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="53fafefb"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/jpp044666525.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305333" class="wp-caption-text">台湾　アルバトロスⅡ　３月中旬、台湾の兵器開発業者が公開した。連続滞空可能時間は16時間、最長飛行可能距離は300㎞超を誇る</figcaption></figure>
<p>もはや人が前線に立って戦争をする時代は終わろうとしているのかもしれない。ロシアに対し徹底抗戦を続けているウクライナ軍だが、その背景には西側諸国から大量に支援された軍事ドローンの存在があるとされる。偵察、攻撃、自爆……さまざまなタイプのドローンが実戦投入され、多大な戦果を挙げているのだ。国際ジャーナリストの山田敏弘氏が言う。</p>
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<p><span class="strongInContent">「アメリカは攻撃用無人機の『スイッチブレード300』などを700機供与。全長約30㎝で重さ2.5㎏の携帯可能な『スイッチブレード300』は飛行距離が10㎞ほどあり、戦場で兵士がモニター画面を見ながら敵の装甲車に攻撃を仕掛けています」</span></p>
<p>ドローンは今や戦場兵器の主力になりつつあり、各国は有事に備え熾烈な開発競争を繰り広げている。</p>
<p>恐るべき性能のドローンが次々と登場するなか、現在、最強と言われるのが「空飛ぶ死神」こと米国製の『MQ-９リーパー』だ。</p>
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<p><span class="strongInContent">「’90年代半ばから中東での偵察任務に使用された攻撃型ドローン『MQ-１プレデター』の改良機として開発されました。時速400㎞超で飛行し、上空1万5000ｍから敵のデータをリアルタイム送信できます。レーザー誘導ミサイルも使え、’20年には、イラン革命防衛隊司令官ソレイマニ氏の位置を特定。空港に降り立って車に乗り込んだところを気付かれないようはるか上空から暗殺しました。通常、米国から二人のオペレーターが機体カメラの映す映像などを見て遠隔操作します。給油なしで片道3000㎞以上の距離を飛行でき、世界各地の米軍基地に配備すれば、世界中どこでも攻撃できるようになります。１機の価格は約23億円と高額。昨年11月には海上自衛隊の鹿児島県・鹿屋航空基地に警戒監視目的で配備されました」（前出・山田氏）</span></p>
<p>『MQ-９』に近い性能を誇るのが、昨年12月に初飛行を成功させたトルコ製の『バイラクタル・クズルエルマ』だ。</p>
<p><span class="strongInContent">「全長14.7ｍ、翼幅10ｍの大型機種です。特徴は時速1100㎞で音速に近い速度を出せること。1500㎏の物資を積み、1万4000ｍ上空を５〜６時間飛べます。空母での離着陸も可能で、艦載機としての運用も見込まれます」（同前）</span></p>
<p>米国に対抗すべく、中国もドローン開発に躍起になっている。</p>
<p><span class="strongInContent">「昨年11月に公開された『翼竜３』は『MQ-９リーパー』を意識した高性能機です。40時間の飛行ができ、航続距離は１万㎞以上。２ｔの武器を積載して中国からハワイの米軍基地まで飛行可能で、空中給油も可能と言われています。最近では中国の軍用ドローンが沖縄周辺空域を偵察目的で飛ぶことが増えていて、航空自衛隊のスクランブル発進が急増しています」（同前）</span></p>
<p>中国による侵攻に備えるべく、台湾では急ピッチでドローンの開発が進められている。今年の防衛費は昨年よりも14％増額され、約2兆5500億円という過去最高額を計上。軍用ドローン3000機の調達も決めた。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="新機種が公開"></div>
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<figure id="attachment_305332" aria-describedby="caption-attachment-305332" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="0ba4e09f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/jpp043274661.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305332" class="wp-caption-text">ウクライナ侵攻にもドローンは大量投入されている。首都キーウはドローン攻撃で建物が破壊された</figcaption></figure>
</div>
<p>今年３月には、台湾が独自開発した新機種も大々的に報道陣に公開された。</p>
<p><span class="strongInContent">「公開された８機種すべてが台湾製です。人工知能を搭載して敵軍用艦を16時間、距離300㎞にわたって自動追尾が可能なものや、小型で空中からミサイルを発射できる機種も導入されます。このタイミングで公開したのは、軍事的圧力を高める中国を牽制する狙いがあると見て間違いないでしょう」（全国紙国際部記者）</span></p>
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<p>日本も’22年12月、攻撃用を含む軍事ドローンを’25年度以降に数百機規模で配備することを決定。激化する性能競争と無人機による無情な攻撃――。戦争は今までにない残虐な様相を呈し始めている。</p>
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<h3>アメリカ　MQ-9リーパー</h3>
<p>無人機の中で最も高い攻撃力を持つとされる。墜落してしまった場合、情報の漏洩を防ぐため、機密性の高いソフトウェアを遠隔操作で消去することも可能。</p>
<figure id="attachment_305331" aria-describedby="caption-attachment-305331" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="257a8622"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/jpp033496075.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305331" class="wp-caption-text">アメリカ　MQ-9リーパー</figcaption></figure>
<h3>トルコ　バイラクタル・クズルエルマ</h3>
<p>「クズルエルマ」は、トルコ語で「征服すべき目標」という意味。昨年12月に初飛行を果たしたばかりで、大型ステルス戦闘機の形状を持つ無人の軍事兵器だ。</p>
<figure id="attachment_305328" aria-describedby="caption-attachment-305328" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4a6809ac"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/aflo_196990953.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305328" class="wp-caption-text">トルコ　バイラクタル・クズルエルマ</figcaption></figure>
<h3>オーストラリア　STRIX</h3>
<p>今年２月に発表された国内初の国産軍用無人航空機だ。離陸時は機体全体が立ち上がり垂直に上昇し、空中に浮かぶと、機体を前方に傾けて飛行機のように飛ぶ。</p>
<figure id="attachment_305330" aria-describedby="caption-attachment-305330" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="cd8584c3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/aflo_211964594.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305330" class="wp-caption-text">オーストラリア　STRIX</figcaption></figure>
<h3>中国　FH-97A</h3>
<p>中規模の偵察機で、空中での給油にも対応可能だ。電子妨害システムを搭載し、敵の防空システムを麻痺させ、有人機を補助したりデータの供給も行える。</p>
<figure id="attachment_305329" aria-describedby="caption-attachment-305329" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="7f8f75b3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/04/aflo_203219997.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-305329" class="wp-caption-text">中国　FH-97A</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2023年4月21・28日号より</p>


アフロ　時事通信社

もはや人が前線に立って戦争をする時代は終わろうとしているのかもしれない。ドローンが今や戦場兵器の主力になりつつあり、各国は有事に備え熾烈な開発競争を繰り広げている。軍事ドローンの恐ろしき性能とは…

時速400㎞超＆１台23億円の”空中殺戮マシーン”…最新「軍事ドローン」の恐ろしすぎる性能

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