激しい腹痛で半月に体重8kg減…隠し宮殿を暴いたプーチン批判の急先鋒「服毒疑惑」で獄中死の危機 | FRIDAYデジタル

激しい腹痛で半月に体重8kg減…隠し宮殿を暴いたプーチン批判の急先鋒「服毒疑惑」で獄中死の危機

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モスクワ郊外の刑務所で服役中のナワリヌイ氏。体調不良が心配される(PHOTO:ロイター/アフロ)
モスクワ郊外の刑務所で服役中のナワリヌイ氏。体調不良が心配される(PHOTO:ロイター/アフロ)

〈刑務所の人間に毒を盛られ、緩やかに死にいたるよう計算されている可能性がある〉

4月12日、ロシアの反政権運動家アレクセイ・ナワリヌイ氏(46)の弁護士は米国『AP通信』の取材にこう答えた。弁護士によると、モスクワ郊外の刑務所に収監されているナワリヌイ氏は4月7日に激しい腹痛を訴え病院に搬送。半月で体重が8kgも減ったにもかかわらず、適切な治療や投薬を受けていないという。

「ナワリヌイ氏はプーチン大統領批判の急先鋒です。’12年3月の選挙でプーチン大統領が再選されると、モスクワのプーシキン広場で約2万人を集め反対デモを開催。’17年10月のプーチン大統領の誕生日にも、退陣を呼びかけるデモを行っています。最近では『国内問題から国民の目を逸らせるための欺瞞だ』と、ロシアによるウクライナ侵攻を激しく非難し続けています」(全国紙国際部記者)

プーチン大統領を痛烈に批判するナワリヌイ氏に最初の異変が起きたのは、’20年8月だ。シベリアからモスクワへ向かう旅客機の中で体調が急変。何者かに旧ソ連が開発した猛毒の神経剤「ノビチョク」を盛られ、一時重体となった。

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ナワリヌイ氏はドイツのベルリン医科大学で治療を受けたが、’21年1月に帰国すると同時にロシア当局に逮捕される。詐欺や法廷侮辱などの罪で下されたのは、禁錮9年の有罪判決だった。

「獄中からも、ナワリヌイ氏はプーチン大統領批判を続けます。中でも衝撃的だったのが、’21年1月に暴いたプーチン大統領の『隠し宮殿』といわれる豪邸内部を撮影した動画です。動画の再生回数は1ヵ月で1億回を突破。豪邸の総費用は約1400億円で、山手線の内側より広い7800ヘクタールもの敷地にスケート場やカジノ、劇場まで作られていると紹介したんです。

プーチン大統領は豪邸の所有を否定しましたが、ナワリヌイ氏は昨年1月に再び宮殿の内部動画を配信。贅を極めた寝室や食堂の映像を流し、『我々はプーチン大統領を必ず倒す』と反政権の姿勢をあらためて鮮明にしました」(同前)

今回、2度目の服毒疑惑が浮上したナワリヌイ氏。現在は意思疎通ができない状態で、死の危機が徐々に迫っているという。弁護士は毒性や放射線検査を求めている。

「ロシアでは、以前から政権批判をした人々が謎の死をとげているんです。’06年11月には、連邦保安庁の元職員リトビネンコ氏が放射性物質『ポロニウム210』を盛られ死亡。ウクライナ侵攻に反対し続けたモデルのグレタ・ベドラー氏は昨年3月、東部リペツク州の荒野で車のトランクから遺体となって発見されています。23歳の若さでした。

ナワリヌイ氏が本当に毒を盛られたのか真偽は定かではありませんが、当局から白い目で見られていたのは確かでしょう。プーチン大統領にとっては煙たい存在だったはずです。逮捕してからも、政権批判を続けていたわけですから」(同前)

これまで13度の懲罰房を経験した反政権運動家の体調急変は、世界に波紋を呼んでいる。

  • PHOTOロイター/アフロ

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