<figure id="attachment_309203" aria-describedby="caption-attachment-309203" style="width: 1620px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="376eb4d4"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/87defa288fc8757f9b3b552434cef440.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309203" class="wp-caption-text">東証再編に伴う経過措置は「当分の間」としていたが、今年１月に「猶予は’26年３月まで」と明確にした</figcaption></figure>
ＧＷが明けると、通期決算発表ラッシュが到来する。好決算は株価上昇に直結するので、今のうちに仕込んでおきたいところだ。世紀の株価上昇チャンスが到来している今年はとくに――。
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株価を押し上げるエネルギーの源となっているのは、日本の株式市場を揺るがす一大事だ。東京証券取引所プライム市場に上場する大企業の多数が、「上場廃止」に陥る危機に晒（さら）されているのだ。
’22年４月に東証は「プライム」「スタンダード」「グロース」の３つの市場区分に再編された。現在は経過措置期間中だが、最上位であるプライム市場の上場基準を満たしていない企業も多い。東証は、’26年３月までに改善できなかった場合、上場廃止になる可能性があると警告した。
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加えて、上場企業のＰＢＲ（株価純資産倍率）にもメスを入れる。株価を１株あたりの純資産で割った数値で、単的に言えばＰＢＲが１倍を超えていれば割高、下回っていれば割安な株と判断できる。
プライム市場はＰＢＲが１倍を下回る企業が実に５割以上を占め、世界を見渡してもこれは日本だけ。東証は、ＰＢＲを１倍以上に改善する計画を開示するよう企業に強く求めている。この未曾有の事態のウラに、投資チャンスがあるのだ。
「ＰＢＲが１倍以下の企業は、成長性が薄いのに投資を行わず、内部留保を溜め込んでいる企業が多い。東証はこうした企業に対し、自社株買いをして株価を上げたり、増配したりして株主に還元せよとハッパをかけているのです。投資家目線で言えば、改善要請のおかげで株価の値上がりが期待できる」（証券アナリストの宇野沢茂樹氏）
<div data-friday-nextpage-lead="投資のプロはどれを選ぶのか"></div>
東証再編で浮上した「お買い得」銘柄、投資のプロはどれを選ぶのか。マーケットバンク代表の岡山憲史氏は言う。
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「エネルギー大手の出光興産は、’24年２月まで自社株買いを実施することを公表しています。ガソリン関連だけでなく、発光材料『有機ＥＬ』の開発で世界から注目されている。もう一社挙げるなら、鉄鋼で日本シェア２位のＪＦＥホールディングスです。ＥＶ（電気自動車）に欠かせない特殊な鋼板の生産拡大を検討しており、さらなる成長に期待です。出光興産の配当利回りは4.22％、ＪＦＥＨＤは4.93％と高配当なのも魅力」
低ＰＢＲ銘柄には高配当の銘柄が多く、「ほったらかし投資」にうってつけだ。たとえば、川崎汽船は’23年３月期の予想配当利回りが12.10％と超高配当。左の表に各銘柄の配当利回りをまとめたので、参考にしてほしい。
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証券ジャーナリストの今野浩明氏も、お買い得銘柄の中から有名企業を推す。
「複合機など情報機器のコニカミノルタは、オフィス向けのＩＴ支援など新分野にも取り組んでいます。150年企業ながら構造改革が奏功し、’24年３月期は業績改善傾向にあります。低ＰＢＲ銘柄の中でも、こうして企業価値を高めるように動き出している企業の株を買うことをおすすめします」
上場廃止の「危険水域」には、フジ・メディア・ホールディングス（フジＨＤ）やＴＢＳホールディングスなど、大手テレビ局が軒並み並んでいる。
「今年２月、テレビ局に対する外資の出資に関する意見書がきっかけで、テレビ局株に買いが入りました。外資の出資規制などが見直される可能性があり、大化けする要素があります」（ＤＺＨフィナンシャルリサーチの小松弘和氏）
金融トレーダーのウルフ村田氏は、フジＨＤに注目する。
「フジＨＤは、メディア事業よりも″資産運用会社″としての側面にフォーカスしています。利益の内訳を見ると、不動産収入や投資有価証券の売却益が大きい。時価総額が小さいフジのほうが、ＴＢＳより株価の上がり幅が大きいと考えます」
最後に、手頃に買える高配当株を″億り人投資家″の東条駿介氏が伝授する。
「岡三証券グループは今年３月に記念配当を発表して517円のストップ高になり、現在は400円台に戻っています。配当利回りは４％台で、配当をもらいながら値上がりを待ち伏せる戦略がベターです」
東証に尻を叩かれた大企業が動き出そうとしている。乗り遅れてはいけない。
<figure id="attachment_309204" aria-describedby="caption-attachment-309204" style="width: 2670px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="36586299"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/7ca21ef3feafe5cd4307c70f2e7a886c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309204" class="wp-caption-text">４月の植田和男・日銀総裁（71）の就任から、日経平均株価は上昇傾向。株式市場への影響力は大きい</figcaption></figure>
<figure id="attachment_309205" aria-describedby="caption-attachment-309205" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="af71d9a0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/be46b0936a4239044e1204eeaff1aa84.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309205" class="wp-caption-text">高配当銘柄で知られる川崎汽船もPBR１倍割れ。配当の騰落は業績次第だが、利回り10%を超えることも</figcaption></figure>
<a href="#" data-ident_hash="4215f28f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/WF0512_P059.jpg" alt=""></a>
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『FRIDAY』2023年5月12・19日号より

共同通信社　時事通信社

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