<figure id="attachment_309449" aria-describedby="caption-attachment-309449" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="db601ed3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/DSC09692.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309449" class="wp-caption-text">テスラ社の『モデル３』を意識して、トヨタが発表した『bZ』シリーズ。まずはEVの需要が大きい中国で展開していく</figcaption></figure>
<p>４月27日に最終日を迎えた『上海モーターショー』。世界最大級の新型車見本市と言われ、東京ドーム約８個分という広大な展示スペースで開催された。</p>
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<p><span class="strongInContent">「４月18日の開幕から10日間で、大手自動車メーカーなど1000社以上の企業が参加し、100台を超える世界初公開の新型車が発表されました。一般来場者も多く、期間中で唯一の週末となった22日～23日は、計25万人以上が足を運ぶなど盛況を博しました」（上海地元紙記者）</span></p>
<p>モーターショーで最も注目を集めたのが電気自動車（ＥＶ）の開発競争だ。その進化はとどまるところを知らず、最高時速が300㎞に迫るものや、一回の充電で700㎞の航続距離を誇るもの、２秒以下で時速100㎞までの加速を行う高出力のものまでさまざまなモデルが発表された。現地で取材をした自動車生活ジャーナリストの加藤久美子氏が語る。</p>
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<p><span class="strongInContent">「強く感じたことは、販売価格の低下と実用的なデザインの増加です。ＥＶと聞くと、日本ではまだ高価で、変わったデザインが多く、一般人が所有する対象ではないと思われがちですが、ＥＶ大国の中国や欧州では違います。一般購買層を獲得すべく、ガソリン車と変わらない価格の新型モデルの発表が相次ぎました」</span></p>
<p>その中でもＥＶ業界を牽引する中国メーカーがある。それが『ＢＹＤ』だ。</p>
<p><span class="strongInContent">「昨年186万台のＥＶを売り上げ、テスラ（米国）を抜き、ＥＶ市場において販売台数世界一を達成しました。今回は『ＳＥＡＧＵＬＬ（シーガル）』という新モデルを発表。軽自動車サイズの小型ＥＶながら、独自の『ブレードバッテリー』により、一回の充電で約400㎞の航続距離を実現しました。それでいて価格は7万8800元（約150万円）に抑えられています」（同前）</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="トヨタは性能で勝負"></div>
<p>中国では『上汽通用五菱汽車』が2万8800元（約54万円）の『宏光ＭＩＮＩＥＶ』を発売し、爆発的なヒットを記録するなど価格競争が起きている。一方で日本の雄・トヨタは性能で勝負に出た。</p>
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<p><span class="strongInContent">「技術面で中国に後れをとっている他国のメーカーは、価格ではなく性能の強化に突破口を見出そうとしています。トヨタはＢＹＤと提携して開発した『ｂＺ３』を公開。一回の充電で640㎞を走行できるバッテリーが魅力です。欧州で普通自動車販売台数１位のドイツのフォルクスワーゲンも航続距離700㎞を誇る『ＩＤ.７』を公開しました。ＥＶを評価するうえで重視される航続距離については、今後も技術革新が続くでしょう」（同前）</span></p>
<p>価格競争と性能特化の２極化が進んでいくＥＶ市場。今後はどのような未来が待ち受けているのか。加藤氏が予想する。</p>
<p><span class="strongInContent">「ＥＶはまだ発展途上の業界です。ＢＹＤもテスラも、バッテリーの不具合が原因とされる火災トラブルが発生していますし、充電ステーションなど環境の整備もまだまだです。それでもテスラが’30年までにＥＶの年間生産台数を現在の130万台から2000万台に増やすと発表したように、今後も増加していくのは間違いないでしょう。また『ＳＥＡＧＵＬＬ』や『宏光ＭＩＮＩＥＶ』は数年以内に日本販売が計画されるなど、我々にとってもより身近な存在になりつつあります。<br>
さらに今後はＥＶへの自動運転の実装も進んでいくと思います。電子制御によって動くＥＶは、従来の車と比べて自動運転技術との親和性が格段に高いですからね。まだまだ進化は続くと思いますよ」</span></p>
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<p>誰もが当たり前に、安全にＥＶに乗る。そんな未来が、すぐそこまで来ているのかもしれない。</p>
<figure id="attachment_309447" aria-describedby="caption-attachment-309447" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="66951c8d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/DSC01896.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309447" class="wp-caption-text">BYDはハイブランド路線でも存在感を発揮。推定価格2000万円の『ヤンワンU9』は時速100㎞への加速を2秒以下で行う</figcaption></figure>
<figure id="attachment_309445" aria-describedby="caption-attachment-309445" style="width: 4204px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="7dde3bf8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/DSC01519.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309445" class="wp-caption-text">欧州のEV開発を牽引するフォルクスワーゲン。セダンタイプでは同社初の純電動EVを発表。年末には欧州で販売開始予定だ</figcaption></figure>
<figure id="attachment_309451" aria-describedby="caption-attachment-309451" style="width: 2282px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a354b8d2"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/DSC00176.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309451" class="wp-caption-text">『奇端汽車』のブースで出迎えてくれた美女たち。豪華な車の祭典に、コンパニオンたちが彩りを添えた</figcaption></figure>
<figure id="attachment_309446" aria-describedby="caption-attachment-309446" style="width: 2311px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="568a1da9"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/DSC01711.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-309446" class="wp-caption-text">ファーウェイが共同開発する『ＡＩＴＯ』も出展。他にもハイアールなど、大手家電メーカーの参入も相次ぐ</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2023年5月12・19日号より</p>


加藤博人

世界最大級「上海モーターショー」が開催され、100台を超える世界初公開の新型車が発表された！注目を集めたのは、電気自動(EV)の開発競争だ！ＥV市場は、どのような未来が待ち受けているのか！？

中国vs.ドイツvs.日本の苛烈な戦い…『上海モーターショー』で分かった　「電気自動車」新時代

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