サルが襲う! 志賀高原スキー場”サル害”はインバウンドが原因! | FRIDAYデジタル

サルが襲う! 志賀高原スキー場”サル害”はインバウンドが原因!

外国人観光客がエサをあげたら調子にのって…

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晴れた日は、サルの行動範囲が広がりとくに被害が多いという
晴れた日は、サルの行動範囲が広がりとくに被害が多いという

「駐車場に車を停めると、すぐにニホンザルが集まってきます。ドアやトランクなど2ヵ所以上開いていると、勝手に乗り込んで食べ物を奪おうとする。サルは出口が2つ以上あることを確認し、逃げ道を確保してから襲ってくるんです。50匹以上いることもあります。女性や子どもが近づいても、逃げるどころか怖がりもしません。中には、ツメで顔をひっかかれた人もいます」

志賀高原スキー場(長野県北部の下高井郡)にある、ホテル従業員が話す。

100年近い歴史があり長野五輪(’98年)も行われた名門スキー場が、”サル害”に悩まされている。普段は山の中に住むサルたちが、今冬は我が物顔でゲレンデを闊歩し食料を奪っているのだ。原因は、インバウンドにあると考えられている。

「最近急激に増えた外国人スキー客にとって、野生のサルは珍しい存在。『かわいい』と、気軽にエサを与えてしまうことも多いようです。サルもだんだん調子にのり、人を恐れないようになり、平気で駐車場やゲレンデに現れるようになったのでしょう」(スキー場関係者)

地元の宿泊施設も、対応に追われている。前出の従業員が話す。

「サルは、カギのかかっていない部屋には引き窓を開けて入ってきます。ドアノブのある扉も簡単に開けてしまうので、油断できません。土産物の入ったビニール袋を破られたり、ひったくられる被害が多発しています。ロビーの自動ドアのスイッチを高い場所に移したり、サルの嫌うヘビやトラの置物を玄関に置いていますが効果はイマイチ。サルの群れを見たらおもちゃの銃で音を出し一時的に追い払っていますが、イタチごっこです。お客様へは部屋にいる時でも窓の旋錠を必ずするよう、貼り紙や館内放送をして注意をうながしています」

野生動物に詳しい、信州大附属志賀自然教育研究施設助教の水谷瑞希氏が語る。

「サルが家屋に侵入するなどの乱暴な行動をとるのは、たいがい人間に原因があります。その典型が餌付けです。サルが、人間の住む場所へ行けばエサがラクに手に入ると学習してしまうんです。行政も山林と人里の間の緩衝帯を整備するなど、サルが人間の世界に近づかないような対策をとるべきでしょう」

名門スキー場のサル被害は、人間の不用意な行為の産物だったのだ。

志賀高原スキー場にある宿泊施設内に貼られた「サル被害の注意喚起書」。同スキー場は年間90万人以上のスキーヤーが利用する
志賀高原スキー場にある宿泊施設内に貼られた「サル被害の注意喚起書」。同スキー場は年間90万人以上のスキーヤーが利用する
ホテルのベランダを我が物顔で歩行。従業員が近づいても動じない
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