カーセックスの”穴場”になった豊洲新市場エリア
小池百合子知事は知ってるの? 10月11日ようやくのオープン前に浮上した”問題”
熱帯夜となった7月中旬の深夜0時過ぎ、東京・豊洲にある市場前駅近くの道路に、黒塗りの高級車が停まった。運転席には、貫禄のある体格の良い短髪の男性。助手席には、体のラインが強調されるセクシーなワンピースに身を包んだ美女の姿があった。路上にはまだわずかに人通りがあったが、二人は周囲を一切気にすることなく、何度も濃厚なキスを交わしている。
しばらくして、示し合わせるように視線を交わした二人は、おもむろに後部座席へ。男性の手は女性の下半身へとスライドしていき、彼女は恍惚の表情を浮かべている。そして、女性は男性の上に跨り、クルマは大きく揺れ始めた(下写真2点)。
汚染地下水を巡る大騒動を経て、ようやく10月11日に開場することが決まった豊洲新市場に、またしても”問題”が浮上している。新市場周辺の道路がカーセックスの「穴場」になっており、性行為を楽しむカップルたちが夜な夜な集まっているというのだ。
風俗事情に詳しいライターの仙頭正教(せんとうまさのり)氏が語る。
「報道により有名になったことで、湾岸エリアをドライブデートするカップルたちが『豊洲の新市場を見てみよう』となるケースが多いようです。元々このあたりは夜は閑散としているため、レインボーブリッジを見ながらカーセックスしている人は多い。春頃から、有明やお台場に分散していた人たちが、豊洲に集中するようになった、という印象です」
実際に本誌が現地を訪ね、発見したのが冒頭の光景だが、目撃したのは1台だけではなかった。付近を走る「ゆりかもめ」の終電がなくなった深夜0時過ぎから、入れ替わり立ち替わりクルマが停車。本誌が確認しただけでも、エンジンがかかっているのに運転席に誰も乗っていないクルマは朝方までに5台ほどあり、女性が男性の下腹部に顔を埋めているケースもあった。市場の青果棟と水産卸売場棟の間を走る環状2号線がスポットになっており、近くを流れる東雲運河を眺めながら行為に及ぶカップルが多いようだ。
車内での秘め事とはいえ、公道から見える場所での性行為は公然わいせつ罪に該当する可能性もあり、実際にカーセックスで逮捕者が出たケースもある。いわんやオープン後には多数の観光客を招こうという新市場とあれば、風紀上の観点からも看過できない問題だ。
豊洲への移転を決定した当の本人である小池百合子都知事(66)は、この現状を知っているのか。豊洲市場を管轄する東京都中央卸売市場管理部総務課の担当者は本誌の取材に驚いた後、
「把握していませんでした」
と、回答した。
新市場のオープンまではもう3ヵ月を切っている。移転までのカウントダウンが始まっているなか、小池知事は新たな「難問」を解決できるか。
撮影:等々力純生