<figure id="attachment_313315" aria-describedby="caption-attachment-313315" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1026f54f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/2756df0501ad0d422e47a258b3be079a.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-313315" class="wp-caption-text">自宅兼会社の地下にある書斎にて、元気にポーズを決める中松氏</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「僕の理論上、僕は144歳まで生きられるんですよ」</span></p>
<p>そう言いながら老紳士は本誌記者に薄い茶色のお茶を淹れた。「ドクター・中松」こと、中松義郎氏（94）だ。</p>
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<p><span class="strongInContent">「美味しいでしょう。このお茶も僕の発明品なんです。『20ＴＷＥＮ ＴＥＡ（トゥエンティー）』と言って、高麗人参やドクダミなど20種類の成分が入っています。がんを始めとする、様々な病気への免疫力を高めるのに有効なのです」</span></p>
<p>中松氏は14歳の時に灯油ポンプの元となる「醤油チュルチュル」を発明。以来、３８００件を超えるアイデアを形にしてきた。’05年には「35年間にわたって自分の食事を毎回撮影し、食べた物が脳の働きや体調に与える影響を分析し続けた成果」が認められ、″人を笑わせ、考えさせた研究″に与えられる「イグ・ノーベル賞」栄養学賞を受賞している。</p>
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<p><span class="strongInContent">「男の厄年といわれる42歳から食事の記録を始めました。この年齢から人間は老化が始まるんです。食事の時間や回数を研究したところ、食べたものが３日後に身体に影響を及ぼすことがわかった」</span></p>
<p>数々の発明の中でも、健康に関するものは「身をもって成果を実感している」と中松氏は言う。</p>
<p><span class="strongInContent">「’14年に導管がんと診断され、医師から『治療法がなく、２年は持たない』と言われました。ところが、自分で発明したがん撲滅用装置、サプリメント、楽曲、カレーやドリンクなどを発明し、がんを克服できたのです。<br>
42歳から、ウエイトトレーニングも欠かさず続けています。２日おきに合計20ｔの負荷をかける。ザッとベンツ10台分の重さね。ジョギングが健康にいいなんて説もありますが、そう言ってジョギングを普及させたアメリカの作家は52歳で亡くなりました。ジョギング中に。走った時、下半身にかかる負荷が健康によくないのです。僕が発明した『スーパーピョンピョン（ジャンピングシューズ）』、あれは走る際の衝撃を和らげるための靴として発明したんです。ただ面白いってだけじゃない。僕は世界長寿を目指しているんだ」</span></p>
<p>現在の世界最高齢は118歳。目下の目標は119歳まで生きることだというが、中松氏の考えでは大幅な記録更新が可能なのだという。</p>
<p><span class="strongInContent">「僕の持論では、人間は初めて性行為をした年齢の６倍の年齢まで生きられるはずなのです。その計算でいくと僕は144歳まで生きられる。本当の目標はそこだね。我慢強い人が長生きできるってわけ」</span></p>
<p>中松氏は６月に珍寿（95歳）を迎えるが、発明のアイデアは溢れている。</p>
<p><span class="strongInContent">「今までに取得した特許は594件。他にまだ申請中のものもあります。今年４月、世田谷に『ドクター中松発明博物館』を開館したところ、世界各国から『視察に来たい』との申し出をいただいています。アメリカやベトナムやタイ、マレーシアにシンガポール……その数、300人近く。ここは世界の発明の中心地なんですよ。<br>
発明の心は愛の心。お金儲けのためではいけません。世のため人のために発明をすると結果としてお金が入ってくるのです。フロッピーディスク、学研の学習機器『ナカビゾン』などがその例です」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="95歳の発明家が抱く野望"></div>
<h2>95歳の発明家が抱く野望</h2>
<p>発明の根底には「常に誰かのために問題解決したい」という意識があると語る中松氏。現在は５つの社会問題に取り組んでいる。</p>
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<p><span class="strongInContent">「今、頭の中にあるのは『スーパースマホ』ね。僕の中で今のスマホはすでに古い。あのアイデアはもうココにあるんです（頭をトントンと指さしながら）。２つ目は次世代エネルギー。車を動かす燃料がガソリンから電気に変わったけど、全く違う別のエネルギーを考えてある。今はまだ話せないけどね」</span></p>
<p>話しながら、だんだん中松氏の口調が熱を帯びてきた。</p>
<p><span class="strongInContent">「３つ目と４つ目は核攻撃対策とミサイル防衛。すでに僕の家は核攻撃にも耐えられるような造りにしてあって、シェルターの役目も持っている。家自体が発明なんです。18年前に完成させて、特許を取得しています。ミサイル攻撃に対して考えているのは、『ミサイルＵターン方式』といって、敵がミサイルを撃ってきたらば、クルリとミサイルの向きを変えるというアイデアです」</span></p>
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<p>中松氏の理論上の寿命まであと50年。大発明家の野望は尽きない。</p>
<p><span class="strongInContent">「最後は少子化ね。僕が発明した『ラブジェット』という性感が爆上がりする香水があります。これが少子化を解決するソリューションになる。『アメリカの最大の発明はアップルパイだ』って言葉があるのですが、実際に『ラブジェット』を使ったアメリカ人夫婦は僕に『これはアップルパイ以来の最大の発明だ』と言いました。今や世界中で使われているグローバルな発明品ですよ。５つの社会問題対策は、ちゃんとやり遂げるつもりです。僕は最期まで世界に貢献し続ける。死ぬまで発明家なんですよ」</span></p>
<p>希代の発明家は、目を爛々とさせながらそう言うのだった。</p>
<figure id="attachment_313316" aria-describedby="caption-attachment-313316" style="width: 1843px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b23ca8db"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/05ff0541ceabc2b05bce858d8f88dd84.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-313316" class="wp-caption-text">中松氏自らジャンピングシューズこと『スーパーピョンピョン』を履いて飛び上がる。靴を履いたまま装着できる優れもの</figcaption></figure>
<figure id="attachment_313317" aria-describedby="caption-attachment-313317" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="711e8953"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/f392efb1c51e24d16b0159142d7c70ea.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-313317" class="wp-caption-text">53年間、２日に一度のトレーニングは欠かしたことがないという中松氏。現在も、家の近くのジムに通っている</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2023年6月9日号より</p>


足立百合

数々の発明品を世に送り出してきた"ドクター・中松"こと中松義郎氏が95歳に！理論上、144歳まで生きられるという中松氏。今も元気に社会問題にも取り組んでいる。95歳の発明家が抱く野望とは…。

6月で95歳！ドクター･中松が吠える！｢僕は死ぬまで発明家です！！｣

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