マネーライター、ファイナンシャルプランナー／証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資１年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる！ キャッシュレス決済で絶対得する本 』。

松岡 賢治

<h3><span class="strongInContent">三菱UFJ銀行「振込手数料」が窓口990円、ATMでも880円に！…他行も追随か</span></h3>
<p>4月に発表した三菱UFJ銀行の値上げが話題になっている。&#8217;23年10月2日から、店舗窓口やATMでの、他行あての振込手数料を大幅に引き上げるという。現在、同行の他行あて振込手数料は、振込額3万円未満の場合は窓口594円、ATM374円、振込額3万円以上の場合は窓口770円、ATM550円となっている(現金振込の場合。手数料は税込・以下同)。</p>
<p>これを、三菱UFJ銀行は10月から、<span class="strongInContent">振込額に関係なく窓口990円、ATM880円にする。振込額3万円未満のATM手数料は、347円から880円と2倍以上</span>になる計算だ。そのため、昨今の日用品や食品の値上げラッシュも相まって、〝銀行の大幅値上げ〟としてかなりネガティブに報道されている。また、〝他行の追随も時間の問題〟という報道も目立っている。</p>
<figure id="attachment_313332" aria-describedby="caption-attachment-313332" style="width: 4589px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="71890b9a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/aflo_105567190.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-313332" class="wp-caption-text">三菱UFJ銀行は、10月2日から、店舗窓口やATMでの他行あての振込手数料を大幅に引き上げると発表した（PHOTO：アフロ）</figcaption></figure>
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<h3><span class="strongInContent">「他行あて振込み」が必要なケースはまだ多い</span></h3>
<p>スマホ決済が普及したお陰で、ATMから出金をする回数は減り、ATM出金で時間外手数料を徴収されてムカつく、といった事態はかなり減っている。しかし、他行あての振込が必要なケースはまだまだ多い。銀行口座の残高不足で、クレジットカードの利用額が引き落されなかったときは、カード会社の口座に振り込まなければならない。自分や子供の習い事や塾の費用、また、旅行代金を振り込むケースも少なくない。まだATMでの振込をしている人は、今から、手数料が割安なネットバンキングを使う習慣を身に付けた方がいいだろう。</p>
<p><a href="#" data-ident_hash="0817b3b8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/H-1N.jpg" alt=""></a></p>
<h3><span class="strongInContent">ネット銀行なら月1回の振込は無料に…「auじぶん銀行」と「東京スター銀行」は月3回まで</span></h3>
<p>しかし、大手銀行のネットバンキングを使っても、振込手数料が割高であることは変わりがない。ネット銀行で振込みをした方が安いし、回数は限定的だが無料になる特典もある。</p>
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<p>そこで、現在、無条件で他行あて振込が無料となる特典を提供している、あるいは、緩めの条件をクリアすることで無料となる銀行をピックアップしてみた。</p>
<p><a href="#" data-ident_hash="ed219ee3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/H-2NNNN.jpg" alt=""></a></p>
<p>ネット銀行の多くは、無料回数の特典を提供しているが、「月1回」が標準となっている。そうした中、光っているのが「月3回」の<span class="strongInContent">auじぶん銀行</span>と<span class="strongInContent">東京スター銀行</span>。いずれも、口座さえ開設していれば無条件で月3回まで無料になる。使い勝手の点では、東京スター銀行のほうがやや上か。auじぶん銀行は、ATMでの入金は月2回まで無料で、3回目からは110円かかる。一方、東京スター銀行は、時間外も含めて月8回までATMの利用が実質無料となるからだ（手数料は後日キャッシュバック）。</p>
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<p>但し、<span class="strongInContent">auじぶん銀行は、三菱UFJ銀行間とのネットバンキングによる振込が回数制限なく無料</span>なので、メインバンクを三菱UFJ銀行にしている場合、入金は三菱UFJ銀行からの振込で対処できる。ATMに行く手間も省けるので、三菱UFJ銀行のユーザーならauじぶん銀行のほうが使いやすいだろう。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="「月50回」無料になる銀行と”裏ワザ”とは？"></div>
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<h3><span class="strongInContent">やや残念な「PayPay銀行」と「楽天銀行」…ネット銀行でも大きな格差がある</span></h3>
<p>この2行に劣らず優秀なのが<span class="strongInContent">住信SBIネット銀行</span>だ。基本的な無料回数は月1回だが、<span class="strongInContent">『スマート認証NEO』に登録すると月5回</span>となる。この『スマート認証NEO』は、アプリをダウンロードして認証の登録をするだけのもので、生体認証が使えるようになる。ATMの月5回まで利用手数料が無料になるので、利便性は非常に高い。</p>
<p>やや残念なのが<span class="strongInContent">PayPay銀行</span>と<span class="strongInContent">楽天銀行</span>。口座があるだけでは無料の特典はなし。両行とも<span class="strongInContent">給与受取口座に指定すると月3回無料</span>になるが、勤務先によっては、給与受取口座が決められていて変更ができないケースも多い。ただ最近は、給料やボーナスの一部だけを入金する「第二口座」の指定が可能なところもあり、この第二口座でも特典を受けることができる。すでに両行のユーザーであれば、まずは勤務先に確認をしよう。</p>
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<h3><span class="strongInContent">自営業者や副業に…「月50回」無料になる銀行と”裏ワザ”とは</span></h3>
<p>表には記載していないが、証券口座とセットで利用すると無料になる特典を提供している銀行がある。<span class="strongInContent">大和ネクスト銀行</span>と<span class="strongInContent">野村信託銀行</span>だ。いずれの銀行も、口座開設には、大和ネクスト銀行は大和証券、野村信託銀行は野村證券といったように、証券口座が前提となっているが、<span class="strongInContent">口座開設をすれば、大和ネクスト銀行は月3回まで、野村信託銀行は月10回</span>まで無料になる。</p>
<p>無料回数は野村信託銀行のほうが多いが、入金は、いったん野村證券の口座に入金して、そこからさらに野村信託銀行の口座に振り替えることになる。ATMでの入金にも対応している大和ネクスト銀行の方が使い勝手はいい。なお、大和証券および野村證券への銀行からのネットバンキングでの振込はすべて無料なので、そこの心配はいらない。</p>
<p>最後に、<span class="strongInContent">SBI新生銀行</span>に触れておこう。SBI新生銀行の口座とSBI証券の証券口座を連携させる<span class="strongInContent">『SBI新生コネクト』に登録をすると、月50回まで無料</span>になる(手数料は後日キャッシュバック）。さすがに、一般的なユーザーには多すぎるが、自営業者や副業をしている人で、他行あての振込が多い人ならば利用価値はかなり高い。</p>
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<p>他行あて振込手数料は1回200～300円程度だが、毎月何回も重なってくると金額以上に気分が悪くなる。無用なストレスを感じたくない人は、ぜひ無料特典を活用して欲しい。</p>


マネーライター、ファイナンシャルプランナー／証券会社のマーケットアナリストを経て、1996年に独立。ビジネス誌や経済誌を中心に金融、資産運用の記事を執筆。著書に『ロボアドバイザー投資1年目の教科書』『豊富な図解でよくわかる！ キャッシュレス決済で絶対得する本 』。

松岡賢治

10月から、振込額に関係なく振込手数料2倍以上になる三菱UFJ銀行。他行の追随も時間の問題という報道も目立っている。まだATMでの振込をしている人は、今から、手数料が割安なネットバンキングを使う習慣を

「月50回まで無料」になるネット銀行も…「振り込み手数料990円時代」の銀行選び

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