偽造された免許証は100枚以上…「天才」と呼ばれた偽装グループ主犯格の「意外な素顔」 | FRIDAYデジタル

偽造された免許証は100枚以上…「天才」と呼ばれた偽装グループ主犯格の「意外な素顔」

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大量の偽造免許証を製造していた生駒容疑者たち。「ルフィ事件」に使用された可能性もあると考えられている(写真はイメージです)
大量の偽造免許証を製造していた生駒容疑者たち。「ルフィ事件」に使用された可能性もあると考えられている(写真はイメージです)

偽造された運転免許証は発見されただけでも実に100枚を超えていた。

今年5月、大阪府警は偽造した身分証を使い、銀行の通帳を騙し取ったとして生駒慎吾被告(51)ら男女4人を逮捕・起訴していた。

「生駒被告らはSNSの闇バイトで募集した人間の顔写真を使用し、偽の運転免許証を作成。その身分証を使って銀行の口座を不正に入手した容疑で逮捕、起訴されています。府警が押収した免許証だけでも100枚以上。実際に偽造された身分証はさらにこの数倍から数十倍に及ぶとみられています。府警は開設された口座が様々な特殊詐欺に使われていたと睨んでおり、〝ルフィ事件〟にも用いられた可能性を視野に引き続きの捜査を進めています」(全国紙社会部記者)

闇バイトで募集した人物の顔写真を利用し、闇バイトで使用する銀行口座を手に入れる。時代を象徴するような事件だが、捜査関係者はその全容をこう話す。

「偽造グループのトップは生駒被告。彼は以前にも別の詐欺で逮捕され、刑務所暮らしを送っていた。出所後は更生施設に入所。今回、同じく逮捕された男らもその更生施設で知り合っています。生駒は施設内で仲間を集め、金になる話というので周囲も飛びついた。グループは指示役の生駒を中心に偽造写真の撮影モデルを闇バイトで募集するリクルーター、実際に偽造免許証を作成する人物など分担分けがされていた

一見すると更生施設の中で作られた即席チームとも思える偽造集団だが、その手口は実に巧妙だ。

「彼らは闇バイトに応募があると証明写真機で撮影するように指示し、撮った写真データを使って身分証を作っていた。そこから写真の本人に偽造した身分証を持たせ、銀行で口座を開設。同様に携帯ショップも回っていて、SIMカードを複数作っては飛ばしのケータイとして売りさばいていた。免許証の住所に関しては、事前にポストで確認していたマンションの空き部屋を設定。口座を作ると、銀行から通帳が空室のポストに届き、後で回収する手順となっていました。かなりの儲けを出していたので、偽造する量も大掛かりなものになっていたはず」(前出・捜査関係者)

このスキームの発案者こそグループのトップの生駒被告だったという。生駒被告の古くからの友人はこう語る。

「偽造のノウハウはすべて生駒氏です。実は彼、大手ECサイトやECモールの関係者とも繋がっているほどITにめっぽう強く、昔からサイト作成やSE関連など表のビジネスもしていた。遊びとして様々な公共機関のHPに侵入することもあった。知識も豊富で周囲も生駒を〝天才〟と認知してました。彼にとってみれば免許証の偽造なんてお手の物。かつてのハッカー仲間たちは皆、ホワイトハッカー(サイバー攻撃から守るITの専門職)に転身していましたが、彼は前科が理由で、なかなかそういう仕事には就けなかった」

〝天才〟と謡われながらも前科持ちゆえ正業に就けず、再び詐欺に手を染めてしまった生駒被告。犯罪行為を思いとどまることこそ最も必要な頭脳だったのかもしれない。

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