【旧統一教会】分派団体が「新教会建設」で地元住民と大モメ中 | FRIDAYデジタル

【旧統一教会】分派団体が「新教会建設」で地元住民と大モメ中

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東京・府中市
東京農工大の正門前の土地で工事がスタート 反対デモには100人近い住民が参加した

東京農工大の正門前に建設予定の『霊連世協会』の教会。学生や近隣住民に不安が広がる
東京農工大の正門前に建設予定の『霊連世協会』の教会。学生や近隣住民に不安が広がる

東京農工大学(府中市)の正門近くに、建設中の建物がある。約35坪の敷地は基礎工事が終了。旧統一教会の分派とされる団体が、教会を建てる予定地だ。

「昨年5月頃に団体の人が、『教会を建てるのでよろしく』と挨拶に来ました。朝6時頃、多い時には10人ぐらいの信者が教会予定地を訪れて瞑想をする姿を目撃しています。昨年7月の安倍晋三・元首相の銃撃事件後から工事は止まっていましたが、今年に入り再開すると再び挨拶に来ました」(周辺住民)

現在、地元では大騒動となっている。今年2月、建設反対のデモを実施したところ100人近い住民が参加。実行委員会の代表を務める甲田直己氏が憤(いきどお)る。

「工事現場には『RRS府中教会』と表示されていましたが、建築主は『霊連世協会』という団体であることがわかりました。旧統一教会の経典には『霊連世協会は次世代の活動を担う』と書かれています。代表者S氏に質問状を送り旧統一教会との関係を質(ただ)したところ、10年ほど前に除名されたから無関係と言ってきました。しかしS氏は、団体の設立目的が旧統一教会の創始者・文鮮明(ムンソンミョン)氏の考えた『霊連世協会』という理念と『合致する』と述べるなど、関係ないとは言えません」

東京農工大学や府中市も警戒する。

「学業や研究等に悪影響を及ぼす懸念があったことから、同団体に対し本学敷地内での勧誘や布教活動など行わないよう申し入れました。学生には、Web掲示板でカルト団体への注意喚起を行っています」(東京農工大学企画課担当者)

「旧統一教会との結びつきを認めていませんが、市民の不安が大きくなれば何らかの対応をしないといけないと考えています」(府中市市民協働推進部担当者)

『世界平和統一家庭連合』(旧統一教会)に『霊連世協会』との関係を尋ねると、次のような回答があった。

「代表のS氏についてや、当法人と関係のない土地の保有理由については存じ上げません。『霊連世協会』とは一切関係がありません」(広報部)

旧統一教会の元信者で、ジャーナリストの多田文明氏が注意を促す。

「『霊連世協会』の信者と話したところ、文鮮明氏の教えを忠実に守っていくと話していたことなどから旧統一教会の関係者の集まりだとわかりました。教会ができれば信者が集まり、勧誘活動もさかんに行われることになるでしょう」

旧統一教会や関係団体は他にも土地を購入するなど、都内での動きを活発化させている。住民の不安は続く。

今年2月に行われた建設反対デモ。〈「統一教会」系カルト集団はいらない〉との横断幕が
今年2月に行われた建設反対デモ。〈「統一教会」系カルト集団はいらない〉との横断幕が

『FRIDAY』2023年6月9日号より

  • 取材・文形山昌由(ジャーナリスト)

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