「次は私が引っ張る」石川佳純の後継者・早田ひなが心に秘める「中国を倒してパリ五輪で金メダル!」 | FRIDAYデジタル

「次は私が引っ張る」石川佳純の後継者・早田ひなが心に秘める「中国を倒してパリ五輪で金メダル!」

世界選手権・女子シングルス銅メダル  憧れの先輩・石川佳純の魂を受け継いで

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早田の競技歴は18年。5月30日に更新された国際卓球連盟の世界ランキングでは8位に浮上し、パリ五輪に向けてさらに弾みをつけた(PHOTO:アフロ)
早田の競技歴は18年。5月30日に更新された国際卓球連盟の世界ランキングでは8位に浮上し、パリ五輪に向けてさらに弾みをつけた(PHOTO:アフロ)

「目指す色は、この色ではない」

5月20〜28日に南アフリカ共和国で行われた世界卓球選手権で、早田ひな(22)が女子シングルスの銅メダルを獲得した。58年ぶりに中国人選手を破ってのメダル獲得という快挙を達成したが、早田は表彰式後、そう悔しさをにじませた。

「同級生の平野美宇(みう)(23)、伊藤美誠(みま)(22)と共に″卓球黄金世代″と言われる早田ですが、ずっと″みうみま″の陰に隠れてきた。国内大会では二人に敗れることが多く、一昨年の東京五輪でも試合に出ることはなく、サポートメンバーでの参加という悔しさを味わった。それがここに来て、ついに覚醒したという印象です」(スポーツ紙担当記者)

今大会、日本勢で最も好成績を残した早田は、パリ五輪の代表選考ポイントを135pt獲得した。次点の平野と伊藤に200pt以上の差をつけ、国内女子選手の中でパリ五輪代表の最有力候補となっている。飛躍の裏には、中学生時代から二人三脚で歩んできた石田大輔コーチ(43)の存在があるという。

「早田はフォアハンドドライブ(ボールに激しい前進回転をかけながら球速を上げる技)を使うのですが、成功率が低い場合は、スイングを小さくして確実に入れるように指導する。だが、石田コーチは早田に大きなスイングで思いっきり打たせ続けてきた。166㎝と長身な彼女の動きを小さくまとめず、派手で強烈な一打を正確に打てるようコツコツと育てたのです。彼女の体調管理のため、料理まで作ってきた石田コーチの献身的な指導が花開きました」(卓球コラムニスト・伊藤条太氏)

謙虚な性格の早田は、これまで強い言葉で自らの感情を表現することは少なかった。そんな彼女が、世界選手権後に「目指す色は、この色ではない」と言い切るようになった背景には、5月1日に引退を発表した石川佳純(30)の存在がある。

「小学生の頃に石川のサイン会に並び、左手で握手してもらうほど、早田にとって同じ左利きの石川は憧れの存在でした。早田が成長し、代表などで石川と一緒になると、さらに薫陶を受けるようになった。独学で中国語を学び中国人コーチの厳しい指導を受ける努力や、ライバルである後輩の試合であっても全力で応援する石川の姿勢は、早田に大きな影響を与えたはずです。石川の引退発表後、早田は『次は私が引っ張る番』と周囲に決意を語っていました」(卓球協会関係者)

石川の魂を受け継いだ早田にとって、「中国を倒して金メダルをとる」という目標はすでに夢物語ではないという。

「奇策を講じず、正確無比なパワーショットで攻める早田のスタイルは、中国勢と同じです。今回の世界選手権では、早田の実力が中国相手に通用することを示しました。中国メディアもチームの主力選手だった王芸迪(おうげいてき)(26)を下した外国人選手として、早田の戦いっぷりを賞賛しています」(前出・伊藤氏)

パリ五輪まであと1年、さらなる大舞台で羽ばたく準備はもうできている。

女子シングルスで獲得した銅メダル(左)と混合ダブルスで獲得した銀メダルを掲げる早田ひな=ダーバン(共同)
女子シングルスで獲得した銅メダル(左)と混合ダブルスで獲得した銀メダルを掲げる早田ひな=ダーバン(共同)

『FRIDAY』2023年6月16・23日合併号より

  • PHOTOアフロ、共同通信社

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