<figure id="attachment_314336" aria-describedby="caption-attachment-314336" style="width: 1667px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2b61330e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/05/8e5410dcf89ff7aa1e867436227b22f5.jpeg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-314336" class="wp-caption-text">訪韓、G７サミットを終えて勢いづいていた岸田首相だが……（写真：鬼怒川毅）</figcaption></figure>
<p>衆院選の小選挙区「10増10減」で東京では選挙区が5つ増えることになった。そのため、公明党は、東京28区で候補者を擁立する意向を示したが、自民党が候補両立を認めず交渉は決裂。公明党は東京28区に候補者を擁立することを断念せざるを得なくなった。</p>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<p>そのことを受けて公明党幹事長の石井啓一（６５）は「自公の信頼関係は地に落ちた」と茂木敏充・自民党幹事長らに面と向かって言い放つなど、戦後から続いている自公の関係性に亀裂が走っている。</p>
<p>公明党の発言に自民党も大反発。内部事情に詳しい閣僚経験者は、「麻生・茂木・萩生田は一歩も引かない。ガチンコだ」と語った。</p>
<p>しかし公明党の推薦を受けなくなれば、過去、野党候補と接戦だった5選挙区前後で自民党候補が落選危機の可能性がある。さらに、萩生田光一政調会長、小倉將信内閣府特命担当大臣、下村博文元文部科学大臣など、自民党大物議員が、野党候補者次第で落選することもあり得るという。</p>
<p>なぜなのか。</p>
<p>自公関係にこれほど大きな亀裂が入ったのは、自公連立協力関係が成立してから20年以上が経つが初めてのこと。公明党は</p>
<p><span class="strongInContent">「東京の小選挙区で公明党は自民党候補者を推薦しない」</span><br>
<span class="strongInContent">「東京都議選や首長選などで自民党に選挙協力しない」</span><br>
<span class="strongInContent">「東京都議会における自公の協力関係を解消する」</span></p>
<p>などの、選挙協力関係の解消を自民党に対して伝達しており、「’99年に自公が連立を組んで以来、公明党は本気で怒っており、連立解消も視野に入っている」と公明党に近い閣僚関係者は語った。</p>
<p>ここまで公明党が怒りをあらわにした原因は、東京28区の問題だけではない。最初にあげられるのが、旧統一教会が社会問題と世間に取り上げられ、宗教法人の創価学会を支持母体に持つ公明党が難しい立場に立たされていた時のことだろう。自民党の重鎮や武闘派から「公明党と連立を解消した方がいいのではないか」など様々な軽口がたたかれており、公明党がおもしろくなかったのは間違いない。</p>
<p>また、安倍総理の悲願だった憲法改正でもすれ違いが生まれている。憲法改正には、岸田総理も強い意欲を示しており、憲法審査会の議論も進んでいるが、公明党の慎重姿勢に苛立ちを隠せない自民党議員も多い。</p>
<p>こういった小さな問題が積み重なっていく中、今回の東京28区問題が起きたことで、怒りはマグマのように吹き出したのだろう。</p>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<div data-friday-nextpage-lead="自民党の重鎮が指摘した「公明党の弱点」"></div>
<div>
<p>ほかにも、4月の東京が主戦場だった統一選後半。1人たりとも落とさない常勝軍団の公明が練馬区議選で、まさかの4人の候補者が落選。その際に自民党の重鎮が漏らした「もう公明党も高齢化。連立解消の時期かもしれないな」という言葉に今までにない怒りと火がついた公明党は、5月21日の足立区議選で13人擁立し、13人全員が当選。</p>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
<p>一方、G7でバイデンやゼレンスキー訪日で国民が沸いた絶好調の自民党は、まさかの7人が落選（現職5人含む）し、12人しか当選出来なかった。足立区議会は公明党が自民党の議席を抜き第一党と躍進。まさに公明党の「怒りの足立リベンジ」となった。</p>
<p>東京28区問題で、次期衆院選の公明党が自民党候補者への推薦を取りやめたため、首都大決戦が起こる。東京では「10増10減」で5増となり、30の選挙区に。各選挙区の状況によるが、今まで公明党が自民党候補者を推薦したこともあり、選挙区ごとに公明党は2万票前後が自民候補者に乗っているケースもある。</p>
<p>公明党が本気で怒る中、自民党も一歩も引かない。政治はあくまで結果が全て。年内にも解散が噂されている次期衆院選の結果次第で、日本の政治が大きく変わるだろう。公明党が議席を伸ばし、自民党が議席を減らすか。それとも自民党が議席を死守し公明党が議席を減らすのか。いずれにせよ次の総選挙で自公のパワーバランスが大きく変わり、連立解消へのカウントダウンへ向かうのか。自民党の真の実力が今、問われている。</p>
<div data-friday-ad-slot="AD_inArticle"></div>
</div>


大西健嗣

鬼怒川　毅

訪韓、G７サミットを終えて勢いづいていた岸田首相だが……（写真：鬼怒川毅） 衆院選の小選挙区「10増10減」で東京では選挙区が5つ増えることになった。そのため、公明党は、東京28区で候補者を擁立する意

20年間で初めて「自民党」と「公明党」の関係に亀裂…選挙協力解消で「自民党大物議員」に落選の危機

あなたへのオススメ

関連記事