驚愕!新潟県柏崎市の山の中に忽然と…放置された廃棄物4万本「戦慄のタイヤの山」写真 | FRIDAYデジタル

驚愕!新潟県柏崎市の山の中に忽然と…放置された廃棄物4万本「戦慄のタイヤの山」写真

悪臭や火災、水質・土壌汚 染を引き起こし、蚊の大量発生の原因にも

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柏崎市内の山中に放置された大量の廃タイヤ。可燃性が高く山火事が起きれば大惨事になりかねない
柏崎市内の山中に放置された大量の廃タイヤ。可燃性が高く山火事が起きれば大惨事になりかねない

新潟県柏崎市の中心から10㎞ほど離れた山の中に、おびただしい数の廃タイヤが放置されている。約4万本に上るタイヤが堆(うずたか)く積まれ、なかには半分土に埋まっているものもある。

「ここは以前、県が設置した公営の牧場だったんです。地元の業者が県からの譲渡を受け、牧場経営の傍(かたわ)ら廃タイヤの回収業を開始。しかし無数の廃タイヤを放置したまま、’96年に倒産してしまいました。その後、市が土地を取得したんですが十分な管理ができずに、今まで何度も火災が発生しています。延焼して大規模な山火事にならないか心配です」(地元の不動産関係者)

27年もの間、誰も手をつけなかったため、廃タイヤのそばには朽ち果てた牧場の建物や車両が置かれたままだ。市は重い腰を上げ、今年からようやくタイヤの処理を始めることを決めた。柏崎市の担当者(農林水産課)が話す。

「廃タイヤを後世に残せないとの判断で、処理することにしました。現場は草が生い茂り道もない山中なので、仮設道路約1㎞を今年9月までに作り来年秋までに搬出。処理費用は、トータルで1億2000万円を見込んでいます。廃タイヤの処分先はまだ決まっていません」

今後も、しばらく山中に放置される約4万本の廃タイヤ。大規模な山火事が起きてタイヤに延焼する危機は来年の秋まで続くのだ。

廃タイヤが放置されているのは柏崎市だけではない。日本自動車タイヤ協会(JATMA)によると不法投棄された廃タイヤは現在、約250万本あるという。

「’90年代、廃棄物処理法にマニュフェスト(管理票)制度が導入されてから廃タイヤの適正処理が義務づけられ不法投棄は少なくなっています。しかし、長年積まれたままの廃タイヤは各地にある。自治体がJATMAの支援制度を利用して処理をした廃タイヤは、’05年から現在までに300万本近くに上ります」(環境部)

廃タイヤの放置は、環境に甚大な被害を及ぼすという。環境生態学が専門の弘前大学・曽我部篤准教授が語る。

「廃タイヤは悪臭や火災の発生源になり、長期間放置すれば重金属や油が漏れ土壌や海が汚染されます。タイヤの内側に水が溜まり、デング熱を媒介する蚊が大量発生する危険性もあるんです」

廃タイヤ放置は、人里離れた山奥の問題ではない。我々の生活に悪影響を与える、深刻かつ火急の課題なのだ。

本誌未掲載カット 【新潟県柏崎市】山奥に「廃タイヤ4万本放置」の異様 《警鐘レポート》
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『FRIDAY』2023年6月30日号より

  • 取材・文形山昌由(ジャーナリスト)

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