<figure id="attachment_319484" aria-describedby="caption-attachment-319484" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2ecacc3f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/871a98e99e56fdc7a4a45aaf92077f0c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319484" class="wp-caption-text">つばき・あやな／’84年７月、埼玉県生まれ。ファッション誌の読者モデルとしてデビュー。「BUZZ esports」所属。ＭＣ実況、ゲームなどの分野でも活動中</figcaption></figure>
<p>穏やかな笑みを浮かべていた彼女の表情が、麻雀牌を持つと一瞬引き締まった。’21年夏からプロ雀士としても活動している、タレントの椿彩奈(つばきあやな)（38、旧芸名・椿姫彩菜）だ。椿が麻雀の醍醐味について語る（以下、発言は椿）。</p>
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<p><span class="strongInContent">「麻雀は人生そのものです。人となりがモロに出ます。自分の手を優先してどんどん攻めてくる人、誰かがリーチするとスグに下りる人……。１対１ではなく４人で行うため、実力や運だけでなく対人関係の考え方などが試されるんです」</span></p>
<p>もともと椿は、ギャル系ファッション誌『小悪魔ａｇｅｈａ』などで活躍する人気モデルだった。なぜテレビ番組に多数出演していたカリスマモデルは、プロ雀士となったのだろう。椿が「日本プロ麻雀協会」の試験に受かり現在に至るまでの、深い背景を紹介したい――。</p>
<p><span class="strongInContent">「私が麻雀と出会ったのは10歳ぐらいの時でした。お正月に祖父母の家に親族が集まり、父たちと一緒に遊んでいたんです。当時はルールもよくわかりません。ただ家族団欒(だんらん)で温かい雰囲気になるのが嬉しくて、楽しんで打っていました」</span></p>
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<p>幼い頃からゲーム好きだった椿は、学生になってからも麻雀ソフトでプレイを続ける。第一の転機となったのは、青山学院大学の学生だった20歳過ぎのことだ。自身のブログに役満を出したことを投稿。それが、たまたまテレビ局のスタッフの目に留まったのだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「アップしたのは四暗刻(スーアンコー)だったかな。すると、麻雀バラエティ番組の『ＴＨＥわれめＤＥポン』（フジテレビ系）から出演オファーが来たんです。しかし実際に出演してみると、まったく歯が立たずボロボロ。１〜２回呼ばれただけで終わってしまい、もう本当に悔しくて……。それまでは遊びで麻雀をやっていましたが、以後は本気で取り組むようになりました」</span></p>
<p>椿は萩原聖人(はぎわらまさと)（51）や森山直太朗（47）、『アンジャッシュ』の児嶋一哉（50）など、芸能界の麻雀好きから指導を受けた。麻雀の有料チャンネルに登録し、プロの打ち手をノートにメモするなど熱心に勉強を続ける。</p>
<p><span class="strongInContent">「’10年代後半になると、麻雀番組が増え始めます。女性が出演したほうが、視聴率が取れたのでしょう。プロデューサーの方から『タレントさんを育ててほしい』と言われ、『芸能界女子麻雀部』を立ち上げました。</span></p>
<p><span class="strongInContent">中田花奈ちゃん（28、元『乃木坂46』）や須田亜香里ちゃん（31、元『ＳＫＥ48』）らと勉強会を開き、私なりに麻雀の普及に努めていたんです。麻雀のおかげで、芸能界での交友範囲が一気に広がりました」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="「芸人として出てください」"></div>
<h2>「芸人として出てください」</h2>
<p>しかし’20年４月から拡大した新型コロナ禍が、状況を一変させる。集まって麻雀をする機会が激減したのだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「私自身の仕事も減り時間ができたため、人生を見つめ直しました。本気で打ち込めることは何か――。そう考えた時に、プロの雀士になろうと思ったんです。たまたま見ていたドラマで、画家のモネの絵画が売れ始めたのは40歳になってからだったとも知りました。それまで『私がプロになるなんて』と遠慮する気持ちがありましたが、30代後半になって本気で挑戦してみようと決めたんです」</span></p>
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<p>プロの試験は面接と筆記に実技。実技と、仕事柄よく喋(しゃべ)るため面接には自信があった椿は筆記対策に力を入れ、10倍といわれる難関を突破し見事プロとなった。</p>
<p><span class="strongInContent">「好きでやっていたことなのでツラくはなかったですね。今も少しでも上手くなるために、週に２回はリアル対局をしたり勉強会に参加しています」</span></p>
<p>椿がプロ雀士になった背景には、世間の誤解もあった。デビュー当時に話を戻したい。椿は性同一性障害を公表している。自叙伝『わたし、男子校出身です。』はベストセラーに。しかしバラエティ番組に出演すると「（モデルではなく）芸人として出てください」と言われ、イロモノ扱いされたこともあったという。</p>
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<p><span class="strongInContent">「私には芸人さんのような特殊な才能はありません。セクシャルマイノリティに対する偏見を感じて、悲しい思いをしたこともあります……。性的な話をしなくてもいいように、タレントとしてのスキルが欲しいな。そう思った時に、番組で歯が立たなかった悔しい思いもあり、子供の頃から大好きだった麻雀の腕を磨こうと考えたんです。</span></p>
<p><span class="strongInContent">当初はギャンブルのイメージからか、麻雀番組へタレントが出演するのをよく思わない事務所もあったと聞いています。でも麻雀好きの萩原（聖人）さんや岡田紗佳(おかださやか)ちゃん（29）らがプロになって、印象が変わりましたね」</span></p>
<p>麻雀ブームの高まりもあり、椿には多くの番組出演オファーが。デイケアセンターを訪れ、高齢者に麻雀を教える活動も続けている。夢は麻雀のプロ中のプロ「Ｍリーガー」になることだという。</p>
<p><span class="strongInContent">「（チーム対抗戦のプロリーグ）『Ｍリーグ』のドラフトで、名前が挙げられるような雀士になりたいです。まだプロとしては駆け出しで実力不足ですが、早くファンの方に『応援して良かった』と思ってもらいたい」</span></p>
<p>微笑みながら話をしていた椿が、最後に再び表情を引き締めた。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="今も変わらぬ美しさ—画像集—"></div>
<h2>今も変わらぬ美しさ――</h2>
<h3>’08年10月</h3>
<figure id="attachment_319485" aria-describedby="caption-attachment-319485" style="width: 1872px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="98ff360d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/42ea7db90338db9207cd72fee8d04ef7.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319485" class="wp-caption-text">’08年10月に本誌が取材したデビュー間もない時の写真。青山学院大学に在籍する現役大学生だった</figcaption></figure>
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<h3>現在</h3>
<figure id="attachment_319483" aria-describedby="caption-attachment-319483" style="width: 1814px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3b800b16"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/a368787ca4091a2f83c0efa9a6635bcd.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319483" class="wp-caption-text">今回のインタビュー中に撮影。右の写真から15年近くが経ったが美しさはまったく変わっていない</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_319481" aria-describedby="caption-attachment-319481" style="width: 1665px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="064a3b12"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/f9efb7029566801ba2e948629dfe6827.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319481" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　椿 彩奈 人生をかけて女流プロ雀士やっています 夢は「Mリーガー」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_319482" aria-describedby="caption-attachment-319482" style="width: 1667px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c0d1fca0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/3811f3596c3f33a7f4be5939c7cd9a3c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-319482" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　椿 彩奈 人生をかけて女流プロ雀士やっています 夢は「Mリーガー」</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2023年7月14・21日号より</p>
<figure></figure>


小松寛之

かつて自叙伝『わたし、男子校出身です。』がベストセラー、ギャル系人気モデルで活躍していた"椿彩奈"（旧芸名・椿姫彩菜）が「プロ雀士」に！夢は「Mリーガー」と語る彼女。現在に至るまでの深い背景とは。

テレビのイロモノ扱いに発奮…！人気モデル・椿彩奈「プロ雀士になった深すぎる事情」を独占告白

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