辺野古「戦闘地域」になった? 米軍水陸両用車の上陸でピリピリ

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辺野古近くの浜で隊列を作って進む米軍の水陸両用車。周辺は排気ガスの強烈な臭いに包まれた

複数の水陸両用車が、黒煙を吹き上げて沖から浜辺に近づいてきた。重く鳴り響くエンジン音と排気ガスの臭いが、次第に強くなる。隊列を組んだ車両が砂浜に上陸すると、100人ほどの迷彩服を着た屈強な兵士が姿を現した――。

1月28日、在沖縄米軍が辺野古埋め立て地(名護市)のある「キャンプ・シュワブ」水域で揚陸訓練を行った時の様子だ。訓練を目撃した住民が振り返る。

「沖合に停泊した大型の船から出てきた水陸両用車(AAV―7)は、全部で15台でした。辺野古近くの潟原(かたぱる)海岸(宜野座村)に上陸。一般車の通行をストップさせて国道を横断し、米軍基地内へ入っていきました。訓練とはいえ、重機関銃を装備した軍用車が町中に現れるのは異様です。辺野古が戦闘地域になったのかと思いました」

現場にいた別の住民は不安げに話す。

「一般道を閉鎖するような訓練は、初めて見ました。米軍は、きちんと県の許可を得ているのでしょうか。政府は米国の要望のまま、民意を無視した埋め立て工事をどんどん進めている。2月24日には、辺野古への基地移設の賛否を問う県民投票が行われます。そのタイミングでこれだけ物々しい訓練を基地の外で行うなんて、工事反対派への嫌がらせと映っても仕方ありません。周辺はピリピリしたムードに包まれていますよ」

米軍は地元住民の反応を、どう受けとめているのだろうか。訓練に参加していた、兵士の一人に話を聞いた。

「有事に備え、強襲揚陸艦から水陸両用車を海上へ下ろす通常の訓練です。フィリピンでも同様の訓練をしています。基地移設への反対気運が高まっていることは知っていますが、なぜ辺野古だけ反発が大きいのか理解できない」

名護市在住の沖縄県議会議員で、米軍基地関係特別委員会の副委員長を務める親川敬(おやかわけい)氏が憤る。

「米軍は県民のことなど配慮していません。無遠慮に訓練を実施している。我々を守るはずの安倍晋三首相も『沖縄に寄り添う』と言いながら、県民の立場に立って問題を解決する意思が感じられません。このまま辺野古に基地ができれば米軍のやりたい放題でしょう。今回のような訓練ではジュゴンのエサになる海草が引きちぎられ、大量の排気ガスがまき散らされます。環境への影響も心配です」

民意を無視した辺野古の埋め立てと横暴とも言える米軍の軍事訓練――。沖縄県民の気持ちは踏みにじられている。

一般車を通行止めにして国道329号線を横断する米軍車両。小銃を下げた兵士の姿も
  • 撮影・取材桐島瞬(ジャーナリスト)

Photo Gallary2

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