広末涼子 「芸能活動復帰」を後押しするNHK「カット無し」放送と〝同情論〟
発覚してから1ヵ月が過ぎた広末涼子のW不倫。ラブレターや交換日記が流出するなど内容がてんこ盛りの不倫騒動ではあったが、昨今の『不倫報道』に対する世間の反発もあり、騒動はそうそう長くは続かないだろうと見ていた業界関係者は多い。
ところが、男たちが予期せぬ舌戦を繰り広げることになり、逆にさらなる世間の注目を浴びる羽目になってしまった。
特に鳥羽周作シェフの感情を露わにした発言は波紋を広げ、騒動の沈静化を遅らせる結果となっている。
そんな中、騒動の主人公である広末は沈黙を守り続けている。
「『週刊文春』に直電したことが報じられた後は、目立った動きはありません。夫のキャンドル・ジュン氏と話し合いを続けていると思われますが、居場所もつかめていない状態です」(女性誌記者)
複数の雑誌が広末を直撃しようとしているがまだどこも成功していないという。
そして、あれだけ非難ごうごうだった彼女に最近は擁護する声が増えているというのだ。
「いまどきなのにLINEではなくラブレターや交換日記が流出。また夫が異例の記者会見を開き、相手の男に怒りを露わにしたと思えば、もう一方の男も怒りに任せて夫を口撃するなど前代未聞の不倫騒動と言ってもいい。
文化人と言われる人たちは、普段芸能人の不倫などくだらないと興味を示すことはないのですが、今回は見解を述べる人も出てきました。そしてその人たちはほとんどが広末さん擁護派ですね」(前出・女性誌記者)
その理由は、今回の不倫の色合いにあるという。結果的に浮気や火遊びというイメージから離れてしまったのだ。端的に言うなら〝純愛〟が色濃く感じ取られるからだという。
また、〝恋文〟というのも何かロマンを感じさせるところがあり、
「男同士の鞘当てなど、フランス映画にありそうな展開が世間の興味を集めたのでしょうが、逆に現実味が薄くなり、映画を見るようにヒロインに肩入れしたくなったんじゃないでしょうか。実際フランスもそうですが海外では不倫したスターや著名人を関係のない市民が糾弾することはまずないですし、不倫したからと言って何か社会的にペナルティを課せられることもありません。
石田純一さんじゃないですが文化の違いですね。不倫で『無期限活動休止』となる日本の芸能界に疑問を感じます」(映画ライター)
等々、援護射撃が始まったことで、この『無期限活動休止』が意外に早く解除されるのではないか、と言うのはキー局ドラマ制作プロデューサー。
「これまでもそうですが、不倫報道なんて時間が経てば飽きられます。唐田えりかさんのようなポジションが確立してない女優さんは厳しいでしょうが、広末さんくらいになれば〝どうしても彼女でないと〟と言う監督、プロデューサーも多い。
業界には広末ファンが多いしね。男たちが暴走したことで、広末さんの立場も悪くなり復帰が遅れるのではないかという意見もありますが、逆ですね。〝あんな男たちに翻弄されて可哀そう〟と擁護だけでなく憐れむ人も出てきました。〝広末は悪くない〟の声が増えればスポンサーも軟化するでしょう」
さらに、出演していた朝ドラ『らんまん』の回想シーンが削除されなかったことが一役買っているという。回想シーンといってもすでに放送されたシーンの回想は演出上削除しにくいものだが、放送されたシーンではなく別に用意されていた回想シーンも放送された。
「スキャンダルを報じられたタレントを起用する時、よく〝各局お互いに様子見〟と言われることがありますが、民放はNHKを基準にしていることがよくあります。NHKが使ったなら大丈夫じゃないか、と。東出さんの時もそうでしたね。それに、不祥事を起こしても全く影響がない海外のドラマ制作もありますからね」(同・キー局ドラマ制作プロデューサー)
ということで、年内復帰の可能性は高いという。
ちなみに、斉藤由貴は3度目の不倫で、決まっていたNHK大河ドラマを辞退。CM2本も降板し、レギュラー出演していた『警視庁・捜査一課長』(テレビ朝日系)の次シーズンの出演がなかったが、半年後には何事もなかったかのようにドラマ復帰している。
広末も、年が明けたころには画面の向こうでとびっきりの笑顔を見せているのではないだろうか――。
取材・文:佐々木 博之(芸能ジャーナリスト)
宮城県仙台市出身。31歳の時にFRIDAYの取材記者になる。FRIDAY時代には数々のスクープを報じ、その後も週刊誌を中心に活躍。最近は、コメンテーターとしてもテレビやラジオに出演中
PHOTO:中村 和彦