視聴率5~6%と低調の夏ドラマで意外な健闘をみせる作品が…伊藤沙莉と森七菜に明暗クッキリの理由 | FRIDAYデジタル

視聴率5~6%と低調の夏ドラマで意外な健闘をみせる作品が…伊藤沙莉と森七菜に明暗クッキリの理由

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後方の織田裕二と笑顔で『シッコウ』の撮影にのぞむ伊藤
後方の織田裕二と笑顔で『シッコウ』の撮影にのぞむ伊藤

夏ドラマが出揃った。……が、そのほとんどが初回から視聴率5~6%台を記録。早くも不安しかない状態だ。

そんな中で、意外に健闘を見せている作品がある。伊藤沙莉(29)主演のお仕事ドラマ『シッコウ!!~犬と私と執行官』(テレビ朝日系、以下『シッコウ』)だ。

「今期、初回で2ケタ視聴率を記録したのは堺雅人さん主演の『VIVANT』(TBS系)、そして中村倫也さん主演の『ハヤブサ消防団』(テレ朝系)のみです。前者は視聴率が伸びやすい日曜劇場、後者は人気の池井戸潤原作であることを考えると、当然の結果と言えるでしょう。

しかし『シッコウ』は、とくにそういった後押し要素がない。純粋にストーリーが丁寧に作られていて面白いこと、そして登場する俳優たちの演技の上手さが好結果につながっていると思われます」(テレビ誌編集者)

実は、好調・伊藤沙莉と比較され「なぜこのドラマを選んだのか……」と嘆かれているある女優がいる。同じく今期、主演を務めている森七菜(21)だ。

「なぜこの作品を選んだのか」

『真夏のシンデレラ』撮影中に日傘を持ち休憩する森
『真夏のシンデレラ』撮影中に日傘を持ち休憩する森

森は、フジテレビが久しぶりに手がける恋愛もの月9『真夏のシンデレラ』で、湘南で働くサバサバ女子を演じている。他にも多くの若手俳優が出演し、どうやら男女8人ぐらいの恋愛模様が描かれるよう。

「今のところ、『昭和のトレンディドラマみたい』と評価はあまり高くありません。視聴率も2話目にして5.4%まで下降と、苦しい状況です。でも、それはいいんです。今回は、“恋愛の月9”を復活させようという試みですから分かるんですけど、残念なのはなぜ森七菜がこの作品を選んだのか、ということです。

冷静に考えれば、彼女は本来こういうトレンディ路線の俳優ではありませんでした。事務所移籍騒動こそありましたが、デビュー当時から高い演技力と、10代とは思えない独特の世界観を持っていた。彼女自身も、『Woman』(日本テレビ系)や『カルテット』(TBS系)の脚本で知られる坂本裕二さんの大ファンを公言していて、当然そういう文化系路線を進んでいくと思っていたのですが……」(インタビューライター)

しかし彼女が選んだのは、予想に反してトレンディもトレンディな恋愛作品だった。別のインタビューライターも次のように語っている。

「彼女は’20年の『この恋あたためますか』(TBS系)で民放ドラマ初主演を務めていますが、これがトレンディ恋愛ものだったので驚きました。せっかくNHK朝ドラ『エール』(’20年)の演技や、映画『天気の子』(’19年)での声優が好評を博し、文化系俳優の地位を築き始めていたのに……。

くしくも今期は、もともとはわりと似たタイプの文化系俳優・伊藤沙莉のドラマがヒットしているだけに、より森の作品選びが悔やまれます。伊藤はブレイク後も路線を誤らず、彼女の個性が生きる仕事選びに徹している。それが吉と出ている印象です。森さんはまだ21歳と若い。今後は、彼女にしかできない作品を選んでいってほしいと思います」

やはり人は適材適所が大事ということか。いずれにしても、森、伊藤ともに健闘を祈りたい。

  • 取材・文奈々子

    愛媛県出身。放送局勤務を経てフリーライターに。タレントのインタビュー、流行事象の分析記事を専門としており、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライター

  • PHOTO結束武郎 近藤裕介

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