佐藤隆太 遅すぎたビッグモーター「CM降板」長期広告塔で直面する〝片棒担ぎ〟の声
中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題を巡り、’17年からCMキャラクターを務める俳優の佐藤隆太(43)が、契約解除の方向で協議していることが報じられた。
フライデー本誌が今年4月末に、作業員が客のタイヤを意図的にパンクさせる写真をスクープしてから3か月弱が経過。だが佐藤は、ビッグモーターの広告キャラクターとして7月19日まではHPにも掲載されていた。
そして20日になってやっとビッグモーター側がCMの放送中止の通知をメディア側に出したことが報じられた。
ビッグモーターはこれまで倫理的な問題が取りざたされたにもかかわらず、責任を取るどころか会見すらしてこなかった。18日にようやく会社が
《2023.07.18 当社板金部門における不適切な請求問題に関するお詫びとご報告》
という内容を公表。調査結果や客への返金対応、社長ら役員の1年間の報酬返却などに応じるなど〝重い腰〟をようやく上げた。
テレビ朝日は元幹部や工場長にインタビューし不正の手口を報道した。’17年に幹部の実質的な代替わりで手段を選ばない〝金儲け主義〟に変わり、危機感を抱き次々と社員が退職していったという。
元工場長は何万人という客を裏切り、数えきれないほどの不正に手を染めたが、客にバレないため当時は〝どう騙してやろうかという方が大きかった〟と話している。
タイヤに穴を開けられる、ゴルフボールを叩きつけ〝ひょう害〟に見せかける、サンドペーパーでひっかき傷をつける、ヘッドライトをハンマーでたたき割る……。
愛車を預けた先でこんなことが行われているとは、夢にも思わないだろう。
「レンタカーなら乗車前に細かく確認させられますが、愛車は意外にも隅々まで確認していない人が多いようです。〝タイヤの溝が減って来てパンクしていましたよ〟、とか〝ここに擦り傷がありましたよ〟と言われ、保険を使って修理してくれたら疑うよりもしっかり検車してくれて〝親切な店〟だと勘違いしてしまう。
しかし場合によっては客の等級が下がり保険料が増えることもあるようです。1台あたり14万円という修理代のノルマがあったといいますから、〝故意に壊す〟以外方法はなかったのでしょう」(テレビ局関係者)
ここまでひどい会社でも社長が報酬を1年返却するだけとは、どれほど〝ぬるい〟企業体質なのかとSNSなどでは炎上している。だがビッグモーターは非上場企業のため、株主の声はそこまで反映されないという背景がある。
一方、佐藤の所属事務所はビッグモーターと広告契約の解除を協議しているというが、SNSでは賛否両論だ。
《逆に佐藤隆太がビッグモーターから賠償金をもらうべき》
という同情の声もあれば
《ビッグモーターの保険金詐欺の片棒を担いでいるようなものだ》
と、不正発覚からいまだに広告塔を務めていることに責任の一端があるような声もある。
「広告の契約期間などがあるとはいえ、佐藤さんの事務所はスポンサーに毅然とした対応を取る事が遅すぎた気がします。事務所によってはタレントイメージを優先し、即座に手を切るということもできたでしょう。
ただ、一方でここまで悪質だと分からなかったのも仕方ないこと。佐藤さんの事務所は市川猿之助容疑者も所属しており、ここ最近は本当に頭が痛いでしょうね……」(ワイドショー関係者)
〝買取台数6年連続1位〟と謳う企業が〝禁断の果実〟に手を出した。果たして、報酬返納だけで済まされていいのだろうか。国の対応に注目が集まる――。
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