<figure id="attachment_323803" aria-describedby="caption-attachment-323803" style="width: 1445px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4074a26c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/07/6660603fc10ea18baf6fc8056ee56175.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-323803" class="wp-caption-text">月９ドラマ『真夏のシンデレラ』で異彩を放つ水上恒司</figcaption></figure>
<p>森七菜（21）と間宮祥太朗（30）W主演の〝月９〟王道のラブストーリー『真夏のシンデレラ』（フジテレビ系）に賛否両論の声が寄せられている――。</p>
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<p>今作は海辺の街で育った女子と東京の一流大学出身の男子、８人の男女が真夏の海で繰り広げる恋愛群像劇。月９では’16年７月期の桐谷美玲主演の『好きな人がいること』以来、７年ぶりのラブストーリー。若手の登竜門「ヤングシナリオ大賞」を受賞した新人脚本家・市東さやかによるオリジナル脚本だけに話題性も充分。しかし蓋を開けてみると世帯平均視聴率は6.9%、5.4%、5.5%と失速している。</p>
<p><span class="strongInContent">「TVerお気に入り登録数では、ドラマ『VIVANT』（TBS系）に続いて、今夏のドラマでは２位と好調ながら、視聴率に関しては同年代のT層（13〜19歳）やF１層（女性20〜34歳）が苦戦。同じく『ヤングシナリオ大賞』を受賞した新人脚本家・生方美久を起用して大ヒットした『silent』（フジテレビ系）に続くかどうかは微妙なところです」（ワイドショー関係者）</span></p>
<p>だがそんな中、異彩を放っているのがライフセーバー早川宗佑役を演じる岡田健史改め、水上恒司（24）ではないか。</p>
<p>第１話では打ち上げ花火の音に驚き、海に落ちた理沙（仁村紗和）を通りかかったライフセーバーの宗佑が助け、いきなりキス（人工呼吸）。さらに理沙が宗佑の家で目を覚ますと裸で添い寝している展開には、ネット民も驚愕。Twitterの世界トレンド１位獲得にも大いに貢献している。</p>
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<p><span class="strongInContent">「第２話では理沙に再会した宗佑が『あの日からずっと考えてた。好きだ』『付き合おう』と告白。『バカにしてんの？』と返す理沙に『あんた危なっかしいから、守ってやるよ』と言い放つ宗佑は、まるで〝昭和の男〟そのもの。</span></p>
<p><span class="strongInContent">第３話ではキスからの〝朝チュン〟。しかも宗佑が医者である展開が明らかになりネット民も大興奮。この役を演じるにあたって『この世の中に、信念だけで生きている人がいるんだというキャラクターを大事に演じられたらいいなと思っています』と水上はコメントしています」（制作会社プロデューサー）</span></p>
<p>高校時代、野球一筋の青春を送ってきた水上は、19歳の時ドラマ『中学聖日記』で衝撃の俳優デビュー。そして’21年には３本の映画に出演して日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。</p>
<p>水上は、まさに彗星の如く現れた大型新人俳優である。しかし多忙を極める中、所属事務所と対立。トラブルを抱え、’22年になると目立った活動を控えている。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="ドラマから感じる水上の覚悟とはーー"></div>
<p><span class="strongInContent">「去年の８月、所属事務所との契約を前倒しして終了。本名・水上恒司として活動していくことが明らかになりましたが、その間の〝空白の９ヵ月〟、水上は家にこもり読書や絵を描きながら、自分自身と向き合う日々を送ってきました。</span></p>
<p><span class="strongInContent">そこで感じたのが『結局、自分の人生は自分で責任を取るしかない。だったら、自分の心の声を大事にして進もう』。今作で演じる宗佑には、そんな水上の覚悟のようなものが感じられます」（前出・ワイドショー関係者）</span></p>
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<p>そんな水上演じる宗佑の姿を見て、私は同じ湘南の海を舞台にしたある映画を思い出した。それは、日本のヌーベルバーグの先駆けと言われる映画『狂った果実』だ。</p>
<p><span class="strongInContent">「石原慎太郎が原作・脚本を手掛ける『狂った果実』は、映画『太陽の季節』と対をなす名作。センセーショナルなテーマ、スピーディーな展開、斬新なカット割りでフランスのフランソワ・トリュフォーやジャン=リュック・ゴダールといったヌーベルバーグの作家たちから高い評価を受けています。</span></p>
<p><span class="strongInContent">この作品で本格的なデビューを飾った石原裕次郎は、今作でスターダムを駆け上がっていきました。’20年、水上はその『石原裕次郎新人賞』を受賞。映画で共演した綾野剛は水上について『昭和の薫りがする』と表現すれば、映画『黒部の太陽』を観た水上は『ゾクゾクするような力がある』『裕次郎さんのように世の中に光を当てられるような俳優になるため、自分のやり方を見つけたい』と授章式の席で語っています」（前出・プロデューサー）</span></p>
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<p>〝昭和の大スター〟石原裕次郎が、日本の映画界に風穴を開けた映画『狂った果実』。その見所は、やはり衝撃のラストシーンではないか。</p>
<p>石原演じる主人公・夏久が夫も弟の春次（津川雅彦）も捨てて、俺について来るように恵梨（北原三枝）に迫り、弟を出し抜いてヨットで海へと向かう。２人をモーターボートで追いかける春次が翌朝ヨットを見つけ出して、２人もろとも海に葬り去る場面は、今見ても色あせることがない。</p>
<p>そんな石原裕次郎を彷彿とさせる水上恒司。今作ならずとも、大きなサプライズを期待してしまうのは、私だけではあるまい――。</p>


バラエティ、報道、スポーツ番組など幅広いジャンルで番組制作に携わる。女子アナ、アイドル、テレビ業界系の書籍も企画出版、多数。ドキュメンタリー番組に携わるうちに歴史に興味を抱き、近年『家康は関ケ原で死んでいた』（竹書房新書）を上梓。電子書籍『異聞 徒然草』シリーズも出版中

島右近（放送作家・映像プロデューサー）

足立 百合

事務所を独立したことで、芸名の岡田健史から本名で芸能活動を再開させた水上恒司。そんな彼が、今クールの月９ドラマ『真夏のシンデレラ』で異彩を放っているのだが……

〝大コケ〟月９ドラマ『真夏のシンデレラ』で異彩を放つ〝元・岡田健史〟水上恒司の「昭和のスター」感

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