池江璃花子の盟友が明かす「1年後のパリで夢は叶う」…6年ぶりの世界水泳で見えた完全復活への道筋
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「泣きそうになった、感じたことのない緊張だった――」
6年ぶりに「世界水泳」の舞台に戻ってきた池江璃花子(23)だが、7月23日に行われた女子100mバタフライ予選では0.05秒及ばず準決勝進出を逃した。’16年リオ五輪で池江とともに女子400mリレーに出場した元日本代表の松本弥生氏(33)は「メンタル面の変化」が気になったという。
「実は璃花子はこれまでどんな大会でも『緊張する』と言っていたんですが、メディアに伝えることはなかった。国内開催かつ有観客だった今大会は相当なプレッシャーがあったのだと思います。実際に後半の50mでは、いつもの驚異的な伸びがなかったように見えました」
白血病の治療のため一時は15㎏近く落ちてしまった体重は10㎏戻した。以前と比べるとまだまだ線は細いが、それでも松本氏は「璃花子が再び世界の舞台で輝くための道筋が見える」という。
「今回の世界水泳で100mバタフライは中国の張雨霏(ちょううひ)(25)が56秒12で金メダルを獲得しました。実は璃花子のベストタイムは56秒08でこれを上回っています。来年のパリ五輪までの1年間で筋力を戻し、練習量を確保できれば、五輪本番でも十分上位を狙えるはずです。病気の前と比べるのは酷かもしれませんが、この記録を破ってくれると信じています」
病み上がりで臨んだ東京五輪を「参加しただけだった」と評した池江。パリではその雪辱を果たした、満開の笑顔が見られるはずだ。
『FRIDAY』2023年8月11日号より
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