原因は有名女子アナとの不倫？　機密情報漏えい？…中国外相が突然解任「１ヵ月動向不明」戦慄の内幕

中国当局が苦慮しているようだ。

１ヵ月にわたり動向が不明となり、７月25日に突然解任された秦剛・国務委員兼外相（57）への対応だ。就任からわずか７ヵ月での「交代」発表直後、中国外務省は公式ホームページから秦氏のプロフィールなどをすべて削除。27日の記者会見では、同省の報道官が海外メディアから「辞任理由は何か」と相次いで問われ「悪意ある騒ぎたてに反対する」「提供できる情報はない」と強調した。

ところが……。

「28日になって、公式ホームページに秦氏に関する記載が再掲載されたんです。この件に関し報道官は『深読みする必要はない』と説明を回避。政府内の混乱ぶりがうかがえます」（全国紙中国駐在記者）

泰氏が公の場に姿を見せたのは、６月25日にロシア高官らと会談したのが最後だ。翌月のＡＳＥＡＮ（東南アジア諸国連合）の会合は「体調不良」を理由に欠席。健康上の問題で政府高官の動向が１ヵ月も不明になるのは、極めて異例である。

不倫相手との間には子供がいるとの情報も

「解任理由への様々な憶測が流れました。台湾の『聯合報』が報じたのは、有名女子アナとの不倫問題です。噂される相手は、香港メディア『フェニックスＴＶ』のキャスターＡ氏です。30代のＡ氏は、北京大学で経済学を学び英国への留学経験のある才女です。

２人の親密な仲は有名で、Ａ氏は秦氏の子供を出産したともいわれます。実際にＡ氏は自身のＳＮＳに秦氏との写真や、幼児の画像を投稿しています。問題は不倫だけに収まりません。Ａ氏は秦氏から中国の機密情報を聞き出したとか。内部情報は海外へ流出。激怒した指導者の習近平氏が、秦氏のクビを切ったという話もあるんです」（同前）

東部・天津市で生まれた秦氏は駐英公使や報道官を歴任したが、中国外務省では決してエリートコースではないという。外相就任は習氏の大抜擢といえるのだ。今回の騒動の内幕について、中国情勢に詳しいジャーナリストの高口康太氏が解説する。

「昨年10月の中国共産党大会で反発する勢力を一掃し、習氏の体制は盤石なものとなりました。今回の秦氏の解任は、『反習近平』『反外務省』に起因するとは考えづらい。習体制内部の、派閥争いが要因と考えるべきでしょう。国内に『敵』のいなくなった習体制では、今後も権力闘争が激化。第２、第３の秦氏が現れるかもしれません」

行方がわからなくなった秦氏――。明確な説明を拒む外務省の態度からも、中国における権力闘争の闇の深さがうかがえる。