父親を差し置いて宴会で中央に…金正恩の娘「華麗な登場で後継者の筆頭説も」突然姿を消した戦慄の背景 | FRIDAYデジタル

父親を差し置いて宴会で中央に…金正恩の娘「華麗な登場で後継者の筆頭説も」突然姿を消した戦慄の背景

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軍創建75周年記念宴会に父親とともに参加したジュエ氏と思われる少女。金正恩氏の溺愛ぶりがうかがえる(PHOTO:EPA=時事)
軍創建75周年記念宴会に父親とともに参加したジュエ氏と思われる少女。金正恩氏の溺愛ぶりがうかがえる(PHOTO:EPA=時事)

高価な真っ白いジャケットを着て大陸間弾道ミサイル実験を視察、父親の横に立ち軍事パレードに登場、軍創建75周年記念宴会では幹部に囲まれ中央に着席……。

昨年11月に初めて写真が公開されてから、北朝鮮の指導者・金正恩氏の娘とされる「キム・ジュエ」氏の露出が増えている。常にブランド品らしき服を着て、化粧をほどこし髪型を整える華麗さ。金正恩氏のすぐ隣、時には父親を差し置いて中央にフレーミングされることもあった。

「ジュエ氏は10歳から11歳と思われます。父親に似てふくよかで健康そうな印象を受ける。軍事パレードや大陸間弾道ミサイルの発射実験など重要なイベントに、金正恩氏が抱きかかえるようにして出席するシーンも報じられ、父親から受ける寵愛ぶりがうかがえました。『正恩氏の後継者の筆頭』という見方が強まっているんです」(韓国紙記者)

ところが……。

「尊敬するお嬢様」から「愛するお子様」にトーンダウン

今年2月までは北朝鮮国内でジュエ氏に対する報道が続いたが、その後は抑え気味に。3月からは写真のみの公開となり、5月16日の軍事偵察衛星の打ち上げ実験を視察してからは動向が報じられなくなったのだ。朝鮮半島情勢に詳しい『コリア・レポート』編集長の辺真一氏が語る。

「当初は『尊敬するお嬢様』などと子どもに対する最上級の形容詞で紹介されていましたが、そうした枕詞もしだいに無くなりました。5月の段階では『愛するお子様』とトーンが下がっています。公の場から姿を消したのには、なんらかの意図が働いたのは間違いないでしょう」

米国系『ラジオ自由アジア』などのメディアは、ジュエ氏を見た貧困に苦しむ北朝鮮国民の声を紹介している。〈我が子はやせ衰えているのに良いモノを食べているのだろう〉〈高価な服を着る姿を見るのは耐えがたい〉と。そのため、ジュエ氏の報道が無くなった理由は、金正恩氏が国民の反発に配慮したからではないかと一部では報じられているのだ。前出の辺氏は、こうした憶測を否定する。

「日本のような民主主義国家ならリーダーは国民の声に耳を傾けるでしょうが、独裁国家である北朝鮮では考えられません。一般庶民の意見で方針を変えるなど、ありえませんよ。理由として考えられるのは、周囲の過剰な反応への軌道修正でしょう。

ジュエ氏は10代になったばかりで、後継者として表に立つには時期尚早です。しかし金正恩氏の溺愛ぶりに周囲が慮り『尊敬するお嬢様』などと表現している。金正恩氏がジュエ氏の露出を増やしたのは、金ファミリーや北朝鮮が将来も安泰だというシンボルとしてでしょう。『次の指導者』が決定したような大げさなトーンを和らげるために、写真などの公開を抑えているのだと思われます」

背後には父親としての配慮もうかがえるという。

「ジュエ氏の報道の最後は、5月16日に行われた軍事偵察衛星打ち上げの視察です。この計画では金正恩氏が自ら最高責任者となり、スタッフに事細かく指示を出していました。しかし結果は失敗。金正恩氏もショックが大きかったのでしょう。失敗を認めたのは半月ほど経ってからです。

『デビュー』したばかりの娘を、不成功に終わった一大プロジェクトに同行させたのは都合が悪い。ジュエ氏のマイナスイメージを払拭させるために、金正恩氏が親心から露出を控えさせているとも考えられます」(辺氏)

ジュエ氏が今後の北朝鮮におけるキーパーソンになることは間違いないだろう。再登場はいつ、どんな場面になるのか。国内外が注目している。

  • PHOTOEPA=時事

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