「性加害問題」で揺れる『24時間テレビ』…なにわ男子はジャニーズ事務所を〝救える〟か
今年も日本テレビ系の恒例番組『24時間テレビ 愛は地球を救う』が8月26日~27日に迫ってきた。
メインパーソナリティーを務めるのは、ジャニーズ事務所イチ押しの『なにわ男子』。さらに系列局の読売テレビではスペシャルサポーターに関西ジャニーズJr.の6人組ユニット『Aぇ!group』が就任した。
この光景は毎度おなじみで、いまや24時間テレビの主要キャストはジャニーズの〝指定席〟となっている。
しかし、今年は事情が違う。ジャニーズ事務所創設者のジャニー喜多川氏の〝性加害問題〟が国内のみならず、世界的に伝えられ、ジャニーズを取り巻く環境は一変した。
「先日、国連人権理事会の作業部会が来日し、ジャニーズの性加害についてヒアリングを行いました。その後開かれた会見では、ジャニー氏の性加害を認定した上で、強い言葉で非難しました。
所属タレントに罪はありませんが、CM業界ではジャニーズタレントを敬遠する動きが加速しています。特にインバウンド重視、海外展開する企業にとって〝性加害〟のイメージは大きなマイナスですからね」(テレビ局関係者)
24時間テレビも対応に苦慮している。
今年のメインテーマは
「明日のために、今日つながろう。」
で、それに続くカタチで
「子ども、環境、SDGsなど、未来に向けて考えるべき社会問題について考える」
と書かれている。よりによってこのタイミングで「子どもの未来」というのは何の因果か……。
日テレ関係者によると
「箱根駅伝と24時間テレビはうちのドル箱コンテンツ。視聴率もさることながら、番組のイメージが良いのでナショナルクライアントが付きやすく、広告単価も高い。本来、何もなければなにわ男子のPR会見や各番組を行脚してのプロモーションが予定されていましたが、見直すことになったようです」
という。
ただ、苦境のジャニーズ事務所としてはここで〝結果〟を出して、逆風を少しでも和らげたいところだ。
「なにわ男子は関西ということで〝おちゃらけた〟イメージが強いのですが、すでに各地をロケで精力的に回り、これまでとは一風変わった表情を見せているようです。人々とのふれあいの中で号泣するメンバーもいたそうです」(テレビ局関係者)
メインパーソナリティーをサポートするチャリティーパーソナリティーの存在も心強い。今年は同局系『news zero』の有働由美子キャスター、芦田愛菜、小泉孝太郎が名を連ねる。
「〝好感度モンスター〟の芦田さんは言うに及ばず、小泉さんもスキャンダルとは無縁。そして有働さんは国連作業部会の記者会見にもキャスターとして参加していました。
会見場では壇上に鋭い視線を送り、メモを走らせていましたね。ジャニー氏の性被害者を取材している有働さんの存在は、番組をニュートラルに保つ意味でも大きいと思いますよ」(スポーツ紙記者)
24時間テレビには一定数のアンチが存在する。放送のたびに「感動の押し売り」と揶揄されるが、今年は前出の性加害問題もありネット上では
《どこで泣けと?》
《日テレは何を考えているんだ》
《募金額が減らないか心配》
など、厳しい声も寄せられている。
「日テレとしては、なにわ男子の起用はずいぶん前に決まっていたし、番組の〝骨格〟も今春の性加害問題以前に固めていたので、いまさらどうしようもない。番組内容で世間の逆風をはね返すしかない」(芸能プロ関係者)
なにわ男子は下馬評を覆し、ジャニーズ事務所を〝救う〟ことができるか――。
PHOTO:近藤裕介