難病「広場恐怖症」を乗り越え…《女子ゴルフ界のニューアイドル》菅沼菜々「天然じゃない素顔」
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「いつも運転ありがとう」
女子ゴルフの菅沼菜々(23)がツアー初勝利となる「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」での優勝インタビューでまず口にしたのは、父への感謝だった。
「菅沼は高校2年生の時、公共交通機関など閉ざされた空間で不安を感じる『広場恐怖症』を発症しました。そのため、飛行機や船での移動が必須となる沖縄や北海道での大会出場はできません。本州で行われる大会に、コーチを務める父・真一さんが運転する車に乗って参加する日々でした」(スポーツ紙デスク)
ゴルフ解説者の塩谷育代氏は、「メンタル面での成長が優勝に繋がった」と話す。
「過去の大会では、失敗した際に表情に怒りを滲(にじ)ませるなど、少し短気な面が垣間見えていた。ところが今回は、終始落ち着いてプレーできていたんです」
ファンの間で”天然キャラ”と評され、今大会中も「アイドルになりきる」と発言したが、これが菅沼の成長の証左だ。
「恐らく、これはアンガーマネジメントのためのもの。常にポジティブな心境で観衆の前に立ち、絶対に怒りを面に出さないアイドルのようにプレーしようと自己暗示をかけることで、ミスがあっても崩れない粘り強さを手に入れることができたのでしょう」(同前)
“本州限定”ニューヒロインの誕生だ。
『FRIDAY』2023年9月1日号より
PHOTO:共同通信社