黒塗りの高級車が何十台と乗り入れ…六代目山口組と稲川会の最高幹部が揃って「横浜入り」した理由 | FRIDAYデジタル

黒塗りの高級車が何十台と乗り入れ…六代目山口組と稲川会の最高幹部が揃って「横浜入り」した理由

分裂抗争は9年目に突入、節目の8月27日を前に事態は混迷を極める——。

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【六代目山口組 竹内照明(てるあき) 若頭補佐(63) 三代目弘道会会長】新横浜駅を闊歩する竹内若頭補佐。駅周辺にも捜査員が配置されるなど、合計30人以上の警察官が警備にあたる厳戒態勢が敷かれた
【六代目山口組 竹内照明(てるあき) 若頭補佐(63) 三代目弘道会会長】新横浜駅を闊歩する竹内若頭補佐。駅周辺にも捜査員が配置されるなど、合計30人以上の警察官が警備にあたる厳戒態勢が敷かれた

横浜市内の閑静な住宅街の一角が騒然となったのは8月17日のことだった。午後1時過ぎ、10台もの黒塗りの高級車が次々と乗り入れてくる。警視庁や神奈川県警の捜査員が警戒する中、黒のセンチュリーから降り立ったのは指定暴力団・稲川会の内堀和也会長(70)だ。2時過ぎには黒のアルファードなどが数台到着。特定抗争指定暴力団・六代目山口組の竹内照明若頭補佐(63)が姿を現した。

大物ヤクザが相次いで「横浜入り」した目的は何なのか――。

「この日は市内の葬儀場で、六代目山口組と関係の深い指定暴力団・双愛会の塩島正則前会長の葬儀が執り行われていました。塩島前会長は竹内若頭補佐と内堀会長が五分の兄弟盃の儀式における仲介を務めるなどゆかりの深い人物です。内堀会長は焼香後もしばらく残り、双愛会の面々と言葉を交わしていました。
当日は、ほかにも住吉会の小川修司会長などが参列。六代目山口組の高山清司若頭(75)も出席予定でしたが、台風7号の影響で新幹線が運休したため上京できませんでした」(警視庁関係者)

8月27日で神戸山口組との分裂抗争が9年目を迎える六代目山口組。幹部の電撃訪問は、節目を前に友好団体との関係維持の目的もあったのだろう。『山口組分裂の真相』などの著書があるノンフィクション作家・尾島正洋氏が語る。

「両陣営の勢力差は開く一方です。’15年の分裂当初は六代目の構成員が6000人規模だったのに対し、神戸側も2800人が所属していました。しかし現在は六代目が3800人いるのに対して、神戸は離脱が相次ぎ、わずか330人程度に縮小。すでに大勢は決しています。
しかし、早急に決着するかというとそうではない。神戸の井上邦雄組長(75)に降伏の意思はなく、自宅に籠城。状況は混迷を極めつつあります」

一方、この1年間で六代目山口組からの攻撃は激化している。昨年10月には、かつて神戸山口組の中核を成してきた池田組組長が理髪店で襲撃される事件が発生。さらに今年6月には井上組長の自宅にガソリンが撒(ま)かれ、7月には二次団体である二代目西脇組本部にトラックが突っ込んだ。これらはすべて六代目山口組系組員による犯行だ。それでも依然として、井上組長に表立った動きは見られない。

「抗争終結には井上組長が白旗を上げる必要がありますが、襲撃を警戒する警察が、24時間態勢で自宅の監視に当たっており、六代目側も簡単には手を出せない。決着にはさらに時間がかかる可能性も出てきています」(尾島氏)

膠着(こうちゃく)状態が続く分裂抗争。無関係な市民が巻き込まれる事件だけは、絶対に起こさせてはならない。

【稲川会 内堀和也会長 (70)】内堀会長は双愛会の椎塚宣現会長(中央左)に見送られ、葬儀場を後に。短い滞在時間だったが旧交を温めた
【稲川会 内堀和也会長 (70)】内堀会長は双愛会の椎塚宣現会長(中央左)に見送られ、葬儀場を後に。短い滞在時間だったが旧交を温めた

『FRIDAY』2023年9月8日号より

  • PHOTO船元康子(竹内) 濱﨑慎治(内堀)

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