ハワイ・マウイ島火災で思い出す玉置浩二＆薬師丸ひろ子結婚式と水前寺清子「豪華ガーデンパーティー」

《芸能リポーター・石川敏男の芸能界〝あの出来事のウラ側は……〟》

ハワイ・マウイ島の山火事は、観光地であるラハイナを燃やし尽くした――。

その映像を見るたびに、あの自然が美しかった場所を思い出す。だから、昔通りとは言わないが、あのラハイナが戻ることを祈っている。

テレビ局の「ワイドショー」に十分な予算があった時代。番組には何人もの専属リポーターがいた。

「芸能人と言えばハワイ」

と言ったくらいハワイに行く芸能人は多かった。結婚式や新婚旅行はもちろん、熱愛旅行などなど。

もちろんお正月の風物詩でもあった、ホノルル空港張り込み取材など、ワイドショーが金にものを言わせて行っていた。

芸能人もマスコミがいることを知っていてホノルル空港に到着する。まさに〝出来レース〟だったね。

もちろん取材の中心はオアフ島ホノルルだったが、そのほかの島の取材もあった。ホノルル空港のハリコミ取材は少なかったが、当然他の島にも渡った。

マウイ島ラハイナに初めて仕事で行ったのは‘91年1月。歌手の玉置浩二さんと女優・薬師丸ひろ子さんの挙式だった。

オレの記憶に間違いがなければ、マウイ島カパルアベイのホテルプールサイドが記者会見の場に選ばれた。青い海、さわやかな風で、ホノルルとはまた違った美しさだった。

玉置・薬師丸夫妻は交際2年目での結婚だったが、薬師丸さんの家族との折り合いの悪さが原因で結婚生活は７年で終わってしまった。

こんな出来事もあった。

泊っていたホノルルは豪雨。そんなときにマウイ島でバカンスを楽しんでいた歌手・水前寺清子さん夫妻から連絡が来た。

「これから、ホテルの庭で、パーティーをするんだけど遊びに来ない」

と。マウイ島は晴天だという。翌日はゴルフなんで

「ゴルフも付き合って」

というお誘い。何度もお断りしたが、水前寺さんが

「東京から招待したスポーツ紙記者や音楽評論家のみなさんもいる。楽しんでくださいよ」

とまで言われては断れなくなって、オレもマウイに行くことにした。

昼は青天の空で、夜になれば満天の星空。そんな中で行われた素敵なガーデンパーティー。オレは貧乏人だから、

「どのくらい費用がかかるんだろうか」

と、お金のことばかりが頭に浮かんでいた（笑）。

あまり覚えていないけど、パーティー会場のテーブルにはキャビアのビン詰めが〝これでもか〟と並んでいた。当時から痛風だったが、今までの人生で食べたことがないぐらいの量をいただいた。そのうえ、パーティーで残ったキャビをお土産にいただいた記憶ははっきりと覚えている。

だが、‘20年に水前寺さんも離婚。夫妻の結婚生活は32年で幕を閉じた。

その後、勝新太郎さんの麻薬問題などで、どのくらいハワイに行っただろうか。「ワイドショー」の予算があったころを懐かしく思い出したね。

マウイ島の山火事から1か月近く。100人以上も死亡者を出し、行方不明者388人の実名を公表したが、まだまだ増える可能性もあるという。被害が大きすぎて、いまだに被害そのものが確定できていないようだ。あの美しいオアフが1日でも早く戻ることを祈らずにはいられない――。