直近30年で最低水準の視聴率を記録…『24時間テレビ』大敗の裏にあった“あの芸能事務所”への執着
8月26日~27日の2日間にわたり生放送された『24時間テレビ46 愛は地球を救う』(日本テレビ系)。その平均世帯視聴率が11.3%、個人視聴率が6.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区/個人視聴率は1997年以降調査開始)と発表された。世帯は全46回中で35位タイ、個人は’97年以降27回中で25位と低迷。過去30年間で最低クラスの視聴率を記録した。昨年の世帯平均視聴率が13.8%、個人視聴率が8.1%だったことを考えれば、まさに惨敗というべき結果だ。
『なにわ男子』がメインパーソナリティーを務め、パーソナリティーに芦田愛菜(19)や小泉孝太郎(45)、有働由美子(54)を起用。チャリティーランナーに抜擢されたヒロミ(58)が102.3キロを完走し、落語家・林家木久扇(85)の『笑点』卒業発表など、今回も話題に事欠かなかったが、低迷の原因はどこにあったのか。キー局関係者が語る。
「一番大きかったのは、やはりジャニーズタレントの強行起用です。メインパーソナリティーの『なにわ男子』のメンバー・西畑大吾(26)は、直前に読売テレビの足立夏保アナ(24)との熱愛が報じられました。
さらに系列局・中京テレビのメインパーソナリティーを務めた『美 少年』はシュークリームを楽屋の壁に投げる動画が出回るなど、放送前にスキャンダルや不祥事が続出。それにもかかわらず出演を強行しました。これには一般視聴者のみならずジャニーズファンからも番組への批判が殺到。ジャニーズ事務所や日本テレビには大きな誤算でした」
さらにジャニー喜多川氏による所属タレントへの性加害問題が社会問題として世界を揺るがせている。そういった事情の中での強硬出演は、やはり無理があったということだろう。
「『なにわ男子』がメインパーソナリティーを務めることがいち早く発表されたことで、性加害問題のネガティブイメージの巻き添えを食いたくない一部の芸能事務所が、出演オファーを見送ることもあったそうです。放送前から評判が芳しくない上に関係者が及び腰では、この結果も当然ですね……」(キー局関係者)
さらに番組構成や内容にも課題があったという。番組制作会社関係者が明かす。
「番組スポンサーの一部が難色を示し、構成や内容が思うように作り込めなかったといわれています。既に一部メディアで報じられているように、スポンサーや広告代理店でジャニーズタレントを外す動きが加速する中で、番組制作は困難を極めたそうです。例年に比べタレントのキャスティングも弱く、サプライズ出演などの目玉企画を組み込めなかったことも、この結果を生んだ理由の一つです」
厳しい結果に終わった『24時間テレビ』。関係者の間では、早くも今後の影響に話が向いているという。芸能プロ関係者が語る。
「年末のNHK紅白歌合戦でのジャニーズタレント出演枠へ悪影響が及ぶのではと囁かれています。性加害問題にスキャンダルや不祥事を、すべて無視するような姿勢で世論の反感は増すばかりです。これまでジャニーズ事務所と蜜月関係にあったNHKですが、公共放送局の立ち位置を考えれば、さすがにいままでと同じような扱いは難しいと言わざるを得ません」
その余波は、日テレだけに止まらず業界全体に及ぼうとしている。
PHOTO:堀田咲