前編記事<a href="https://friday.kodansha.co.jp/article/329523">『「市議団を使い市政介入も…」大阪維新の会・現役幹部の壮絶パワハラ疑惑を本人に直撃！』</a>では、大阪維新の会の幹部の1人で、次回衆院選での国政進出も有力視される西田薫府議（56）による、パワハラ疑惑を報じた。
だが実は、本誌が入手しただけでも10通以上に及ぶ、膨大な量な怪文書が指摘していたのは、西田府議の人間関係によるものが大半だった。そこには、やくざ、元暴力団、犯罪者との付き合いがある、といった言葉が並び、中には女性関係について言及するものもあった。西田氏の地元、守口市で取材を重ねると耳を疑うような疑惑の数々が浮かび上がってきた――。
<figure id="attachment_329553" aria-describedby="caption-attachment-329553" style="width: 4000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="001d6e84"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/08/22fed0bcc9edd5c01d85ae2e985ad374.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-329553" class="wp-caption-text">日本維新の会代表を務める馬場伸幸氏（58）</figcaption></figure>
西田府議の元支援者の1人がこう語る。
「西田府議は守口市議会から府議に転身した後の’09年から’10年にかけて、既婚者で子持ちの同世代の女性C子さんと不貞関係、いわゆるW不倫の状態でした。ですが、西田府議から大切にされていないと感じたのか、その女性が『府議会に乗り込んで（彼の）名前を叫んでやる』と怒り狂い、それを知った西田事務所は騒然としました。当時の秘書が女性を説得してなんとか事なきを得たのですが、一歩間違えれば議員辞職ものの大惨事でした……」
本誌記者は当時の秘書に接触したところ、「取材にはお答えできない」としつつも、概ねの事実を認め以下のように説明した。
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「もともとC子さんから、『西田府議は体の関係を持つ際もホテル代惜しさに、私の車でカーセックスばかり行う。女性として大切にされてないと感じるから、議会に乗り込んで彼を困らせてやりたい』と相談を受けていました。西田府議は約2万6000票の差をつけて府議に当選していたのですが、『その投票分だけ君を愛するから』と甘い言葉をかけてC子さんとの関係が始まったようです。しかし、まるでモノのように扱った後にフェードアウトしようとした西田さんに対して、彼女の怒りは限界でした。私も状況を把握したくてヒアリングをしたところ、西田府議は『知らない。分からない』と、とぼけていた。それでも、C子さんが議会に乗り込んでくる、という話を伝えると関係を認め、ようやく『なんとか止めてほしい』と泣きつかれたんです」
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なお、直撃取材で女性の名前を出して関係性について聞くと、「（C子さんは）見たことも聞いたこともありません」と西田府議は答えている。後日事務所に改めて質問書を送ると、「事実はございません」と短い文言で回答があった。
<div data-friday-nextpage-lead="怪文書に記された「数々の疑惑」"></div>
「西田氏は元やくざのような守口市のクレーマーをかこっています」
「元やくざや薬物乱用者は許せません」
「現役のやくざと繋がっているなら許しがたいです。反社会の方と繋がっていた場合、西田先生だけではなく大阪維新の会、守口市政に大きな痛手となるでしょう。これははっきりさせなければいけません」
怪文書の中にある黒い交際については、主には上記のような西田府議の支援者や後援会に関するものが大半だった。
<figure id="attachment_329560" aria-describedby="caption-attachment-329560" style="width: 1280px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="5926b1c8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/08/471a414e32e03b139e0a21e98264e9b7-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-329560" class="wp-caption-text">西田氏とその周辺に関する疑惑が書かれた怪文書</figcaption></figure>
怪文書の疑惑を調べるべく、守口市で西田府議の周辺を取材した。すると前出の元支援者の1人は、「西田府議の政治団体には犯罪歴がある人間が出入りしていた」と証言する。
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「そもそも彼の支援者たちは強面で、元々ヤンチャだった人間が多いんです。そういったところから彼の交際関係を疑う声が4、5年前から出始めた。西田府議の後援会は『薫風会』という地元の組織とは別に、企業後援会的な役割を持つ『秀和会』という政治団体があります。そこに出入りしていたDさんという不動産会社の経営者が、売春クラブを経営して売春斡旋法違反で、’10年に逮捕されています。そうなると当然、Dさんの関係者からのお金が西田府議に流れている可能性があるのではないか、という声も上がってくるわけです」
前出の元秘書は、「Dさんは会計の責任者のようなこともやっていたはずです。集会の際などにも、何度も見かけていたので私達の中では幹事の1人という認識ですね」とも明かす。
また市政関係者や維新の会の関係者を取材すると、’20年には「右翼団体を利用して市長への妨害活動が行われた疑惑がある」という話も多く聞かれた。守口市の現職市議がその理由について説明する。
「’20年6月下旬、隣町の寝屋川市にある某右翼団体（※編注・現在は解散）の街宣車2台による長時間の街宣活動が、守口市を中心に行われました。街宣内容は、当時の西端勝樹市長の近しい友人の企業を攻撃するもので、それに付随して市長に対する攻撃的な発言も含まれていた。もともと西田府議と西端元市長は政策をめぐりことごとく対立し、犬猿の仲で知られています。その約3ヵ月前に百条委員会が開かれているんですが、西田府議の選挙を熱心に応援するEさんという逮捕歴がある人物が、市役所に乗り込んで西田府議に同意するような内容で、市の職員を攻撃したことがあったんです。問題視されたのが、その右翼団体の代表は’22年の6月から今年1月の間に3度も逮捕され、報道もされている人物。またEさんの先輩にもあたり、街宣の当日右翼団体の代表とEさんが話しているのを見かけた人間もいます。それで街宣は西田府議の差し金だったのではないか、という声が市議団の中でも聞こえてくるようになったんです」
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実際に当日の動画も入手したが、確かに2台の街宣車が守口市駅や市役所周辺を走っている姿を確認できた。かつて右翼団体の所在地があった場所にも足を運んで聞き込みをしたが、確かにこの近隣では同様の街宣車が止まっていたことがある、という住民の話も聞こえてきた。当日の様子を目撃したという、E氏と右翼団体の代表をよく知る人物が語る。
「門真駅と西三荘駅の間にあるコンビニで停車していた街宣車を見つけたんですが、代表とEさんが仲良さげに話していましたわ。昔から2人をよく知っているので、間違いようがない。さすがに一緒に走ったりはしていなかったけど、公安警察の姿も見かけました」
<div data-friday-nextpage-lead="Eさんと西田氏を直撃すると…"></div>
本誌は事実関係を確認すべく、Eさんの携帯に電話した。すると、「街宣活動には一切関わっていない。（西田府議に頼まれたことは）あるわけないですよね」と全否定した上で、こう答えた。
「はっきりした記憶はないですが、（団体の代表は）地元の先輩でして、ただ話していただけ。それが何か問題あるんですかね。確かに昔はヤンチャしていた時期もあって、20代の頃に前科・前歴もあります。ですが、今は建築業の許可ももらって、長年会社も経営していますからやましいことはない。守口市の市政に反対していたという意見も、むしろコロナ禍では市役所や教育委員会にマスクを大量に寄付しているくらいです。私は聞かれたことに対しては、嘘をつきません。西田府議も私に逮捕歴があることは知らないですし、そんなことをいちいちこちらから言わないといけないんですかね」
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一連の“交際”疑惑について、西田府議はどう答えるのか。Dさんとの関係について西田府議に直撃取材をすると、「Dさんは知っていますが、もう連絡がつかなくなっています。なお秀和会に所属していたことはないですし、逮捕されていたことも知りません」と答えた上で、書面で以下のような回答があった。
<figure id="attachment_329565" aria-describedby="caption-attachment-329565" style="width: 1667px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="8460072d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/08/72862aa8b38214a535c11f9ba77e857d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-329565" class="wp-caption-text">直撃に対し、疑惑の内容を強く否定した西田氏</figcaption></figure>
「そもそも秀和会とは、自民党時代、企業の皆さんとの交流会的な活動をし、企業献金の窓口となっていた政治団体です。政治団体としての規約に基づく役職にDさんが就いた事実はありません。規約上、メンバーは役員だけであり、交流会に参加したからといって、在籍者という指摘は不適切です。また、交流会は役員や、前回に参加された方々も企画してくれましたが、勝手連的な活動で様々な方にお声かけをしてくれていました。その案内で幹事等を名乗っていたとしても、便宜的なものであり、秀和会の規約に基づくものではありません。なお、大阪維新の会が’10年4月に発足し、維新の会は、企業団体献金が禁止となることから、維新発足後は秀和会という政治団体も個人献金の受け皿の団体に形態を変えています」
Eさんとの関係については、「Eさんには選挙の手伝いもしていただいていますが、犯罪歴があったかは把握していませんし、初耳です。支援者周りにも強面の方も多いので、確かに『怖い』と言われるなど誤解を受けることもありますが、今も犯罪をしているような人との付き合いは全くないです」と答えた。
また街宣車については、「（代表の）名前も聞いたこともないし、頼んだという事実も当然ありません。まーーーったくないです。ビックリです」と強く否定する。
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守口市を舞台とした、大阪維新の会幹部に向けられた数々の嫌疑――。西田氏は次期衆議院選挙で国政進出の可能性もあるだけに、怪文書飛び交う守口市民からの疑惑が清算された、とは到底いえそうもない。

アフロ（馬場代表）　加藤慶（直撃）

数々の疑惑が書かれた怪文書がバラまかれている大阪維新の会の西田薫府議（56）。その中には、後援会関係者に関しての「ある疑惑」もう含まれていた――。

「犯罪歴のある人間との付き合い」怪文書がバラまかれ…大阪維新の会・衆院議員候補に「黒い交際」疑惑

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